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ガラガラの快走ワインディングを
海を見ながら走れる楽しさ

イメージ第14回の関西レポートは、「小豆島」。関西からも中国・四国からもアクセスできるスポットです。青々と生い茂る山々、透き通った美しい海は、バイクに乗る喜びを何倍にもしてくれます。島を1周するのも5時間あればできてしまうため、日帰りでもOKなところがうれしいですよね。関西のツーリングスポットとして、編集部としてもイチオシのコースの小豆島。では早速、その魅力をご紹介いたしましょう!

 

今回は兵庫県姫路市にある「姫路港」より出発。なんと小豆島まで100分(!)かかります。航海中は時間を持て余してしまうこと間違いありません。お一人で行かれる場合は文庫本やゲームなどを持って行かれるのをオススメします。私はうっかり空手で行ってしまい、船の中でウロウロ、ウロウロ…ヒマを持て余し、辛い100分となりました。そうそう、船はそこそこ揺れるので、乗り物酔いされる方は薬もご持参くださいね(私は帰りの船で少し酔いました)。

 

イメージさて。到着するは小豆島の「福田港」。晴れ渡った空に映える透き通った海が、なんとも印象的なところ。さっそくバイクに跨り数分も走れば、大きな開放感からか気分が高揚してくるのが感じられます。鼻歌交じりに初春の風を切りながらバイクで走っているからでしょうか。驚くほど空いている道(私1人しか走ってない)も影響してるんでしょう。ついついスロットルを開け気味になってしまいそうになります。20分ほど流していると、突然周囲が南国風のトロピカルな雰囲気に。なんでもココは『南風台』と呼ばれているとか。ヤシの木が茂り、目の前には水平線が一面に広がるその景色は間違いなく天国。走り始めたばかりとはいえ、ここは立ち寄っとかないとダメでしょう。というわけで、ヤシの木のそばにあるベンチに座り海を眺めていると、先ほどの高揚感がウソのようにウトウト眠ってしまいそうに。ベンチでカックリカックンしていると、軽トラに乗ったおばさんが2人やってきて「どこから来たの?」、「大っきいバイクだねぇ」と一方的に質問されました。おばさんはひとしきり話したら気が済んだのか、なぜか「これ食べなさいね。おいしいよ、小豆島のイヨカン」と言い残し、去っていきました。う〜ん、もうすぐミソジのワタシなのに、どうやら旅をしている学生と間違えられてしまったようです。複雑な気持ちで一人、モグモグとイヨカンを食べていると、急に妙なまったり感が襲ってきました。「もうここで、十分満足かなぁ」と何もかもどうでもいい気持ちに…。

「せんせ!」という声が
思わず聞こえてきそうな映画村

イメージ危ないところで冷静になり、再び走り出したワタシ。ちょっとした休憩のつもりが、もう少しでダメ男になってしまうところでした。さて、次は映画村を目指します。小豆島といえば、有名なのが田中 裕子さん主演で制作された不朽の名作「二十四の瞳」ですね。なんでも小豆島には昭和62年の映画撮影のセットが保存されているとか。南風台から映画村までは10kmほどの道のり。途中、小豆島名物の醤油工場が並び潮の香りと合わさり素朴ながらも強い印象を与えてきます。なんだか日本人であることを改めて実感するような気持ちになりました。そんな気持ちを抱く一方、走っていると時折見える「醤油ソフトクリームありマス」という看板はやけに現実的。「うむぅ。ソフトクリームとは…さすがに名産地は、やることが違うわい」と、変に感心してしまいました。

 

イメージ映画村に着くと、いわゆる「昭和レトロ」な街並みが広がります。ご年配の方々なら、思わず少年時代を思い出されるでしょう。入場料が大人630円とそこそこ高いのがショックですが、中身は値段以上に楽しめます。私の場合、着物姿の女性スタッフが多かったのがそう思えた理由かもしれませんが。ちなみに、映画村の中にある映画館では『二十四の瞳』が無料上映されていますから、まだ見ていない方はハンカチ持参でぜひどうぞ(正直な話、私はこの映画の後半に半泣きでした)。映画村をぶらぶらと歩いていると、思わず足を止めてしまうお店や博物館など飽きることがありません。

 

イメージ村を散策し気づけばすっかりお昼をまわっているではありませんか。そろそろ昼食を取ろうとお世話になったのが「みさきのしょうゆ屋処つゆ処『蔵』」。醤油の専門店でそうめんやうどんをいただけるようです。私は釜揚げうどんをオーダー。醤油の名産であること、香川県(小豆島は香川県)に来ていることを理由にしての選択です。出てきたうどんは「讃岐うどん」ほどコシはないながらも、醤油と生姜が良く効いて、一人前をペロリと食べてしまいました。ほんとは、食後にゆっくり珈琲でも飲みたいところですが、時間も午後1時と押してきました。そろそろ出発せねば日が暮れてしまいますので、惜しい気持ちを振り切り出発! さらば、映画村!

