VIRGIN HARLEY | 第10回 吸気系のチェック なぜから学ぶハーレーメンテ講座

第10回 吸気系のチェック

  • 掲載日/2006年09月24日【なぜから学ぶハーレーメンテ講座】
  • 執筆/モトスポーツ 近藤 弘光
なぜから学ぶハーレーメンテ講座の画像

エアクリーナーチェックの
作業工程を紹介します

前回はエアクリーナー、キャブレターの働きをご紹介いたしましたので、実践編といきましょう。今回は写真点数が多いので、エアクリーナーのみのご紹介になります。キャブレターは来月ご紹介しますので少々お待ちください。エアクリーナーの脱着はそれほど難しい作業ではありません。しかし、注意すべき点はいくつかありますので、参考にしてください。

今回使用する工具リスト
+ドライバー、5/16の六角レンチ、♯27のトルクスレンチ
17mmスパナ、7/16インチのディープソケット

エアクリーナーカバーを外し
フィルターのチェックから

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作業を始めるには、エアクリーナーカバーを外さなければなりません。エアクリーナーカバーを留めているボルトはスポーツスターとビックツインで違います。スポーツスターの方はプラスドライバーで、ビックツインの方は5/16の六角レンチでカバーを取り外してください。ボルトを外すとカバーは簡単に取れますので、落としてメッキに傷を入れないように注意してカバーを取り扱いましょう。ここでスポーツスターの方に1点注意点を。スポーツスターのエアクリーナーカバーはバックプレートが樹脂製で、取り付けの際にボルトを締めすぎると、ネジが空回りしてしまうことがありますので気をつけてください。

カバーを外すとエアフィルターを見ることができます。フィルターの汚れはフィルターを外さなくても目でチェックもできますから、目視で汚れ具合をチェックしてみてください。あまりに汚いようだと、早めの交換をオススメします。目がつまると走行性能にかかわりますから。フィルターを取り外してチェックする場合、スポーツスターのフィルターは手前に引くだけで簡単に外せますが、ツインカム以降のビックツインの場合3本のボルトで固定されています。♯27のトルクスレンチでこれを外し、フィルターを外しましょう。フィルターに付着した埃の一部はエアーで飛ばすことができます。ショップに整備に出しているのならコンプレッサーが必ずありますから、フィルターの内側、外側からエアーを吹きつけてみてください。ただし、これは一時的な処置なので、定期的なフィルター交換は怠らないでください。

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せっかくエアクリーナーカバーを外したのなら、カバー内部も綺麗に掃除してやりましょう。エアクリーナー内部は空気を綺麗にする以外にも、エンジンから未燃焼ガスが戻ってきた「ブローバイガス」の吐き出し口の役目も担っています。エアクリーナーに戻ってきたブローバイガスはエンジン内部でもう再燃焼させるため、キャブレターを通じエンジンに送られるのです。しかし、ブローバイガスがエアクリーナーに戻ってくるときにオイルも一緒に連れてきてしまいます。エアクリーナー内部がオイルで汚れるのはこれが原因で、オイルに埃がついて汚れがさらに酷くなってしまいます。エアクリーナーカバーを外すときには、ついでに内部を綺麗に拭いてやりましょう。

バックプレートを外し
キャブレターチェックも

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ここまで来たら、エアクリーナーのバックプレートを外し、キャブレターもチェックしてみましょうか。バックプレートにはブローバイガスが通る細いゴムホースが取り付けられていますので、まずこれを外します。そうするとバックプレートを固定しているブリーザーボルトが現れますので、7/16インチのディープソケットでこれを取り外せばバックプレートを取り外し、キャブレターを見ることができます。キャブレターとバックプレートの間にはガスケットが挟みこまれていますが、ガスケットは脱着の度に交換した方がいいでしょう。ここに隙間があると、キャブレターがフィルターを通さない汚れた空気を吸い込んでしまい、思わぬトラブルを招く可能性があります。

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キャブレターをオーバーホールする際にはここからキャブレターを外す作業が入ってきますが、それは次回ご紹介しますので、今回は汚れを拭く程度にしておきましょう。キャブレター中心部に口を開いている空気通路部分(メインボア)。ここはブローバイガスに含まれるオイルや、エンジンからガスが逆流するバックファイヤーなどで次第に汚れてきます。パーツクリーナーなどでしっかりと拭いてやりましょう。空気通路内にあり、上下にスライドするバルブの拭きあげもしっかりと。汚れがひどくなると動きが渋くなってきますから。ちなみに、エアクリーナーを外したときにはプッシュロッドカバーなど、普段エアクリーナーが邪魔で磨けないところも掃除できます。手の届かないところには錆が出がちですから、こういった機会にしっかり磨いておきましょう。以上で、簡単な吸排気チェックは終了です。

次回はいよいよキャブレターのオーバーホールをご紹介いたします。

プロフィール
近藤 弘光

53歳。1979年に「モトスポーツ」を創業。ショベルヘッドが新車の頃からツインカムが現行の今までハーレー業界の第一線で活躍している。オートバイを愛するが故に規制対応マフラー「ECCTOS」やオリジナルエンジン「U-TWIN」の開発に携わる情熱家でもある。

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