VIRGIN HARLEY | 2008年春のハーレー新モデル FXCW・FXCWC・FLSTSB 特集記事&最新情報

2008年2月に3モデル追加投入
個性的な3モデルを一挙紹介

ハーレーのニューモデルは例年、秋に発表される。夏ごろから本国のWebサイトには翌年モデルの概要が発表され、インターネットでニューモデルについて熱い議論が交わされるのは見慣れた光景だ。しかし、最近は新車発表と時期をずらして追加モデルが投入されることが増えてきており、我々ユーザーにとっては驚く機会が増え嬉しい限りだ。今年の2008年モデルでも、FXCW“ソフテイル・ロッカー”、FXCWC“ソフテイル・ロッカーC”、FLSTSB“ソフテイル・クロスボーンズ”の3モデルが追加投入された。新たに登場した3モデルはどんなモデルなのか、まだデリバリーされていないディーラーも多いため、ここでそれぞれについて紹介しよう。

ソフテイル・クロスボーンズ登場
FLSTSB クロスボーンズの特徴

「現代の技術で蘇る、古き良き姿」そう評されているFLSTSB。現在はラインナップにないスプリンガーフォークを採用する唯一のモデルであり、ヴィンテージハーレーを彷彿とさせるパーツが随所におごられている。ハーレーがサドルシートを純正採用したのは近年1台もなく、タンクパネルやフットボードはヴィンテージ色たっぷりだ。その中にも現代風のテイストを混ぜているのも見逃せない。

 

編集部員 FLSTSB試乗レポート

クラシックなルックスながら
しっかりと走ることができるモデル

カタログ上の加重時シート高は676mmとやや高めだが、跨ってみると足つきは思ったほど悪くない。フレームラインに沿った形でシート先端がかなりエグられているためだろう。エイプハンガーハンドルバーについてもシート高が高いため、ハンドルを握っても腕は肩より低い位置にあり、ロングツーリングで肩が凝ることもなさそう。跨ってみてのポジションは非常に快適だった。イグニッションをONにし、始動してみる。最初は気のせいかと思ったが、FLSTSBの排気音は思った以上に元気なことに驚かされた。ダイナファミリーのFXDFも似たサイレンサー形状で元気な排気音を奏でるが、スラッシュカットのサイレンサーは音質に大いに貢献しているのに違いない。走りはじめて、気づいたのはシートの柔らかさだった。シート下にスプリングが取り付けられているためか、フワフワとしたこれまでのモデルでは感じたことのないお尻の感覚がある。左右に体重を振ってみても車体が左右に方向を変える影響は少なく、不思議な感覚だ。フロント16インチ、リア17インチと変わったタイヤサイズを採用しているが、走りについては前後16インチと大差はない。短い試乗の間ではスプリンガーフォークに不満を感じることもなかった。ヴィンテージ風のスタイルに乗り味がスポイルされているかと思ったが、これはイロモノではない。走りとスタイルが両立されたモデルといえるだろう。

 

プロに聞く FLSTSB クロスボーンズ

ノーマルでの完成度が高く
触るところが少ないですね

解説ディーラー webサイトへ 我々ディーラーにもまったく知らされることがなく、突然発表されたモデルがこのクロスボーンズ。最初は驚きましたね。同時に発表されたロッカーシリーズは新しさを感じるモデルですが、クロスボーンズはヴィンテージ風でロッカーとまったくカラーが違うのが面白い。スプリンガーフォークやサドルシートなど旧車っぽいフットボードなど全体的にバランスよくパーツされたとされていますが、個人的に「おっ」と思わされたのはヘッドライト。ヘッドライトトリムまでブラックアウトされているモデルは今までありませんでしたからね。かなり気合を入れてデザインしたんだな、と思います。このモデルをカスタムするとなると…難しいですね。ノーマルの状態で完成度が非常に高いですから。エアクリーナーをラウンドタイプに変更するくらいでしょうか。逆に言えば、それだけで満足することもできるくらいのモデルです。

ソフテイル・ロッカーC /ロッカー 登場
FXCWC ロッカーCの特徴

一見するとフルカスタムハーレーか、と思わせる凝った作りのFXCWC。リアタイヤとフェンダーの隙間はギリギリで、従来はリジッドフレームでないと実現できなかったが、上下する専用スイングアームを採用したことでこのクリアランスを手に入れている。シングルシート内部に納められたタンデムシート、専用設計のオイルタンクなど、このモデルのみに採用されている装備が多い。

 

FXCW ロッカーの特徴

これまで採用されたことがない“サテンステンレスパウダーコート”で各部を統一されたFXCW。基本的な装備はFXCWCと同一だが、シートにはタンデムシートが内蔵されていないモノを採用。クロームがまぶしいFXCWCと違い、落ち着いた雰囲気を持つのがFXCW。加重時シート高はFXCWCの641mmに対して622mmと足つきが非常にいい。

 

編集部員 FXCWC、FXCW試乗レポート

メーカー製作したフルカスタム
運動性能はかなり割り切ったモノ

過去にはローライダーやソフテイルカスタム、ワイドグライドなど“メーカーカスタム”と呼ばれるエポックメイキングなモデルを数々世に送りだしてきたハーレー。しかし、FXCWC、FXCWはともに「ここまでやるか」というモデルだ。ここ数年はリアタイヤのワイド化が進んできていたが、240mmのワイドタイヤを採用しているのはV-RODの一部のみ。ドラッグスタイルのV-RODも思い切って機能性を絞ったのだろうが、ロッカーシリーズもスタイルを重視しスポーツ性は割り切っている。直進安定性は当然ながら抜群だが、緩いカーブであっても、慣れないうちは進入するのに気を遣う。以前試乗したファットボーイも「よっこいしょ」と曲がったのを思い出したが、ロッカーシリーズではもっと気を遣わなければいけない印象だ。もっとも、こういったモデルで峠を攻めるなんてことを考えてはいけない。威風堂々としたこの車輌は、ゆっくりとまっすぐ進むためのモデルだから。試乗インプレなんて野暮なことは考えず、この完成されたスタイルをどうカスタムしていくのか、に思い巡らすのが楽しいモデルだろう。ちなみにロッカーシリーズの2モデルの差だが、足つきはFXCWの方が圧倒的に上だ。2モデルのシートの互換性はあるため、シートを交換することができる。

 

プロに聞く FXCWC ロッカーC

触るところが思いつかない…
所有感が高いモデルですね

解説ディーラー webサイトへ 灯火類がすべてLEDで、車体カラーとフレームカラーを合わせているなど、かなり手が込んだモデルですね。「こんな風にしたい」そう思ってカスタムをしてきた人はショックを受けているでしょう(笑)。ここまでのモノをメーカーが作ってしまうなんて…。アメリカのショーにそのまま展示できそうな完成度です。メーカーがこういったモデルを製作したとなると、カスタムショップはこれを超えるカスタム車輌をユーザーから求められそうですね。事実、ロッカーのホイールデザインやメーター、イグニッションコイルの形状など、専用設計が多くオーナーの所有感は高そうですから。1点気になるのはシート形状。スイングアームが上下するのでリアフェンダーとはこのくらいのクリアランスが必要なのでしょうけれど、ここをスッキリと見せることができたら…もっとカッコよくなると思うのですが、ちょっと無理な要望かもしれませんね。