ハーレー最新モデル徹底研究室 - ソフテイル FXCWC ロッカーC

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FXCWC / ソフテイル・ロッカーC
FXCWC / ソフテイル・ロッカーC
キャラクター&歴史

先鋭的なデザインに注目が集まる
新しいソフテイルのスタイル

2008年度のニューモデルが発表された中でも、ソフテイル・クロスボーンズらと並んで注目を集めたロッカー・シリーズのひとつFXCWC“ソフテイル・ロッカーC”。チョッパー・テイストのソフテイルFXシリーズ(以下FXシリーズ)の中でも群を抜いたデザイン性が魅力で、カスタムショーにそのまま出展できそうな風貌は、「メーカーがここまでやってしまうのか」と思わずにはいられない高い完成度を誇る。ほかの車輌にはないロッカーC専用パーツの数々に、ピンストライプが施されたまばゆいカラーリング、さらにオールド・ハーレーの代表格ともいえるハード・テイル風スイングアームの採用など、近年のハーレーが注力しているファクトリーカスタムモデルの中でも、一際存在感のある一台に仕上がっている。市販車のセオリーを打ち破った感があるロッカーCだが、実際の乗り味はどのようなものだろうか。ロッカーCだけが持つ魅力に迫ってみた。

特徴

古き良き時代のスタイルを基盤に
造形美を追求した近未来モデル

車両写真その先鋭的なデザインから、FXシリーズの中でも近未来的なスタイルで注目を集めるロッカーC。しかしその基盤となっているのは、数十年前に人気を博した「ハード・テイル」スタイル。美しい三角形を造るリジッド風フレームを用いた古き良き時代のカスタムで、ソフテイルファミリーの起源でもある。そんな歴史的背景を持つソフテイルの新しい仲間として登場したロッカーCは、限りなくコンパクトな形のチョッパー・スタイルに仕上がっている。まさに新しいハーレーのスタイルを確立した一台と言えるだろう。

 

240mmという極太のリアタイヤは、現行モデルではV-RODファミリーにしか採用されていないサイズのもの。そしてリアタイヤを覆うようなフェンダーは「カンティレバーデザイン」と呼ばれるデザインから生まれたもので、タイヤとのクリアランスを絶妙に保ちながらスイングアームにマウントされている。さらにその形状も現在欧米で流行しているリアタイヤを強調したデザインで、リアビューの迫力が一層増している。ハンドルはV字型の2ピースのスプリットハンドルバーをチョイス、内部に配線を通すことでハンドル周りをすっきりと見せるなど、ここにも流行の手法を取り入れている。フロントホイールには、これまで21インチが標準だったFXシリーズの中では唯一の19インチを採用。これに加え、かなり寝かされた36.5度のレイク角、そして1,758mmという現行ハーレーの中でも最長のホイールベースと、チョッパーと呼ぶにふさわしいスタイルとなっている。

 

もうひとつのロッカー・シリーズであるFXCWとの違いとしては、クロームパーツの多用とトリックシートが挙げられる。特にトリックシートは、これまでのハーレーにはない独特の形状をしており、工具を用いることなくカンタンにタンデムシートを取り出すことができる。工夫すれば1泊程度の荷物を積載することも可能だ。このほか専用のオイルタンクやイグニッションコイル、ヘッドライトなど各所のデザインにもこだわりを見せており、今回試乗した「パシフィックブルーパール デラックス」をはじめ、カラーリングにも豪華さが漂うものがずらりと並ぶ。高級感を引き出すリンクルブラック塗装されたエンジンを中心として、あらゆる点から造形美を追求した、魅力あふれるハーレーだ。

V-RODシリーズに採用されている18インチ240mmのワイドタイヤ「ダンロップD407」を採用。ほかのサイズと比べると少々コストがかかるが、地面との接着面が大きいことから走行時の安定感は抜群で、迫力も増す。

240mmの極太リアタイヤ

V-RODシリーズに採用されている18インチ240mmのワイドタイヤ「ダンロップD407」を採用。ほかのサイズと比べると少々コストがかかるが、地面との接着面が大きいことから走行時の安定感は抜群で、迫力も増す。

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V字型をしたロッカー専用のスプリットハンドルバー。ハーネス類をハンドル内に配線し、ハンドル周りをすっきりさせた。チョッパー・スタイルらしいデザインになっている。

