VIRGIN HARLEY |  第1回 打ち合わせ編実践!スポーツスター・フルカスタム

第1回 打ち合わせ編

  • 掲載日/ 2010年06月07日【実践!スポーツスター・フルカスタム】
  • 取材協力/TRAMP CYCLE  取材/VIRGIN HARLEY.com 編集部 ジャージー
スポーツスターカスタムの画像

完成度の高いスタイルを求め
禁断のトータル・カスタムに着手

ハンドルバーにライザー、リアフェンダー、サスペンションなどカスタムしてきた我がスポーツスターXL1200R。しかし正規ディーラー店やカスタムショップ、果てはミーティング会場などで個性豊かなカスタム車輌を見ているうちに、「今の愛車のスタイルに満足できているのか?」というギモンが沸いてくるようになり……。知識が増え、目が肥えていけばいくほどそのギモンは膨らんでいました。

特に大きい課題は、「カスタムの方向性」。完成度の高いカスタム車についてビルダーに話を聞いていると、コレという明確な方針(軸)が定まっていて、その軸にのっとってパーツのチョイスや加工、そして全体のバランスを整える……という明確な流れがあります。

では、その軸はどうやって生み出されるのか。基準はというと「ライダー」なのです。乗り手がバイクとどう接したいと思っているのか、その要望をビルダーが汲み取り、ライダーの乗り方や楽しみ方をイメージしながら理想のスタイルを具現化していきます。

“自分と愛車の付き合い方”がボヤけていたことがハッキリと分かり、それでも「このスポーツスターとは末永く付き合っていきたい」という想いから、これまでの部分ごとのカスタムという殻を破って大々的に手を加えてみよう、という結論に達したのあります!

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イベント会場で見かけた数々のカスタムハーレーに触発され、大々的なカスタマイズに着手することに。

満を持してトータルカスタムを依頼
ビルダーとの打ち合わせが始まる

カスタムを依頼するにあたり、まずは自分の好みに合うカスタムショップを探すことから始まります。好みがハッキリしていれば自ずとそのテイストに合ったショップが見つかりますが、僕の場合はご存知のとおり、すでに見つかっています(笑)。ビルダー長岡 守さんが代表を務める大阪のカスタムショップ「TRAMP CYCLE」。早速長岡さんに打診、「いいですよ、承りましょう」と快諾していただいたところで来店し、打ち合わせへと突入します。

僕がTRAMP CYCLEでお願いしようと思ったポイントは、まず「自分のスポーツスターが現行インジェクションモデル」であること、そして自分の好みが「ノスタルジックさよりも都会の風景に似合うスタイリング」であったことが挙げられます。その好みとTRAMP CYCLEのテイストが合っていたのでカスタムの依頼へとつながりました。

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自分の好みとショップのテイストがマッチして、初めてカスタム依頼へとつながります。

押さえておきたいポイント

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Point01:自分の楽しみ方を明確にする

バイクライフを楽しむ上で大切なのは、「オーナーがどう遊びたいのか」。ツーリングやワインディングといった乗り方に加え、「デザインにこだわりたい」とか「ほかの人とは違う個性的なカラーリングにしたい」といった多用な楽しみ方など、自分の好みに合ったものを選びましょう。もっとも重要なこのポイントが明確になれば、自ずとカスタムの方向性が定まってきます。

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Point02:イメージする理想のスタイルは

自分だけの遊び方、楽しみ方が決まったら、次はどんなスタイリングが合うのか、具体的なものを探しましょう。お目当てのカスタムショップが紹介しているカスタム車輌を選んでもいいし、他のショップの車輌で「これぞ」と思うものがあれば引用してオッケー。ビルダーはプロフェッショナルですから、具現化したものが見えればそこから様々なアイディアを提案してくれます。

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Point03:カラーイメージを確立せよ!

最後はカラーリング。全体の個性を決定付ける重要なポイントなので、ここのイメージははっきり持ちましょう。特に重要なのがカラーリングのイメージソースですが、必ずしもペイントされたバイクから探す必要はありません。要は好みのカラーを連想させるものであれば何でもいいので、バイク以外の趣味などにも目を向け、自分に一番しっくりくるものをチョイスしてください。

