信号で隣にバイクが並んだ時、ライダーがチラ見しかしないのはなぜ?

信号で隣にバイクが並んだ時、ライダーがチラ見しかしないのはなぜ?

掲載日:2007年09月25日 ライダー考現学    

読者からの質問

いつも思うのですが、信号待ちで後ろからバイクが来た時、どうしてもそのバイクを正視できません。なぜか、相手のバイクが高級車だと。一時は自分が自意識過剰なのか、と真剣に悩みました。しかし友人たちに相談すると、やっぱり同じような経験をしているそう。みんな揃ってチラ見してるというんです。これは一体どういうことなのでしょうか?

鹿児島県/神の領域さん (Honda XR400所有)

 

信号で隣にバイクが並んだ時、ライダーがチラ見しかしないのはなぜ?

 

みなさんにこんな経験はないだろうか? 例えば横断歩道を渡るとき、停まっている車の先頭がフェラーリだった! なんてことが…。そんな時、あなたは「うわぁ、フェラーリだ! カッコいい」と、フェラーリを正面から見据えて思えるだろうか? 大半の人は「チラ見」程度に留めてしまうことだろう。これは、ライダーやドライバー特有の「見たら負け」という意識から起こる現象だ。しかし、どうか勘違いしないでほしい。ライダーは決して愛車の価値を本体価格なんかで決めてなどいない。もちろん「価格の高いバイク」に対しての憧れはある。しかしながら、このチラ見現象の根本にある心理はバイク(車)に向いていないのだ。

 

実はコレ、乗っている人に向けられている。「確かにいいバイクだけど、ライダーの質で負けたわけではない!」。これなのである。ライダーの勝ち負けとは、値段の高いバイクに乗っていることでなければ、着ている服がブランドモノかどうかでもない。ただただ愛なのである。愛車とどれくらい走ったか、洗車したか、手を掛けたか。ここにこそ価値がある。信号待ちでのこの特異な現象は、ライダー…いや人間が本来持っている「世の中、お金より大切なものがある。モノより思い出」という認識を映し出したものと言える。ライダーたちがチラ見をしてしまうことは、お金という権力に対する反骨スピリットの象徴であったのだ。

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