VIRGIN HARLEY |  ミルウォーキーエイト+新型ソフテイルフレームとともにフルモデルチェンジしたブレイクアウト試乗インプレ

ミルウォーキーエイト+新型ソフテイルフレームとともにフルモデルチェンジしたブレイクアウト

ミルウォーキーエイト+新型ソフテイルフレームとともにフルモデルチェンジしたブレイクアウトの画像
HARLEY-DAVIDSON FXBR (2018)

最新型のエンジンと骨格を手に入れ
新世紀型へと進化したブレイクアウト

デビュー以来、屈指の人気モデルとしてラインナップに君臨し続けるブレイクアウトも、2018年のソフテイルフルモデルチェンジにともない大幅にバージョンアップをはたした。ブレイクアウト本来のテイストはそのままに、よりスピードスターへと変貌を遂げた同モデルの内なる力を暴き出してみよう。

FXBR ブレイクアウトの特徴

基本的なスタイルはそのままに
パワーとデザインを一新させた

FXBR ブレイクアウトの画像

2013年にCVOファミリーからデビューを果たしたブレイクアウト。その後ソフテイルファミリーにてスタンダードモデルが登場、以降「ソフテイル唯一のFXモデル」としてラインナップ屈指の人気を得てきた。

前後16インチ(もしくは17インチ)からなるFLモデルとは異なる世界観を描くFXスタイル。19インチや21インチというフロントホイールサイズからカスタムテイストが強く、主にダイナファミリーがその系譜を受け継ぎつつ、ソフテイルモデルでもこれまで多くのFXモデルが輩出されてきた。

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2018年、ミルウォーキーエイトエンジン搭載に伴う新設計モーターサイクルへフルモデルチェンジを敢行したソフテイルファミリーは、ダイナファミリーを吸収合併しFXモデルのラインナップを充実。新たな仲間を得たブレイクアウトだが、往年のソフテイルFXとして培ってきたコンセプトとともにオーラを醸し出しつつ、よりモダンなシルエットにデザインされた。

カーボンスチール製のリジッド型フレームから成る骨格をベースに、21インチホイールとともに前方へ突き出されたフロントフォーク、そして走りそのものを支えるリアホイールは18インチ径で、240mmというラインナップでもっとも太いタイヤが備わる。シルエットを重視した滑らかなデザインのシートに一文字型ドラッグハンドルバー、足を投げ出すようなポジションになるフォワードコントロールステップと、これまでのブレイクアウトとしての設計は踏襲される。

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それでいて、楕円型にデザインされたLED仕様の新型ヘッドライトに容量が18.9リットルから13.2リットルと一気にスリム化した新フューエルタンク、そしてブレイクアウトだけに搭載されるライザー埋め込み型デジタルメーターと、一歩先の未来を見据えたディテールに目を惹かれる。

ラインナップにはこのFXBRブレイクアウトとFXBRSブレイクアウトの2モデルが並び、違いはミルウォーキーエイトエンジンの排気量だ(FXBRは1,745cc、FXBRSは1,868cc)。ツインカム103B時代は排気量が1,689ccなので、ここを見較べるだけでも大きくパワーアップしているのが分かる。今回はFXBRでのインプレッションへと挑んでみる。

FXBR ブレイクアウトの画像

FXBR ブレイクアウトの試乗インプレッション

伝統の直線番長キャラもがパワーアップ
スピードジャンキーを唸らせる疾走感!

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数値を見ると、加重時シート高は650mm(ツインカム103モデル)から665mm(ミルウォーキーエイトモデル)へとアップしているが、身長174cmの筆者がまたがった印象は誤差の範疇に思えた。ただ、もちろんライダーの身長が低くなるほどこの数値差が影響してくるのは確かだ。前年モデルとの比較は不要で、気になる方はブレイクアウトが展示されているディーラーで跨ってみてほしい。

センターに滑り止め加工が施された新デザインの2レザーシートだが、ここの股間部分は相変わらず幅広い設計になっている。またシートそのものもやや角張っており、信号待ちが多い街中走行での停車時は内腿にシートの角が当たり気になるかもしれない。

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「欧米人は臀部が大きく足が長いため、跨った際にライダー自身が”押し潰す”感じで乗る感覚があるようなんです。シート設計が国産メーカー製バイクとは異なるのは文化的背景と言えるかもしれません」

とは、先日ハーレーのシートについてお話を伺う機会があったハーレーダビッドソンジャパン ディーラーディベロップメント テクニカルサポートチーム マネージャーの平田大介氏の弁。確かにハーレーに限らず、欧米メーカーのバイクのシートは角張っていて股間部分が広いものばかり。調べてみると、ブレイクアウト用シートを手がける国産サードパーティも存在するので、気になるオーナーは自身で試してみると良いだろう。

