VIRGIN HARLEY | 1956年式 KHK フルカスタム

1956年式 KHK

  • 掲載日/2010年05月21日【フルカスタム】
  • 撮影/磯部 孝夫
    本記事は HOTBIKE japan vol.89 にて掲載されたものです
1956年式 KHKのフルカスタム画像
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業界屈指のビルダーの真骨頂が具現化
シンプルかつコンパクトなKHK

H-Dとしては「異例」と言える高回転型エンジンである。ピックアップの鋭さもしかり。半世紀以上前に生産されたモーターサイクルの紛うことなき事実を体感した。かの時代のフラットトラックに乗り手を誘う、優しく乾いた排気音が印象深い。

前後シリンダーに配された吸排気バルブは、トランス一体のクランクケースにレイアウトされた4つのカムギアトレインにより独立制御される。当時の欧州車に匹敵するパワーを絞り出したSVの最終形にして最速の称号K。1952年にデビューしたこのピュアスポーツは、スイングアーム付き骨格、前後に配されたサスペンションによりスポーツスターの祖先と評され、同時に歴代でもっとも美しいエンジンと言われる。

1952~57年に生産されたKモデルの中でも、最強のポテンシャルを誇ったのがKHK。排気量45ci=750ccを誇るKに対し、54年よりリリースされたKH/KHKは55ci=883ccだった。56年に生産されたKHKは714台。そのうちの一台がこのマシン。製作は神戸のACE MOTORCYCLE。ビルダー徳山公俊は言った。

「リクエストは不良のレーサー。50年代のサーキットを意識したが、単なるレーサーのレプリカにはしたくなかった。“コンパクトかつシンプル”を基本に、チョッパーの要素を加味した」

製作者が掲げた指針は、見事に具現化された。ワンオフのハードテイルキットが組まれた純正フレームに搭載される55ciのホットなSVエンジン。これ以上は不可能と言えるミニマルなエクステリアは、タッパが低く小振りなこのユニットの造形を浮き彫りにした。

チョッパーとレーサー双方を深く理解した者にしか成し得ない、絶妙なさじ加減。ACE MOTORCYCLEの真骨頂と呼ぶべき一台である。

1956年式 KHKのフルカスタム画像

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35mmのセリアーニとの相性も抜群な狭いハンドル。パーカライジングによるフィニッシュに、非凡なセンスを感じる。
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シャープながら、ビルダーの高度なセンスを窺い知ることができるタンク。スキャロップが視覚的なスピード感を演出。
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古き良き時代のレーサーを感じさせる小振りなシート。ラッカーフィニッシュされたサドルレザーは独特な光沢を生む。
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か細いフィンの立つシリンダーバレルと鋳造アロイのヘッドカバーがエンジン造形美を形成。キャブはリンカートM-55。
SHOP INFO.
ACE MOTORCYCLE
住所/兵庫県神戸市中央区元町高架通3-202
電話/078-855-9500

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