VIRGIN HARLEY | FXDF ファットボブ 試乗インプレ

FXDF ファットボブの画像
HARLEY-DAVIDSON FXDF Fat Bob(2008)

FXDF ファットボブ

ダイナファミリーの新機軸
異色のスタイルのモデル

FXDFの話に入る前にダイナファミリーの紹介から。ダイナファミリーのルーツを探るとショベルヘッド時代にまでさかのぼることができる。当時のビックツインにはソフテイルもダイナもなく、現在のツーリングファミリーに当たるFLモデルしか存在しなかったのだ。ハーレーでスポーツライドをしたいならスポーツスターを。選択肢はそれだけだった。しかし、カスタムシーンではスポーツスターのナローフォークやフロント19インチタイヤをFLモデルに取り付けた、現在のダイナのようなモデルが創り出され、メーカーもスポーツスターのフロント周りをFLモデルに移植したFXモデルを誕生させた。そして、エボリューションのFXRなどを経て、現在のダイナファミリーに至っているのだ。つまり、そもそものダイナファミリーのアイデンティティは、ナローフォークとフロント19インチタイヤだったのだ。しかし、その流れは近年変わりつつある。2006年モデルからフロントフォークが太くなり、ヘッドライトバイザーが廃止され、スポーツスター×FLのルーツとは別の道に歩みはじめた。そして、2008年モデルとして登場したのが、このFXDFだ。前後16インチのタイヤを履き、デュアルヘッドライトを装備したこのモデルが、いかに異色の存在であるかは、上記ダイナファミリーのルーツを知れば理解いただけるだろう。メーカーがダイナファミリーの新機軸として誕生させたFXDF。今回はその魅力を探ってみたい。

FXDF ファットボブの特徴

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今までにはない個性とインパクト
ハーレーの枠にとどまらない新しさ

FXDFの目をひく個性的なポイントは、やはり横2灯タイプのヘッドライト。今までのハーレーの歴史はもちろん、その他のクルーザータイプのバイクでもあまり見られないスタイルだ。好みは分かれるかもしれないが、一目で他と違うことを主張した表情は印象的だ。また、これまでのダイナシリーズと違う大きな点としては、前後タイヤサイズの変更が上げられる。現行モデルだと基本的には100/90-19インチという設定になっているが、FXDFだけは130/90-16という小径極太タイプを採用。リア側もサイズアップされており、こちらは従来の160/70-17インチではなく180/70-16インチとされ、低く構えた迫力あるスタイルに一役買っている。この変更の効果は大きく、ダイナファミリーの中に位置しながらもFXDFはそれに納まらない存在感だ。

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もちろん、個性はハンドルとヘッドライトだけではない。“トミーガン”と名づけられたマフラーは2in1in2という構造でFXDFの専用品。ハンドルはケーブル類の露出を極力廃したドラッグバー。フルカバードのリアサスペンションにディッシュタイプのホイールとくれば、これはもうファクトリーメイドのカスタムマシンと言っても差し支えないだろう。もう一つ忘れてはならないのが、ダイナファミリー独自のエアクリーナーカバーを装備したツインカム96エンジン。独特の鼓動を奏でるこのエンジンはダイナシリーズ共通のものだが、シリンダーの下でうごめくようなエキゾーストパイプのラインとあいまって、他モデルにはない逞しさを感じさせてくれる。FXDFは、従来のファンからすればトラディショナルな部分の少なさで不満を感じるかもしれない。しかし、これからハーレーを楽しみたいライダーから見れば、これほど個性的なモデルもないだろう。ハーレーというスペシャルなカテゴリーの中でも、やはりFXDFのアピアランスは格別だといえる。

FXDF ファットボブの試乗インプレッション

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どこまでも力強く心地よい
走るほど感じる奥深さ

セルを回すと、身震いするような鼓動とともにFXDFのツインカム96エンジンは始動する。かけた瞬間こそぐっと身構えてしまうものの、アイドリング時のサウンドやフィーリングはジェントルなもの。音量こそ最近の規制のためか控えめだが、鼓動感は健在で体に伝わってくるバイブレーションが心地良い。車体はさすがに重量があるが、一度走り出してしまえば1,584ccという大排気量が生み出す圧倒的なトルクで、軽ささえ感じさせてくれる。特に前後16インチタイヤがもたらす軽快なライディングフィールは格別。フロントタイヤが大きいモデルにありがちな切れ込んでいく感覚もなく、スロットルと体重移動で意のままに楽しめる。街中から速度の乗る高速コーナーまで見事なフットワークで駆け抜けてくれるだろう。先入観で「ハーレーは曲がりにくい」と思っている人はきっと驚くはずだ。

