ストリートグライドの初登場は2006年。それまでのツーリングモデルのイメージを大きく変化させ、カスタムの方向性にも大きな変革期を迎えさせた。
ツーリングモデルといえば、フラッグシップのウルトラを筆頭とするラインナップであることは現在も変わりない。しかしカスタムの方向性で考えると、従来からあるツーリングモデルと、ストリートグライドでは、大きな違いが生まれているのだ。ストリートグライドは、虚飾を払ったシンプルな構成がベースモデルの特徴である。それは以前存在したスタンダードという、ただ装備を簡略化した廉価バージョンではなく、都会的でスポーティなデザイン。だから、カスタムの方向性も様々なジャンルに幅を広げていったのだ。
オーナーの市川勉さんは、新車で購入後、とにかくメッキパーツを増やしてゴージャスな外観にこだわった。しかし、本来のシンプルさが失われたと気付き、2度目のカスタムではブラックの塗装を生かしたモノトーンなデザインを強調する仕上がりに変更したのだ。
外観だけではなく走りにもこだわり、フレームの真下に強化ブレースを装着し、リアサスはオーリンズに交換。見えない部分のカスタムにも抜かりない、高度なモディファイが施されているのだ。