VIRGIN HARLEY | アップライトなハンドルバーで個性を発揮するスポーツスターの新型モデル、フォーティーエイトスペシャル 試乗インプレ

アップライトなハンドルバーで個性を発揮するスポーツスターの新型モデル、フォーティーエイトスペシャル

  • 掲載日/ 2018年05月16日【試乗インプレ】
  • 写真/HARLEY-DAVIDSON  取材・文/青木タカオ
アップライトなハンドルバーで個性を発揮するスポーツスターの新型モデル、フォーティーエイトスペシャルの画像
HARLEY-DAVIDSON XL1200XS Forty-Eight Special(2018)

フォーティーエイトのバリエーションモデル
“スペシャル”をクロアチアで走らせた

東欧クロアチアにてハーレーダビッドソン・カンパニーが開催したメディア向け国際試乗会では、前回紹介した『アイアン1200』に加えて、2018年モデルとして最後発に発表された『フォーティーエイトスペシャル』にも乗ることができた。約160kmのテストライドは紺碧のアドリア海を眺めながらノンビリ走り、コーヒーブレイクを挟むとタイトコーナーの続くワインディングへとステージを変えていく。スポーツスターの真価を発揮するためのアグレシッブなマウンテンロードで、4カム・エボリューションエンジンが力強いVツインサウンドを響かせた。

XL1200XS フォーティーエイトスペシャルの特徴

トールボーイバーやクロームパーツの多用で
チョッパースタイルを蘇らせた

XL1200XS フォーティーエイトスペシャルの画像

ベースモデルの『フォーティーエイト』は2010年夏に11年モデルとして登場し、瞬く間に人気機種に。今となってはスポーツスターファミリーに欠かせない代表格となっているが、その人気の秘訣は個性が光るスタイリングにある。前後16インチで低く構え、ほかのスポーツスターより10mm太いインナーチューブ径49mmのフロントフォークを装着。フロントエンドはじつに力強い。そしてなんと言っても注目なのがティアドロップ型の燃料タンクで、これは1948年式の『Model-S』で初採用されたシルエットをモチーフにし、堂々とモデル名にもしている。斬新なシルエットの中で、伝統と歴史が息づいているのだ。

XL1200XS フォーティーエイトスペシャルの画像

そして新登場の『フォーティーエイトスペシャル』では、ハンドルをトールボーイバーに換装し、タンクグラフィックスにAMFショベルヘッド時代のレインボーカラーを採用。エンジンのカバー類にクロームパーツを増やし、チョッパーテイストを演出した。

また、ディティールに目を向けると、キャストホイールにあったアルミ地を剥き出しにする削り加工や、ベルトカバーなどの穴開け処理、マフラーヒートガードのスリットなどもスペシャルではなくなっていることがわかる。細部の仕上がりにも懲り、スタンダードとの差別化を明確にしているのだ。

XL1200XS フォーティーエイトスペシャルの画像

XL1200XS フォーティーエイトスペシャルの試乗インプレッション

アップハンドルで操る前後16インチは
ハンドリングがより軽快で車体の寝かし込みがスムーズ

XL1200XS フォーティーエイトスペシャルの画像

前後16インチの足まわりで、ディメンションは『フォーティーエイト』とまったく変わらないが、低いハンドルで操作したスタンダードはコーナー進入時に車体を寝かし込むのに、積極的な体重移動あるいはハンドルへの入力が求められた。それがグリップ位置が高くなった『フォーティーエイトスペシャル』では軽減し、自然に車体が倒れ込んでいくから、よりスポーティに走れる。

もちろん、実際のオートバイの操作ではハンドルを意識的に切って曲がることは少なく、セルフステアリングを利用して旋回していくわけだが、ハンドルがシートやステップ同様に荷重入力のポイントとなることもまた事実であり、アップライトなハンドルのスペシャルでは結果的にステアリング操作が軽くなっているのだ。低く構えたセパハンより、高いバーハンドルの方が上から操りやすいと感じる、あの感覚に似ている。

XL1200XS フォーティーエイトスペシャルの画像

太いタイヤは車体を寝かし込んでからもグリップ感がしっかりあって、旋回時も落ち着きがあり、そこにきてハーレーならではのリア荷重だから小径16インチであってもフロントから滑るという不安感はまったくない。低重心で安心して車体を右へ左へ操れる。これは一緒に走ったタイやマレーシアといったビッグバイクにあまり慣れ親しんでいないジャーナリストらも口にしていた。前後サスのストロークが短く、ハードに攻め込んだときの限界点は低いものの、ビギナーらには低く構えているという安心感がアドバンテージとなり、よりアクセルを開けられたり、よりリラックスして走れるプラス要素となるのだ。