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また、太いタイヤによる安定感も抜群で、高速道路では余裕あるクルージングが味わえる。ダイナファミリーは優れた運動性能が魅力の一つだが、FXDFは全体的なポテンシャルが1ステージ上がったかのような印象だ。ハーレーファンはもちろん、国産ビッグバイクから乗換えでも楽しめる走りの良さは大きな美点と言えるだろう。「のんびりと鼓動を感じながら」もいいけれど、力強いツインカム96のトルクを感じて走り抜けたい、という向きなら特におすすめできる。鼓動が生み出す心地よさだけでは終わらない、この奥深い楽しさはFXDFならでは。個性的なのはルックスだけではなく、走りの面においても独自の哲学をFXDFは感じさせてくる。

FXDF ファットボブ の詳細写真

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個性的なデュアルヘッドライト

最大の特徴といえるデュアルヘッドライト。ダイナファミリーだけでなく、これまでのハーレーにもなかった斬新なカスタムスタイルだ。レンズはマルチリフレクターで光量も十分。
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専用デザイン“トミーガン”マフラー

FXDFだけに採用される2in1in2スラッシュカットの“トミーガン”マフラー。一度集合するエキゾーストパイプの造形が個性的でたくましい。これも従来になかったデザイン。
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ダブルディスクブレーキを採用

ダイナで唯一の16インチFホイールにはダブルディスクブレーキを装備。過去のダイナファミリーを見渡してもダブルディスク採用モデルは一部のスポーツモデルに限られており、走りを意識した装備だ。
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フルカバードのリアサスペンション

リアサスペンションもダイナファミリー唯一のフルカバードタイプを採用。車体のソリッドカラーには、クロームメッキがおごられたこのサスペンションが非常に良く似合っている。
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こんな方にオススメ

ルックスが好みなら間違いなし
走りにも個性にもこだわる人へ

FXDFはルックス、ライディングフィールともに今までのハーレーには無いモデル。従来のダイナシリーズならではのルックスやテイストを求める人にはあまりオススメできない。だが、新しいハーレーを体感したい人や、この個性的なルックスにやられてしまった人ならFXDFは間違いのない選択肢だろう。また、国産ビッグバイクからの乗り換えとしても、ハーレーの鼓動を感じつつもスポーティに走れるFXDFをプッシュしたいところ。鼓動を感じながら駆け抜ける悦びはこのモデルならではのモノだろう。自分のスタイルにコダワリを持ってバイクライフを楽しむ、そんなライダーにこそファットボブにまたがってもらいたい。

プロフェッショナル・コメント

見た目が印象的なモデルですが
意外なほど走ります

ファットボブを選ばれる人は個性的な方が多いですね。やはりスタイルが特殊なモデルですから、他のモデルと迷うことはなく、ファットボブに決めて来店される人がほとんど。どこが気に入ったのかをお聞きすると、デュアルヘッドライトとフロントタイヤ、あとはボブテールですね。最初は見た目から入る人が多いファットボブですが、乗り始めると意外なほど走ってくれるんです。だから、購入後に「こんなに走るんだ」と驚かれるお客さんもいらっしゃいます(笑)。ダブルディスクブレーキが採用されているのは伊達ではないんですよね。ファットボブのカスタムで最近流行っているのがロッカーカバーの変更。FXSTBのブラック塗装のロッカーカバーに変更し、メッキパーツとブラックカラーのコントラストを強調するカスタムを何台も手がけました。あと、面白かったのは純正エキパイを耐熱ブラックに塗装した車両でしょうか。ファットボブはヒートガードに穴が開いていて、エキパイの焼けが目立つんです。それを逆手にとって、ヒートガードの穴からブラックのカラーを目立たせる、面白いカスタムを手がけさせてもらいました。(ハーレーダビッドソン高知 吉川氏)

バージンハーレー読者のカスタムハーレー

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2008年式FXDF / 英坊さん(山梨県)

初めてのバイクがFXDBです
時間があればいつでも乗りたい

2008年2月に購入しました。このファットボブが初めてのバイクです。購入するときにはナイトトレイン(FXSTB)とで悩みましたが、試乗をしてみて見た目と乗りやすさのバランスの良さから、こちらを選びました。教習車以外で初めて乗ったのがファットボブだったので、「ハーレーって重いんじゃないだろうか」と不安もありましたが、乗りづらいとは思わず、違和感をまったく感じなかったのが驚きです。試乗車で他のファミリーにも乗ってみましたが、ダイナファミリーのエンジンは生きているようなバイブレーションが気持ちいい。スポーツスターやツアラーのラバーマウントとも違うように思えます。

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【左上】ハーレーらしいサウンドを求めて、マフラーはスクリーミンイーグル製のモノをチョイス。 【右上】ツーリング時の荷物の積載に大いに役立つ純正シーシーバーとキャリア。簡単に脱着可能なので、普段は取り外している。【左下】ラバーマウントのTC96エンジンに魅力を感じた。 【右下】リアサスの質感の良さもお気に入り。

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