VIRGIN HARLEY |  1972年式 FXフルカスタム

1972年式 FX

  • 掲載日/ 2010年04月09日【フルカスタム】
  • 撮影/磯部 孝夫
    本記事は HOTBIKE japan vol.112 にて掲載されたものです
1972年式 FXのフルカスタム画像
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独自のエッセンスを加えた
ロングフォークチョッパー

HOT CHOP SPEED SHOP、中野健太郎がHCSに持ち込んだロングフォークチョッパー。イメージソースは1970年代後半のB級チョッパーだ。しかし当時のスタイルや手法を単に再現、コピーするのではなく、独自のアプローチにより洗練されたマシンに仕上げられている。

純正4速フレームのステムヘッドを2.5インチ上方へストレッチ。ネック角は38度に設定し、ナロードされたトリプルツリーに12インチオーバーのフォークを装着。ホイールは19インチのインベーダー、リアには16インチのディッシュホイールが取り付けられ、均整の取れたスタイリングを手に入れている。

1350ccにボアアップされたショベルモーターにアンドリュースJカム、ハント製マグ、Eキャブを装着。ロッカーはスプリットスタイルに削り落とされている。作り手本人による試乗からも、小気味よい走りを伺い知ることができた。

メインチューブにモールディングされたピーナッツタンクのマウント位置は後方にオフセット。タンク下面のスムースな処理と楕円状に成形されたメインチューブにも注目。シートは定番のキング&クイーンだが、見せ場はシッシーバー装着されていないという点にある。通常ならば、タンデムシート後方にシッシーバーを取り付け、強度を確保するのが常套手段であろう。しかしこのシートは極厚のスチールベースで強度を保ち、シンプルかつ個性的なシートに仕上げられている。リアフェンダーにもこだわりが潜む。純正フェンダーをベースに側面のラインを微調整。溶接されたストラットにより、タイヤとのクリアランスをあえて大きめに設定し、野暮ったさを醸し出している。リアショックにはリブ加工が施され、四輪用のオールドテールライトが違和感なく埋め込まれている。

定番スタイルにこれらのエッセンスを加え、磨きをかける。70年代当時のただの焼き直しではないこのチョッパーには、紛れもないオリジナリティーが宿る。

1972年式 FXのフルカスタム画像

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ワンオフ製作されたシックスベントバーを2インチドッグボーンに装着。三次元で絞り込まれたバーの形状に注目。
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フレームと一体形成のモールディングが施されたピーナッツタンク。色鮮やかなリボンペイントはグリムが担当した。
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HCS出展後、さらにフォルムが煮詰められたキング&クイーンシート。マシンのスタイリングにも大きく貢献している。
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プライマリーのリアショックに埋め込まれた30年代の四輪用オールドテールライト。下方のリブにも手間がかかっている。
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住所/京都府久世郡久御山町大字森小字三丁29-8
電話/075-632-7888
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