人の悲しみさえも
包み込んでくれる小豆島

イメージ次に目指すは渓谷。映画村からシーサイドロードを爽快に走り海を満喫した後、山までも愉しんでしまおうという欲張りコースです。目指す渓谷は、野生の猿で有名な「銚子渓」に岩壁が美しい「寒霞渓」の2渓谷。映画村から438号線に出て、海を横目にひたすら西へ。この道もかなりの快走路で、鼻歌必至ですよ。その後253号線を北上して銚子渓に突入。すぐ登り坂となり、クネクネしたタイトなワインディングが続きます。ちょっと汗をかく道ですが、登るつれ眼下に広がっていく渓谷美は、汗をかいていることなど忘れさせてくれるほど雄大。さすがに「小豆島へ着たら寄って行け」と言われる銚子渓。抜群の景観です。しかしバイクを停めてじっくり見物しようかと思った、まさにそのときでした。

 

イメージ猿が道の真ん中で日向ぼっこを楽しんでいるではありませんか。「おいおい、こんな道路の真ん中にいると轢かれちゃうぞ」と心配になりましたので、昼間おばさんにもらったイヨカンでホイホイ作戦に。イヨカンを道路のガードレール下において誘い出す原始的な作戦です。とはいえ相手も猿! 原始的でも引っかからないはずありません。結局、猿はきょろきょろと警戒しながらも、結局はイヨカンの魅力には勝てず道路端に。「餌をやって、おまけに道路から避難させるとは、いいことをした」と、眼下に広がる渓谷を見下ろしながら、自分のいい人っぷりに大満足なワタシ。「猿よ、道路はコワイから気をつけろよ」と言い残し再度スットルを回し始めます。

 

イメージさてさて。今回最後の目的地である「寒霞渓」。銚子渓とは“お隣さん”の関係で、こちらの眺望は来るときから楽しみにしていました。銚子渓から30分ほどで着いた寒霞渓の展望台は、聞きしに勝る大眺望。すっかり気に入りました。…でしたが、観光客は私とカップルだけという難しい雰囲気なのがワタシの気持ちに水を差します。私の被害妄想だとは思いますが「おいおい、日曜日に一人でココかよ〜」と刺すような視線がイタイ。気まずい空気に早く帰りたいところですが、まさか“記念撮影”をせずにこの眺望を去るわけにはいきません。とは言え、ひとりぼっちのこの状況でタイマー撮影も悲しすぎる。ここは少々気まずい空気でも我慢して、カップルが帰るのを待つことに。しかし、これが一向に帰らないではありませんか。私としてもグズグズしてると帰りのフェリーに間に合わないし、なによりこんな山頂で日が暮れたら寒いじゃないか、と半ばパニック。気づくと「すいません、写真お願いできますか?」と言っていました(涙)。

 

悲しい思い出を引きずりながら山を降り、もと来た福田港を目指します。と、本来なら246号線で一気に福田港前に出るはずが、悲しいショックからでしょうか。間違えて31号線に行ってしまいました。気づいたのは山を降りてからで、福田港はそこから10kmと書いてあります。しかし、そこは小豆島。帰りの道もガラ空きで、左手に海を見ながら快走路です。走っていると、その気持ちよさに先ほどの“忘れたい過去”になりそうな思い出も、笑えている自分を発見し救われました。

 

と、最後は私のグチみたいなことになりましたが…。

小豆島は姫路港からでもフェリー代が片道2,710円(バイク込。往復で5,420円)と高額ですが、それだけの価値はあります。まだ行ったことがないという方はぜひ。飲みにいくのをやめる、外食を減らすなどしてでも行ってみて下さい。きっと後悔することはないと思いますよ。

 

>> 今回のルートマップはこちらから

スポット紹介

二十四の瞳 映画村

住所:香川県小豆郡小豆島田浦

電話:0879-82-2455

営業:9:00〜17:00

料金:大人630円、中・高校生320円、小学生210円

URL:http://www.24hitomi.or.jp/

小豆島急行フェリー 姫路港

住所:兵庫県姫路市飾磨区須加301 ポートセンタービル1F

電話:079-234-7100

休日:木曜

URL:http://www.shikokuferry.com/

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