VIRGIN HARLEY | 現行ハーレーのチューニングやカスタムなど得意分野の幅を広げた北海道の『S&Fグループ』 特集記事&最新情報

現行ハーレーのチューニングやカスタムなど
得意分野の幅を広げた北海道の『S&Fグループ』
掲載日/2018年08月29日
取材協力/S&F Group
取材、撮影、文/森下光紹  構成/バイクブロス・マガジンズ

ショップ代表である高橋佑太さんのプロジェクトは、ハーレーの販売やチューニング、そしてカスタムだけでは収まらない。クルマも含むモーター系全般をプロデュースし、サポートできるショップ体制を作り上げたのだ。だから『S&Fグループ』なのである。

2018年1月に移転リニューアルした
新店舗がヘッドオフィスである

北海道は旭川にあるハーレーのチューニング&カスタムショップ『S&Fモーターサイクル』が『S&Fグループ』として移転リニューアルした。

以前は旭川市内から富良野に向かう国道を南下した住宅街に大きな倉庫を改造しての店舗だったが、移転後は東旭川から動物園に向かう街道沿い。大きなダイノジェットの看板が目印になる分かりやすいショップとなった。

代表の高橋佑太さんは、ハーレーのインジェクションチューニングオペレーターでもあり、このお店はダイノジェット社の日本正規店である。S&Fグループとなっているのは、このバイクショップのヘッドオフィスのほかに、クルマの板金及び整備、ガレージの設計補修など、細分化したモーター系業務を統括していることからであり、それぞれの活動をグループと称しているわけで、高橋さんがすべての窓口となっている。

S&Fグループ代表の高橋佑太さんと奥様の佑香さん。そして愛犬のカブがこのショップのスタッフである。休日には多くのハーレーユーザーが集い、チューニングやカスタムの相談は随時受け付け中。

扱うハーレーはエボリューション以降の現行モデル。インジェクションチューニングはもちろん得意分野である。ダイノジェット社の日本正規店ということで、扱うチューニングデバイスはパワービジョン。現在、最もきめ細かいチューニングができると評判のデバイスを使用する。

「グループとしてのスタートを切ったのは、ハーレーを扱うほかに、お客さんから様々な要望があって、個別に答えているうちに、それぞれ独立した業務にしたほうが良いと考えたからですね。つまり、ハーレーが好きな人って、クルマも趣味だったり、ガレージもこだわりがあったり、日常の足には国産バイクが欲しかったり、ほかにも農機具や除雪機の相談とか、色々あるわけですよ」

店内ショールームは、通り側が全面ガラス張りで採光も良いので、明るくポップなイメージである。アメリカのフリーウェイから外れた幹線道路にあるモーターカフェのようなイメージでもある。

高橋さんはこのお店を独立して開くまでに、ハーレーディーラーのメカニッックのほか様々な業種の経験があるので、色々な方面にノウハウを持っている。つまり彼もまたユーザーマインドを持ったモーターフリークなのである。

そんな総合ブランドでもあるS&Fモーターサイクルには、楽しいお客さんが数多く通ってくる。ユーザー間での交流も深く、ショップが主催しなくても、ツーリングやイベント等を企画して、店内はいつも賑やかなのである。

ショップ入り口に展示されているのは、初期型カブのC100と、古いハンターカブ。このショップは、新型のカブも販売しているのだ。ハーレー好きにはカブ好きも多く、旭川市内でも指折りのカブ販売店でもあるという。

中古車のストックヤードや修理待ちの車両、カスタム待ちのベースモデルなどを保管するスペースは、ショールームの隣にある。もちろん室内で大きなスペースを確保しているので、寒くて雪に閉ざされる冬場でも、問題ない。

最も得意とするのがダイノマシンを積極的に使用するインジェクションチューニング。データーをストックしながら数多くの経験を積み重ねることで、様々な味付けのチューングが完成する。デジタル化されても、オペレーターの腕が物を言うのは同じである。

防音も空調設備も整ったダイノルーム。走行抵抗を自在に設定できるリターダー付きの最新ダイノマシンを導入している。グラフを見ると、ノーマル状態では2,000回転あたりでパワーもトルクも落ち込んでいるが、チューニング後はスムーズだ、なおかつパワフル、トルクフルになっているのが分かる。

カスタムも得意なこのショップ
現在のイチオシは“チカーノ”スタイル!!

ベース車であるヘリテイジソフテイルのビンテージテイストを活かしつつ、少しやさぐれて反骨精神を全面に押し出したようなマインドを醸し出す“チカーノ”スタイル。これはバイクの形態ではなくて、少しギャングなイメージのメキシコ系ストリートムーブメントだが、そんな彼らが乗り回すハーレーのイメージを表現したカスタムである。

ビンテージ色の強いスポークホイールを採用し、車体はローダウン。ワイドバーを装着することによって、そのライディングスタイルは女性ライダーでも乗りやすいという二次効果を生み出した。そして忘れてはならないのは、スピーカーの装着である。最新のBOSS製でブルートゥース対応。チカーノスタイルと彼らの音楽は切っても切れない関係。だから、そんな部分までストレートに表現されたのが、このカスタムの特徴である。現在はまだ未完成で、フィニッシュに向けて製作途中。インジェクションは、パワービジョンを使用したセッティング済みで、エンジンや足周りのフィーリングを体験できる試乗車となっている。2019年春より販売開始予定。

フロントホイールは純正ハブを使用して21インチ化される。

ワイドバーを装着し、ブルートゥース対応のBOSS製スピーカーを装備。メーターはハーレー純正のオプション、タコメーター内蔵型。

マフラーはかなり長いフィッシュテール型。シートはリベラの2アップシートを採用する。

SHOP INFORMATION

住地/北海道旭川市東旭川北1条5丁目1-28
電話/0166-74-5230
営業/10:00-19:00 冬季12:00-18:30
定休/木曜日
移転リニューアルされたS&Fモーターサイクルの新店舗は、旭川市内からまっすぐ旭川動物園を目指す幹線道路沿いにある。間口は広く、パーキングスペースも広いので、クルマでの来店もまったく支障がない。定休日は木曜日だが、水曜日は集中ワーキングデイとして接客業務できない場合がある。詳しくはショップのブログをチェック。