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工夫すればできるかもしれない これが今回インタビューをさせていただいた「オフタイム」オーナー宇野さんの哲学だ。ハーレーに加え、自動車の4WDのカスタムも手がける彼は、バイクの世界だけを見てきたわけではない。だからこその哲学があり、彼の「カスタムショップ」に対する視点は面白くなる。宇野流「カスタムショップ」スタイル、その面白さを堪能して欲しい。 「カスタムショップ」ってのはね
お店の人がちゃんと、初めての人と常連さんを繋いであげれば、皆が気持ちよく過ごせるじゃないですか。そういう雰囲気作りはお店の人の勤めなんじゃないかな、と思うんです。きちんとつないであげれば常連さんも初めて来た人も気持ちよく会話できるんですよ。自分のショップはそんなお店にしたいな、と思うんですよ。
宇野●僕ら「カスタムショップ」っていうのは「世の中に無くても大丈夫」な商売なんですよ。バイクってノーマルでも充分性能はいいですし、楽しく乗れてしまうわけです。別に「カスタム」なんてしなくてもいいんですよ。でも自分のお小遣いの中から、わざわざお金を出して「カスタム」しようとしてくれる人がいる。その人の期待や不安はすごいものだと思うんです。技術面で応えるのは当たり前。来てくれるお客さんは技術にお金を払っているんだから。でも、だからって技術以外は放ったらかし…というのはダメだと思うんです。お話をして、まずは「お店に来てよかったな」と思って欲しいわけです。
宇野●そういうお客さんが大多数なんですよ。「カスタムバイク」っていうと「ショーバイク」を想像される方もいらっしゃるでしょう。けれど、ほとんどの方は「今月はお小遣いに1万円余裕があるから、これで何か変えよう」だとかで、楽しみながらコツコツ変えてらっしゃるんですよ。「フルカスタム」もいいですが「プチカスタム」もいいですよ。「自分のバイクをちょっと変えてみたい」。その気持ちがあれば、それは立派な「カスタム」ですから。
特に私のお店に来られるお客さんには、ハーレーの純正のスタイルが好きで買っている方が多いんです。「スポーツスターの形が好き」、「ソフテイルの形が好き」でハーレーを購入し、その形を崩さないで少しずつカスタムしたい、という人が多いですね。私は、そういうオーナーさんの好みを大事にしてカスタムのお手伝いをしています。 付かないパーツを付けられるようにする
たまにお客さんが「このパーツは自分のハーレーにつきますか?」と、そのままでは着けられないパーツを持って来られることがあるんですよ。そういう時に「着きません」って答えるのは面白くないじゃないですか。「どうすれば着けられるだろ」って考えるのが「おいしい」ところ。ウチの工具や設備は他のショップさんと大して変わりませんが、完成品をイメージして自分の能力と設備、仲間の力をどう使えば完成品ができるのだろうって考えていく。そうすると、意外にいいアイディアが出て来るものなんですよ。
宇野●そうですね、楽しいですよ。楽しいから、自分が手がけたハーレーには、すべて愛着があります。そのハーレーにお客さんが乗ってお店に遊びに来てくれるのもいいし、そのお客さんと一緒にどこかに遊びに行ければもっと嬉しい。お客さんが気持ちよさそうに乗っているのを見たり、自分が造ったものが調子よく動いているのを眺めたりするのは気持ちいいですよ、ほんと。これからもお客さんが無理せず気軽に乗れるハーレーを造って、それでお客さんと一緒に遊びに行けたらいいな、と思います。いやぁ、こんな話をしていると造り出したくなっちゃいましたよ。 OFF TIME 住所:埼玉県所沢市本郷262-6 INTERVIEWER COLUMN 今回のインタビュー中に「ハーレーは寄り道をするのが苦にならないバイクですね」と、いう言葉をお聞きした。「昔はレース系のバイクに乗っていて路面やコーナーばかり見ていましたから」、「いい景色があったらUターンしてでも寄り道をする、そんな楽しみ方をするようになったのはハーレーに乗り出してからですよ」その言葉が非常に印象に残っている。「ハーレー」というバイクの良さはなかなか言葉にしづらいのだが、宇野さんのこの言葉で少し頭の中がスッキリした気がする。(ターミー) |
宇野 修輔 43歳。埼玉県所沢市にてカスタムショップ「オフタイム」を営む。ノーマルのスタイルを活かせるカスタムを主としている。ただ、付けていくだけのカスタムではない、工夫・考えるカスタムを信条としている。お客さんと一緒に走りに行くことがなによりの愉しみだという。 |