VIRGIN HARLEY |  22時間目 フラットヘッドを学ぼう。ブタでもわかるハーレーエンスー入門講座

22時間目 フラットヘッドを学ぼう。

  • 掲載日/ 2016年01月21日【ブタでもわかるハーレーエンスー入門講座】

この度の新型コロナウイルス感染症(COVID-19)に罹患された皆さまに心よりお見舞い申し上げます。

バージンハーレー.comでは「新型コロナに負けるな!」というコンセプトにより、手軽に楽しめる過去アーカイブ記事を紹介させていただきたいと思います。まずは大人気コンテンツの「ブタでもわかるハーレーエンスー入門講座」をご紹介します。じっくり読んで、ハーレーダビッドソンのウンチクを身につけていただければと思います。

パンやナックルと並び、未だファンの多いサイドバルブ。フラットヘッドと呼ばれるこのマシンは一体いかなるモデルなのかを学ぶとしようかの。

オレにもわかると大評判の「ブタでもわかるハーレーエンスー入門講座」、その第22時間目はフラットヘッドと呼ばれるモデルとエンジンについて話してみょうかの。

フラットヘッドとはサイドバハルブ・エンジンを搭載するモデルの総称。サイドバルブはナックルヘッド以来ハーレーダビッドソンが採用しているOHV=オーバーヘッドバルブよりも古いバルブ駆動システムなのじゃ。OHVはバルブがシリンダーヘッドの上に取り付けられ、プッシュロッドとロッカーアームを介してカムシャフトによって開閉するのじゃが、サイドバルブは図解で分かるとおりバルブが上向きに取り付けられ、カムが直接バルブを上に向かって押し上げるという何とも不思議な方式。OHVでさえ今では古めかしいシンプルな機構だというのに、そのOHVが複雑に思えてしまうほどサイドバルブの構造はシンプルそのものじゃ。

特にシリンダーヘッドはバルブやスプリングが組み合わされた複雑なOHVとまったく違い、冷却用のフィンが切られた単なる「蓋 」に過ぎん。この蓋を取り外すとバルブとピストンがまっ平らに並んでいるから、これを称してフラットヘッドと呼んだわけじゃな。このサイドバルブエンジンはパワーこそないものの、 使われるパーツ点数がきわめて少ないためにコストが安く耐久性に優れておるため、今でもトラクターのエンジンやらコンプレッサーなどの動力エンジンに使われておる。

ハーレーダビッドソンのフラットヘッドの代表は「ベビーツイン」と呼ばれる45キュービックインチ=750ccのW系モデルじゃろう。1932年に生産が始まり最終的に74年までの42年間も作り続けられたこのエンジンは、ハーレ一社の中で最も長き歴史を持っておる。その中には市販モデルのWLや軍用車であるWLA、WR/WLDRといったレーシングマシン、サービカーと呼ばれる三輪バイクなどなど、たくさんのユニークなモデルが含まれておるのじゃよ。

ちなみにハーレー社が作った初のフラットヘッドは、1930年に登場した74キュービックインチ =1200ccのVL。その後80キュービックインチ=1340ccも出て、ULに引きつがれ45年まで作られておった。また52年には新設計のハイパワー・エンジンを搭載したスポーツモデルの「モデルK」が発表されたが、4カムを採用したKはスポーツスター直系のご先祖と言えるのじゃ。

VL/UL/Kは数が多くないものの、長きに渡って製造されたWL系は未だ沢山現存しており、純正/社外品を問わずパーツも豊富なため、世界中に沢山のマニアが存在する。牧歌的なその加速は一度味わったらもうやみつきじゃよ。

と言うわけで第 22時間目の講義はこれにて終了。ではまた、ホグホグ。

 

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