VIRGIN HARLEY | 中古車購入ガイド【ショベルスポーツスターの遍歴】 ハーレー購入ガイド

中古車購入ガイド【ショベルスポーツスターの遍歴】

  • 掲載日/2016年03月17日【ハーレー購入ガイド】
  • ナビゲーター/イーストアーバン 遠山 康秀
    この記事は過去にアップされたもので、2016年3月17日にリライトしました。

ハーレーダビッドソン・アイアンスポーツの画像

アイアンスポーツ全体の
変更点のまとめ

アイアンスポーツを仕様で大きくわけると900cc(正確には883cc)と1000ccのモデルにわかれます。1970年代はアメリカのバイクや車業界ではPowerを求めて排気量競争になっていた時代でした。ハーレーもその時代の影響を受け、よりマッスルなエンジンが求められ1972年に1000ccにボアアップされることになったわけです。ちなみに900ccと1000ccではロッカーカバーの形状が違い、その違いはエンジンを見るとすぐにわかります。その形状にもそれぞれ好みがあります。

900ccと1000ccはトルク感ではそれほど違いが体感できるわけではありません。ただ900ccの方が、やや吹け上がりがマイルドで走りやすいと感じられます。どちらを選ぶのかについては単純に排気量で選ぶのではなく、他の細かな仕様で選ぶといいでしょう。例えば900ccはドラムブレーキ、1000ccはディスクブレーキが採用され、ハンドル周りのスイッチ類は900ccモデルの方がシンプルになっています。

次にキャブレターについてです。実はアイアンスポーツには4種類のキャブレターが採用されていました。混合気を低速用・中高速用のニードルで調整するリンカート、フロート室を持たないダイヤフラム型のティロットソン、ティロットソンの欠点が改良されたベンディックス、パワーと燃費が従来より向上されたケイヒン製バタフライキャブレターです。

リンカートとティロットソンは扱いが難しく、よほどこだわる人でない限り別のものに換えた方がいいでしょう。ベンディックスのキャブレターは燃費が悪いですがパワフルなキャブレターです。しかし一般的にはケイヒン製のキャブレターがセッティングも簡単で一番扱いやすくオススメのキャブレターでしょう。

最後にブレーキです。1972年のまではアイアンスポーツにはドラムブレーキが採用されていました。一般に思われているほど制動能力は悪くなく、ブレーキキャリパーがなく見た目はシンプルなブレーキシステムでそのファンも多いブレーキシステムです。

また、ドラムブレーキ採用モデルはマスターシリンダーがなく、左右分割タイプのハンドルはインナースロットルでハンドル内に配線が通っており、ハンドル周りのスイッチ類がシンプルになっています。1973年以降はディスクブレーキが採用され、マスターシリンダーやスイッチ類は大柄になっています。ハンドルも左右一体型のものが採用され配線はハンドルに添うように外出しになっています。

【ポイント】
  • 意外に知られていませんが、1974年まではアイアンスポーツは右足でのシフトチェンジでした。現在のハーレーと比べると、シフトチェンジとブレーキが左右逆の仕組みですね。1975年からは現在と同様の左シフトチェンジに変更されています。古いオートバイでは右シフトチェンジはそう珍しいものではありません。右シフトといってもすぐに慣れますのでご安心ください。

アイアンスポーツ変遷年表

1957年の変更点

排気量:900cc
圧縮比:7.5
タンク:Kモデルタイプ
キャブレター:リンカート
フレーム:Kフレーム「鋳物フレーム」
ブレーキ:ドラムブレーキ
クラッチ:乾式クラッチ
バッテリー:6V
ホイール:前後18インチのスポークホイール

1958年の変更点

XLH、XLCH(58年はレース専用モデルのみ)登場。
圧縮比:9に変更。

1965年の変更点

バッテリーが12Vに変更されたが、このモデルのバッテリーは6Vのバッテリーを2つ合わせただけのものだった。

1967年の変更点

FLHと同じ大容量の12Vバッテリーを採用し、安定した電気の供給がされるようになった。

1966年の変更点

キャブレターが「リンカート」からフロート室を持たないダイヤフラム型の「ティロットソン」に変更。

1969年の変更点

AMF社がハーレー社を傘下に収める。

1970年の変更点

インナーチューブがメッキタイプになり、オイルシールも装備されフォークブーツカバーは廃止された。

1971年の変更点

点火システムの変更。ポイントシステムが「デスビ」から「カムカバーの横」に移された。

1972年の変更点

排気量が1000ccにボアアップ。1972年に関しては排気量のみの変更でブレーキやハンドル周りのスイッチ類は従来通り。キャブレターが「ティロットソン」からその欠点が改良された「ベンディックス」に変更。

1973年の変更点

ディスクブレーキが採用。Kフレームに仕様変更があり従来の通称「鋳物フレーム」のシートポストやネックエンドの鋳物部分がパイプの溶接に代わり、見た目がスッキリとした通称「アングルフレーム」に変更。

1975年の変更点

従来までの右足でのシフトチェンジから、現在のスポーツスターと同じ「右ブレーキ・左シフトチェンジ」に変更された。

1977年の変更点

パワーと燃費が従来より向上されたケイヒン製バタフライキャブレターが採用された。クランクケース、オイルポンプ、プライマリー・カムカバーの形状が変更され、ステップの取り付け位置が従来のフレームマウントからケースマウントに変更された。

1978年の変更点

ブレーキがダブルディスクに変更。

1979年の変更点

「XLCR」タイプの通称「CRフレーム」にフレームが変更。
一部モデルを除きスポークホイールがチューブ仕様のキャストホイールに変更された。
※XLCRは1977、78年はキャストホイールが標準装備。

1982年の変更点

エボリューションエンジンの搭載を想定して作られたフレーム、通称「エボフレーム」が採用。
キャストホイールがチューブレス仕様に変更。

1983年の変更点

マスターシリンダー、メーター、スイッチコントロール類が変更。

プロフィール
遠山 康秀
こんにちは。「イーストアーバン」の遠山 康秀と申します。今回は私が「ショベルヘッド・スポーツスター」についての解説を担当させていただくことになりました。よろしくお願いいたします。

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