2ピース スプリットハンドルバー

V字型をしたロッカー専用のスプリットハンドルバー。ハーネス類をハンドル内に配線し、ハンドル周りをすっきりさせた。チョッパー・スタイルらしいデザインになっている。

他のモデルにはない形状のイグニッションコイルは、まるでカスタムパーツのよう。このほかコンパクトな砲弾型ヘッドライトなど、戦闘的なイメージの独自パーツが多用されている。

グレネード(手榴弾)スタイルのイグニッションコイル

他のモデルにはない形状のイグニッションコイルは、まるでカスタムパーツのよう。このほかコンパクトな砲弾型ヘッドライトなど、戦闘的なイメージの独自パーツが多用されている。

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タンデムシートが内蔵されたロッカーCオリジナルのシートは、手順さえ覚えれば簡単に脱着できるスグレモノ。タンデムはもちろん、1泊程度の荷物程度であれば積載することができる。

FXCWCオリジナルのトリックシート

タンデムシートが内蔵されたロッカーCオリジナルのシートは、手順さえ覚えれば簡単に脱着できるスグレモノ。タンデムはもちろん、1泊程度の荷物程度であれば積載することができる。

試乗インプレッション

重量感溢れる直進ライドを体感
ロッカーCに見たハーレーの故郷

目の前に現れたロッカーCにまたがり、シートに深々と座り込むと、加重時シート高が641mmとかなり低く設定されているだけあって、足付きはかなりよく、重心が低いから安定感もある。では走行時のポジションはいかがなものか。走り出してみると、なるほどハンドルとフットボードは前のほうにあり、身長173cmの私の手足にあまりゆとりはなかったが、決して伸びきるということはなかった。試乗前は、「フォワードコントロールのフットポジション」という特徴が頭に思い浮かび、「手足がピンと伸びるようなポジションなんじゃないか」という先入観を抱いていたが、実際の乗り具合はまったく違っていた。乗り慣れれば十分楽しめるバイクだ。

 

直進走行時の安定感を試してみると、ロッカーCの魅力はさらに深まった。重心の低いフレーム、そして地面に吸い付くような240mmのワイドタイヤによって、高速走行でも抜群の安定感を発揮。少々強い風が吹いても、ビクともしなかったほどだ。ダイナやツーリングファミリーなどと比べると、バランサー付きのツインカム96Bが搭載されたソフテイルファミリーはエンジンの鼓動がマイルドだと評されることがあるが、決してそんなことはない。特に時速80kmを超えてからのエンジンフィーリングには、心を揺さぶられるものがあった。スピードが上がるにつれて、ハーレー特有のトルク感がシート越しに伝わってき、重量感溢れる走りを味わわせてくれる。「スピードに乗って、エンジンの鼓動を感じ取れ」という強烈なメッセージが込められたバイク、それがロッカーCだ。改めてハーレーダビッドソンが、広大な大地にあるアメリカという国のバイクメーカーなのだと感じさせられた。コーナーリングについては、ワイドなリアタイヤと、長いホイールベースから車体がなかなか倒れ込まず、思ったよりも大回りになることがあった。見た目と直進性を重視した設計ゆえに、曲がる際の取り回しに難があるのは仕方がない。しかしながら事前にしっかり減速し、余裕を持って倒し込んでいけば、問題なく曲がることはできる。クネクネした山道でも緩やかなスピードであれば十分走り抜けられるし、低速で街中を走ることだってできる。ブレーキの利き具合が甘いように思えたが、これもアメリカならではの仕様。ゆっくりと握り込みながらブレーキを利かせる手法を取っているだけのことで、少し握ればブレーキが利く国産バイクとは設計思想が違うのだ。見た目の美しさに加え、実際に試乗してみて、さらにロッカーCの魅力を知ることができた。ある意味、ライディングの基本を問うバイクとも言えるだろう。

