

冬には冬の良さがある
ハーレー乗りの冬
寒い。それだけでハーレーからは足が遠のきがちになります。寒さに耐えて走るハーレー乗りもいますが、ほとんどのハーレー乗りは真冬の走行距離はあまり伸びていないはず。しかし、寒さという点を除けば真冬に走る理由はいくらでも見つけられます。定番のツーリングコースにバイクが少なく、気持ちよく走ることができる。雨が少なく、空が澄んでいて美しい。夏とは対照的な自然の光景が楽しめる、など。そこで今回は真冬を快適に走る防寒ノウハウ、厳選した防寒アイテムをご紹介します。担当するのは、真冬でも深夜の神戸〜東京を走破する編集部員“ターミー”。彼が身を持って学んだノウハウを、皆さんのこれまでの防寒対策と組み合わせ、真冬のツーリングも楽しめるワンランク上のハーレー乗りに挑戦してみてください。
時速100kmで走れば
体感温度は21℃も低くなる!?
「歩いているときより、バイクに乗っているときの方が寒い」。こんなことは誰もが知っていることですが、実際にはどのくらい寒いのでしょうか? 調べてみると、速度によって実際の気温と体感温度にどのくらい差が出るのか、がわかる計算式を見つけました。「リンケの体感温度」という計算式を使えば、速度変化による“理論上の”体感温度の差が計算できるのです(本当は湿度によっても体感温度は変わるのですが、ここでは無視します)。
計算式は「体感温度=現在の気温○℃ − 4√秒速○m」ですが、ここの説明は難しいので割愛します。時速から換算して体感速度がどのくらい変わるのか、の結果は右図になりました。これはあくまで理論上の数値。この数式は本来の使い方とは違うのでそのまま鵜呑みにはしないでください。また、私たちの体は服などで風が遮られているため、実際は上記の数字ほど体感温度の差を感じていないでしょう。「風に当たると体温が奪われる」ことを説明するために「リンケの体感温度」を例に挙げただけなのであしからず。
走行中に体が受ける風圧を遮ると、疲れないだけではなく“寒さも和らぐ”のはわかっていただけましたか? スタイル的な話は置いておいて、体に身につけるグッズ以外で、風を遮って寒さを和らげる例を挙げてみましょう。
・フルフェイスヘルメットを被る
・ウインドシールドを取り付ける
ちなみに編集部員は真冬にロングを走るときは防寒対策のため、必ずフルフェイスを着用しています(ウインドシールドも以前は着けていましたが、スタイルが気になり現在は取り外しています…)。ただ、ウインドシールドには簡単に脱着できる“デタッチャブル”タイプのモノもあるため、真冬だけシールドを取り付けるのも手ですね。
バージンハーレー編集部員の
真冬の防寒スタイル
この章では、真冬だろうと取材に走り、4年で10万kmを走破した編集部員ターミーの“本気の冬装備”を紹介しましょう。真冬であろうと移動は主に夜間、一度に600kmほど走るのも珍しくない彼が実際に使用しているアイテムです。
バージンハーレー編集部員
厳寒走行体験談
真冬でも日中は上記の装備で充分ですが、日が暮れてからは寒くなる前にレインコートを着るようにしています。レインコートは普段から持ち歩いている上下一体型の「ZSRスーツ」を。袖、足首、襟元を絞ることができますし、腰周りからの風の進入がないため、防寒着としても重宝しています。過去には0℃以下の気温の中を走ったこともありますが、長時間走行となるとこれだけ装備を揃えても相当厳しいですね。100、200km程度なら耐えられるのですが、長時間は”防寒”ではどうにもならない世界(笑)。あまりに寒いと、まず関節が固まって、次に集中力がなくなり、最後は居眠り運転の一歩手前までいっちゃいます。「起きているのか、寝ているのか」、「走っているのか、停まっているのか」脳ミソがおかしくなっているので判断力が落ちてくるんですね。真冬の深夜に神戸〜東京を走っていたときのことですが、寒く辛くて、走っているハーレーから飛び降りようと思ったことが何度かあります。今にして思えば「飛び降りられる」と思ったのは我ながら理解に苦しみます。相当イってたと思います。
あと、私が寒い中を長時間走るときには、あまりコーヒーは飲まずココアを飲むようにしています。“休憩で暖かい缶コーヒー”は定番アイテムかもしれませんが、利尿作用が強いのでトイレが近くなるんです。ココアはコーヒー以上に体を暖めてくれますし、利尿作用も少なくトイレが近くなりにくくなります。真冬には欠かせないホットドリンクですね。また、寒い時期は体が暖まるスパイスの効いた食べ物を食べがちになりますが、辛いモノはほどほどに。汗をかきすぎると余計に寒くなってきますから。激辛ラーメンやカレーはダメ。これは身をもって実験したので間違いありません。