VIRGIN HARLEY |  HIDE MOTORCYCLE「第4回 タンク ワンオフ製作②」週刊カスタムレポート

HIDE MOTORCYCLE「第4回 タンク ワンオフ製作②」

  • 掲載日/ 2012年05月11日【週刊カスタムレポート】
  • ベース車両/2011年式 XL1200X

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タンク ワンオフ製作②

核とも言えるポイントを
大胆に変えてしまう!

リアフェンダーのカッティングが終わり、前々回着手したワンオフのフューエルタンクを煮詰めていく。ここで、改めて今回のカスタムプランの核に触れておかねばならないだろう。

本モデル XL1200X FORTY-EIGHT はファクトリーカスタムモデルとして脚光を浴びる一台で、特徴は多々あるものの、とりわけどこがポイントかと問われれば、多くの人が「ピーナッツタンク」と答えることと思う。1948年にハーレーダビッドソンから生まれた 125ccモデル S-125 に組み込まれていたコンパクトなタンクを採用、FORTY-EIGHT (48)のネーミングもその生まれ年に由来するなど、このモデルのアイコンとしてデビュー以降、ファンの注目を浴び続けている。

今回のカスタム企画で、オーナーと HIDE MOTORCYCLE はこのピーナッツタンクをより小さくすることに挑む。FORTY-EIGHT カスタムのヤマ場とも言えるこのポイントを見逃してはならない。

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FORTY-EIGHT のアイコンとも言えるピーナッツタンクをどう変えていくのか。

作業工程を見る

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01リアエンドのスタイリングが固まったので、タンクの最終形成に入ります。シートベースを載せ、大体のフォルムはOKでしょう。
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02FORTY-EIGHT のノーマルタンクと比較してみました。ここまで小さくなっているとは、正直自分でもかなり驚いています(笑)。
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03タンク下の配線はもちろん取り外し、エンジンの左側に移設。タンク下がスッキリしないと、チョッパーっぽさが出ませんから。
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04タンクの裏側を整えていきます。前々回取り外しておいたポンプをはめ、板金で形成していくのです。ここは技術が要されます。
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05溶接作業を黙々と進めていきます。カスタムショップだからこそできるここまでの作業、細かいところにも気を配りながら進めます。
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06溶接作業が終わったら、今度はサンダーで研磨していきます。ミスひとつで台無しになってしまうので、大胆かつ慎重に……。
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07溶接部分と研磨した部分の境い目はこんな感じ。ぽっこりとした溶接部分を削り落とし、キレイなフォルムにしていってやるのです。
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08タンクのマウントタグを先にフレームに留めてやり、そこにタンクを合わせて溶接してやります。ここも繊細さを求められますね。
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09前後とも溶接し、これでマウント完了。カスタムプラン全体を見て、もっとも重要な部分が完成しました。さぁ、あとはペイントです。

作業完了!

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作業内容・日数

  • ワンオフタンクの最終調整
  • 作業全般/約2日間

上記の「作業日数」は2日間となっていますが、タンク ワンオフ①リアエンド作成 ⇒今回と、すべて通しで見ると一週間ほどかかっているんですよね。作業そのものも大掛かりですし、しかしながら繊細さも求められるので、これら一連のカスタム作業はとてもエネルギーを使います。

ハーレーのカスタムにおいて、車体のスタイリング形成はもっとも重要であり、ここを美しくまとめるか否かでそのカスタムプランの価値が大きく変わる――と HIDE MOTORCYCLE では考えています。やはり乗車時のカッコ良さももちろんですが、オーナーが振り返って自身のバイクを見たときに「カッコ良いな」と思えるのが一番ですからね。それにしても、今回は過去最小のフューエルタンクになりました(笑)。

次回はシートのワンオフ製作です。こちらはシート職人に依頼するので、今回までの一連の流れも含め、スタイリングに合ったシート形成を進める工程をご紹介します。

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