こんな方にオススメ

周囲に見せつける風貌
これもロッカーCの魅力

これほど個性的なバイクだ、ツーリングやカスタムだけでなく「見せること」も楽しみたい人にオススメしたい。事実、試乗した際に感じた周囲の視線は想像以上に多かった。バイクを知らない人でも、一際目立つ青いハーレーが走っていれば「おっ」と目を向けてくるし、ハーレーを知る人なら「こいつ、ロッカーCを選んだのか」となおさら注目してくる。「見せて楽しむ」、これも個性的なロッカーCの魅力と言える。価格を見ると決して安い買い物ではないが、例えばFXSTソフテイル・スタンダードからこのスタイルにカスタムしようとしたとき、その費用を考えればかなりお得と言える。随所に使われている専用パーツに加え、ファクトリーカスタムモデルならではの完成度は、チョッパー・スタイルに憧れている人なら選択肢に入れておいても間違いはないだろう。このロッカーCに興味を持たれた方は、ぜひ一度近くのディーラーや試乗会などで乗ってみてほしい。実際に乗れば、きっとこのバイクの魅力に引き込まれるだろう。

プロフェッショナル・コメント

インパクトある見た目だけでなく
安定感に秀でたロッカーC

解説ディーラー現在は主流となっているファクトリーカスタムモデルですが、2008年に初めてロッカーCが登場したときのインパクトはすごかったですね。特に来店された方からは「雑誌で見るよりカッコいい」という言葉が聞かれました。ロッカーCの迫力は、実物を見ないと伝わらないものがあります。こういうモデルを作れるというところに、ハーレーダビッドソンという会社の「開発に対する自由度」というのを感じ入りますね。カラーリングについても、今回取り上げられている車輌はフレイムブルーパールですが、クリムゾンレッドサングロデラックスなど他のカラーになるとシックな雰囲気におさまっているので、ずいぶん印象が変わると思います。逆に難しいのがカスタム。完成度が高い分、中途半端にカスタムを施すと全体のバランスを損ねてしまいかねません。ノーマルのスタイルを見て「カッコいい!」と思えた方にオススメしたいです。操作に関しては、特徴あるスタイルゆえに他の車種を扱う感覚で運転することは難しいですが、教習所で習う基本的なライディングに則って操作すれば問題はありません。それどころか240mmリアタイヤを採用していることにより、全体的な安定感は抜群に高いです。慣れればこれほど乗りやすいモデルはないんじゃないでしょうか。

バージンハーレー読者のカスタムハーレー

ユーザーズ ハーレーダビッドソン

実物の迫力に圧倒されて購入しました
注目度の高さが最大の魅力です

2008年式 FXCWC 東京都/小林健夫さん

以前まで自動車が趣味だったんですが、まわりの友達がハーレーに乗るようになり、彼らからハーレーの楽しさを聞いているうちに自分でも乗ってみたくなって、大型二輪免許を取りに行ったんです。ロッカーCを選んだのは、やはり見た目のインパクトですね。雑誌で見た写真の印象もよかったですが、店頭で初めて実物を見てその迫力に圧倒されました。カラーリングがきれいだったこと、後ろから見たときのフォルムなどが気に入ったポイントです。街中を走っていると、その独特のスタイルから注目を集めますね。40代の今は、ツーリングでガンガン走るよりも「見せること」を楽しんでいたいと思っています。注目度の高さこそが、ロッカーC最大の魅力ですからね。50代になったら、ツーリングファミリーに乗り換えて長距離ツーリングを楽しもうかな(笑)。

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[1]HD純正のスイングバックハンドル。以前よりも姿勢にゆとりができた [2]ライディングポジションを楽にするため、ステップを若干手前に持ってきている [3]S&S製スリップオンマフラーに変え、音も見た目も“ちょい悪オヤジ風”になったそうだ [4]シートをローダウンさせて、足付きがよくなった

[1]HD純正のスイングバックハンドル。以前よりも姿勢にゆとりができた [2]ライディングポジションを楽にするため、ステップを若干手前に持ってきている [3]S&S製スリップオンマフラーに変え、音も見た目も“ちょい悪オヤジ風”になったそうだ [4]シートをローダウンさせて、足付きがよくなった

モデル詳細

ダイナ・ストリートボブFXCWC
ソフテイル・ロッカーC

■サイズ=全長2413mm×全幅892mm×全高1168mm

■ホイールベース=1758mm

■最低地上高=130mm ■加重時シート高=641mm

■タンク容量=18.9L

■エンジン=TWINCAM 96B 1584cc

■価格=267万8000円

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住所:東京都練馬区三原台3-31-14

営業:10:00〜19:00

電話:03-3978-8338

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