車高変更に関するポイント

ローダウンだけが目的じゃない
乗り方や楽しみ方も変わる

ハーレーのカスタムにおける選択肢のひとつが、この「車高変更」、いわゆるローダウン加工です。ローダウンと聞くと、「車高が低くなって足つきが良くなる」という点がメリットとして取り上げられますが、ローダウンの影響はそれだけではありません。例えば僕のXL1200Rは、シティユースを主に設計された車高の低いXL1200Nナイトスターよりもホイールベースが10mm長く、最低地上高も11mm高いです。これは直進走行時のバランスを考慮して設計されているためで、逆にナイトスターはホイールベースが短い分、XL1200Rよりも小回りが効くなど街乗り仕様であることが伺えます。つまりローダウン=ホイールベースの短縮につながり、直進安定性の低下 ⇒ カーブやコーナリング時のバランスアップというメリットとデメリットが生じるのです。

2008年式 XL1200R ジャージー号

■全長:2245mm ■全幅:930mm
■全高:1150mm ■ホイールベース:1520mm
■最低地上高:141mm
2004~2009年にかけてスポーツスター・ファミリーにラインナップされたモデル。「R」はロードスターの略で、長距離航行向きのスタイリングにまとめられている。

2010年式 XL1200N ナイトスター

■全長:2245mm ■全幅:935mm
■全高:1140mm ■ホイールベース:1510mm
■最低地上高:130mm
2008年にリリースされたファクトリーカスタムモデル。スポーツスターの中でもっとも車高が低いXL1200Lに次ぐ低車高で、ダークなシティユーススタイルが特徴的。

これから愛車とどう付き合いたいか
今一度向き合って導き出した答え

という感じで長岡さんより大きな宿題を出され、3つの点について考え抜き、答えを出しました。

1つめである「自分の楽しみ方」ですが、自分の遊び方を改めて振り返ってみると、ツーリングかシティユースなんですね。ただ上記のとおり、シティユースに主眼を置くとなるとローダウンという手法が選択肢に入ってきます。最終的には、2つめの「理想のスタイル」がカチっと決まった段階で、“シティユース主体のストリートドラッガー”に決まりました。

その2つめの課題である「理想のスタイル」に選ばれたのは、HOTBIKE Japan 105に登場したTRAMP CYCLEのカスタム車「2004 スポーツスターXL883」。ローマウント加工されたタンクに前後ショートフェンダー、そして流麗な全体のフォルムなど、自分が思い描く中でベストのスタイリングを形成しています。

そして3つめの「カラーリング」。これは候補となる要素がたくさんあり、かなり悩みました。候補として残ったのは「ブラック + ホワイト」と「パープル」の2パターンで、最終的には前者で決定。決め手となったのは、カラーのイメージソースとして僕が引っ張り出したイギリス・ロンドンにあるACE CAFE LONDONの写真です。長岡さん曰く「ブラック + ホワイトは定番とも言える組み合わせですが、キマれば“悪さ”がにじみ出るカッコよさがあります」とのこと。ここにイエロー系のカラーを差し込んで、バランスよくまとめてみよう、ということで決着しました。

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【左】TRAMP CYCLEが手掛けた2004 XL883。 【右】本場ロンドンのACE CAFE LONDON。
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【左】ACE CAFEの内観。黄色い壁がインパクト。 【右】こちらも要素として用意したACE CAFEのグッズ。

方向性さえ決まれば後は進むだけ!
いよいよカスタム作業がスタート

自分の好みを見つめ直してイメージを何度も練り、ようやくカスタムの方向性が定まったところでいよいよ入庫です。長岡さん、特に期限は名言されませんでしたが、希望するスタイルに仕上げるために取り入れる作業や工程をお聞きしていると、余裕で一ヶ月以上かかりそう。特にキモとなる部分は、タンク加工に伴う全体のスタイリング調整。カラーリングという点においてもタンクはかなりの面積を占めているので、確かにタンクの形状やマウント位置次第で全体のスタイリングが決まるとも言えます。「逆にここさえ固まれば、後は早いですよ」と長岡さんは笑いますが、まぁ自分の希望はすべてお伝えしたので、後は完全お任せモードで気長に待つとしましょう。

スポーツスターカスタムの画像
こうしてTRAMPに入庫。愛車よ、しばらくのお別れだ……。
プロフィール
ジャージー

H-D 2008年式スポーツスターXL1200Rを所有するV-H担当者。バイクに関する知識は皆無なくせにバイクに乗るのは滅法好きという関西人で、東京⇔関西間をやたら自走取材するので走行距離は1年間で2万キロと伸びる一方。ようやくスポーツスター一台に絞ったにもかかわらず、H-Dの他モデル(特にダイナ)や原2バイクに心奪われることが多い。現在大阪の某カスタムショップで愛車をフルカスタム中。完成後の姿や如何に……。

取材協力

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