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イグニッションをオンにして走り出したブレイクアウト、出だしの挙動は前年モデルのそれとはまるで別物だとまず感じさせられた。いい意味での味のある機械感が特徴的なツインカムとは違い、Vツインエンジンながら大型スポーツバイクのようなパワフルかつスポーティなスタートダッシュに気分も高まる。

これまた前モデルとの比較になるが、車重は320kgから305kgと15kgも大幅に軽量化。欧米人ほどのフィジカルを持たない私たち日本人には有り難いバージョンアップと言える。が、やはり日本におけるストリートシーンはあまり得意分野ではないようだ。とりわけストップ & ゴーが多くストレートロードが少ない東京都内だと、ミッションを3速以上に上げるシーンはほとんど訪れず、取り回しにかなり気を使わねばならない。

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1,695mmというホイールベースにフロント21インチホイール &18インチの240mm極太リアタイヤというフットワーク、そして両手両足を突き出すようなポジションを強いられるドラッグバー & フォワードコントロールステップというライディングポジションだ、身長が180cm近いライダーならいざ知らず、170cm前後のライダーだとちょっと余裕を持つのは難しい。

その難しさが出るのが都心部のコーナリングで、タイトに曲がらねばならないところではステップ荷重がかけづらいため、シート荷重を軸に操るライディングスキルが求められる。ステップワークは主にブレーキングぐらいで、慣れてくれば荷重をかけてライディングのバランスを取ることができるだろう。

一方で誰にも負けない得意分野は、やはりストレートロードでの疾走だ。2017年以前モデルよりも軽くなり、さらにミルウォーキーエイトエンジンを得たブレイクアウトはより凶暴性を増していた。真っ直ぐなハイウェイで試してみるも、ギアが5速に入る前には法定速度を超えようとしているじゃないか。6速ギアでのスピードはとてもここで言えるものではない、まさにアメリカが生んだスピードスターと言える。

これほどの直線番長なので、個人的にはフロントブレーキをダブルディスクにしてもらいたかったところ。もちろんダブル仕様にすれば、制動力に加えてフロントの重量もアップするのでバランスが変わってしまうのは必至。本来のシングルディスクのまま、飛ばしすぎずにバランスよく乗りまわすことがブレイクアウトのオーナーに求められているのだろう。

FXBR ブレイクアウトの詳細写真

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このFXBRブレイクアウトに搭載されるのは、空油冷とも言われる107キュービックインチ(排気量1,745cc)Vツインエンジン「ミルウォーキーエイト107」。ラインナップには114キュービックインチ(排気量1,868cc)Vツインエンジン「ミルウォーキーエイト114」を搭載するFXBRSブレイクアウトも並ぶ。
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ラウンド型を継承しつつも楕円形となったLED仕様の新型ヘッドライト。これまでのブレイクアウトのイメージを一新するディテールだ。
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ドラッグバーやスイッチボックス類は前年モデルから継承しつつも、デジタルメーター埋め込み型ライザーが違いを見せつける。
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走行距離や速度、タンク容量を表示するスピードメーターとは別体で、ライザー下部にニュートラルランプなどのインジケーターが備わる。
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ソフテイルモデル共通だった容量18.9リットルのフューエルタンクを一新、ストリートボブなどと共通となる容量13.2リットルのスポーティなタンクを標準装備。
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滑り止め素材が用いられたダブルシートのシルエットはブレイクアウトの伝統を受け継ぐデザインに。
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ブレイクアウトのキモとも言える240mm極太タイヤを備えるホイールの径は18インチ。そのサイズに合わせたチョップドリアフェンダー、そしてテールランプ一体型ウインカーキットも健在。
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デザインが一新された10スポークホイール、フロントホイールサイズは21インチとこれまたカスタムモデル仕様に。
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ステップ位置はフォワードコントロール。かつてのブレイクアウトと比べるとやや手前にきた印象。
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車体右側に突き出されたショットガンタイプのエキゾースト。真っ黒なサイレンサーカバーはダークカスタムスタイルの一環か。
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2018年のフルモデルチェンジから全ソフテイルに取り入れられたカーボンスチール製の新設計ソフテイルフレーム。以前のそれより直線ラインを意識した設計になっているのが分かる。リアサスペンションはモノショック型となり、シート下に隠れる位置にある。

こんな方にオススメ

飛び抜けた一芸を極めんとする
そのスタイルはもっともハーレーらしい

よりモダンなデザインとなったブレイクアウトだが、それもマシンとしてのグレードアップをはかることを目的としていることが明らかになった今回の試乗インプレッション。ツインカム時代と比べてもマシンの本質が変わったのは事実で、旧ブレイクアウトからの乗り換えも合わせて、「ハーレーが目指す近未来のライディングを知りたい」というモーターサイクルマニアに味わってほしいモデルだと言える。ともすれば「曲がる気がない」と言われかねない設計のバイクだが、だからこそ飛び抜けた一芸を極めんとするブレイクアウトは100年以上に渡るハーレーダビッドソンとしてのDNAを受け継いでいるのだ。

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