VIRGIN HARLEY | 第16回 日本を走るということ ツーリング・ゼミナール 増井 貴光

第16回 日本を走るということ

  • 掲載日/2012年11月28日【ツーリング・ゼミナール 増井 貴光】
  • 撮影年月/2012年10月  撮影場所/広島・山陽自動車道  取材媒体/アウトライダー vol.57 巻頭特集「Ride in USA&JAPAN」より

カメラマン増井 貴光さんの写真

東京から広島、岩国まで約800km。高速を使えば、一日で無理なく走れる距離だ。オレの愛車がロングランに特化したロードグライドだから、というコトもあると思うけど。なぜかアメリカで同じ距離である500マイルを走ろうと思うと、それほど気負いはいらない。ハイウェイシステムの違いなのか、クルマを中心とした文化や国民性の違いなのか。

もちろんアメリカにだって渋滞はある。ロサンゼルス近郊のフリーウェイなんて、慢性的に大渋滞している。舗装の整備も日本のほうがマシだ。それでも日本を走るより楽に思えるのはなぜだろう。案外、国の違いではなく走るコトそのものが目的なのか、“到着する”というコトが目的なのかという差なのかもしれない。

そう、アメリカは走ることが気持ち良く楽しいのだ。日本の高速道路は、遮蔽壁が続くし景色も変わらない。物珍しさ、非日常ということもあるけれども、国全体がクルマ、バイクで移動することが当然で、それに合わせた道や街が形成されているからだろう。そして街と街の間には砂漠や荒野といった人の介在しない風景が存在し、その中を走るから街に出たときのありがたみが濃い。日本の中の大抵の場所は、人が存在し人の手の加わった景色から抜け出せない。メリハリだったりオンとオフだったり、そんなことに乏しいのが日本という風土の良いところでもあり、退屈な部分でもある。そんなことを考えながら日本の高速道路を走るのも面白い。

プロフィール
カメラマン
増井 貴光

ツーリングマガジン アウトライダー など二輪誌を中心に雑誌、広告等で活躍中のカメラマン。愛車は 2010年式 FLTRX ロードグライドカスタム。日本の古典芸能やアメリカインディアン等の文化から多大なる影響を受ける。バイクによる旅の写真や水中写真をライフワークとし、日本やアメリカ、ルート66などの風景を自らバイクで走って撮影するスタイル。「職業=旅人なんて書きたいけど、そこまで旅できていない」という。なぜか誌面に顔を出していること多し。

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