XL1200XS フォーティーエイトスペシャルの画像

XL1200XS フォーティーエイトスペシャルの詳細写真

XL1200XS フォーティーエイトスペシャルの画像
フォーティーエイトスペシャルに装着されるアップライトなハンドルは「トールバー」と呼ばれ、ダークカスタムの車体に合わせ、ブラック仕上げとされる。
XL1200XS フォーティーエイトスペシャルの画像
リングにクロームメッキを施したマルチリフレクター式のヘッドライト。レンズ中央にバー&シールドのロゴがあしらわれ、その中にはキノコ型のシェードが見える。
XL1200XS フォーティーエイトスペシャルの画像
『フォーティーエイト』のモデル名は1948年式『モデルS』に初採用された燃料タンクのシルエットに由来するもの。スペシャルでは70年代風、レインボーカラーがあしらわれた。
XL1200XS フォーティーエイトスペシャルの画像
スポーツスターファミリー共通の単眼指針式スピードメーターは、“MILWAUKEE,USA”と本社のある地名が刻まれたハンドルクランプ一体式ステーによってマウントされる。
XL1200XS フォーティーエイトスペシャルの画像
正立式フロントフォークはインナーチューブ径49mmで、ほかのスポーツスターより10mm太い。キャストホイールは精悍なブラック塗装が施され、スポーク付け根で金属地を見せるカッティング加工は見送られた。
XL1200XS フォーティーエイトスペシャルの画像
クランクケースカバーやプッシュロッドカバーをクロームにし、ブラックエンジンのなかで際立たせた。ポイントカバーは黒で、1200ccであることを主張する。
XL1200XS フォーティーエイトスペシャルの画像
プライマリーチェーンケースにもクロームメッキが施され、ゴージャスな仕上がり。スペシャルと名乗るだけあり、フォーティーエイトの上級機種という位置づけだ。
XL1200XS フォーティーエイトスペシャルの画像
ミニマムなスタイルを追求したソロシートは、足着き性が良くシンプルな形状ながらロングライドでも疲れにくい。バックエンドにはバー&シールドのロゴが彫られ、質感も申し分ない。
XL1200XS フォーティーエイトスペシャルの画像
テール/ストップランプがウインカーに内蔵され、スッキリとしたリアフェンダー。テールセクションはフォーティーエイトのシルエットをそのまま受け継いだ。
XL1200XS フォーティーエイトスペシャルの画像
フォーティーエイトではクロームのマフラーヒートガードに、縦長のスリットが3本ずつ入るが、スペシャルではその加工が見送られ、シンプルな装い。ベルトカバーの穴開け加工もない。
XL1200XS フォーティーエイトスペシャルの画像
クロアチア・スプリットで開催されたジャーナリスト向け試乗会。期間中、その会場となったリゾートホテルのロビーはハーレーダビッドソンが占拠した。
XL1200XS フォーティーエイトスペシャルの画像
美しいアドリア海を臨むリゾート、スプリットにて開催した新型スポーツスターのテストライド。肩慣らしの意味だったのだろうか、前日には約450kmをストリートグライドとロードグライドで走り込んだ。

こんな方にオススメ

扱いやすさを感じるエンジンと足まわり
フレンドリーなライドフィールが、多くの人を魅了するはず

4カム・エボリューションエンジンは、ハーレーを表現するときによく言われるドコドコとした鼓動感はなく、45度に開いて前後に並ぶシリンダー内の爆発が不等間隔に粒々となって連なり、滑らかに、それでいて1200ccという大排気量車らしくたくましく回っていく。

右手へのレスポンスは鋭すぎず穏やかすぎずで、加速は充分に力強い。全域にトルクフルで、どこかにパワーのピークがあったりせず扱いやすいから、気軽なイージー操作でもスポーツスターは神経質なところを見せず従順に応えてくれる。それはエンジンだけでなく、ソフトに動き路面追従性の良い前後サスペンションにも言えることで、乗り手を選ばない。フォワードコントロールも遠すぎず、体格を問うこともないだろう。『フォーティーエイト』がそうだったように、スペシャルもまた多くの層に受け入れられそうだ。

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