VIRGIN HARLEY | 曽我 雄亮(BIGBIKE TV代表) インタビュー

曽我 雄亮(BIGBIKE TV代表)

  • 掲載日/2005年04月26日【インタビュー】

ハーレーインタビューの画像

未経験、コネなし
まったくゼロからのスタート

今回ご紹介させていただくのは「BIG BIKE TV」プロデューサー、曽我 雄亮さん。インターネットでハーレー乗りのための動画サイト「BIG BIKE TV」を運営している。ご覧になったことがある方も多いだろう。マフラーのサウンド・映像やミーティング、ショップの映像などハーレーに関わる動画が盛りだくさんのサイトだ。曽我さんは3年前に起業し、一人でこのサイトを立ち上げた。彼が動画にこだわる理由とは何なのか。一人でどうやって運営できているのか? 前々からお聞きしたかったことをぶつけてみた。

Interview

まったくゼロの状態から
「BIGBIKE TV」はスタートしました

ー2002年の夏に「BIG BIKE TV」を立ち上げられたとお聞きしましたが。

曽我●ある日のこと、寝ていたら夜中に突然目が覚めて「ハーレー・映像・Web」っていうキーワードが頭の中を、駆け巡ったんです。単なる思いつき程度のものではなく、「この道で生きていく」ってその瞬間に決意してしまったくらい、その閃きは強烈なものでした。ちょっと大げさなように聞こえるかもしれませんが、本当の話なんですよ。この時の衝撃と興奮は今でも鮮明に憶えています。ちょうどこの頃「人生を後悔しない自分らしい生き方」を強く考えていた時でもあった。それだけに決断は早かったですよ。それから2,3ヵ月後に独立して事業をスタートさせたわけなんです。

ー動画編集の経験や技術はもともと持っていたのですか?

曽我●まったくありませんでした。「BIG BIKE TV」を立ち上げると決めてから映像関係のことを少しずつ学びました。前の仕事でインターネットには携わっていましたから、Web動画に関しては「自分にもできるだろう」っていう自信はありました。だってエロの世界で当たり前のように使われているんですから(笑)。

ー起業する前に下調べはしなかったのですか(笑)。

曽我●普通は技術的なことや事業性も含めて充分に検証してから起業するっていうのが当たり前なんでしょうけれど、自分の場合は「こうと決めたら即行動」っていう性分だから(笑)。実際のところ、事業を開始してから細かなところを詰めて。そんなスタートでした。

ー独学だと大変だったのでは?

曽我●映像の分野はド素人だったんですが、撮影や編集、Webへの公開と一連の作業をやってみると意外と簡単にできてしまったんです。もちろんそれなりに勉強もしましたが「人間やる気があれば何でもできる」ってことが改めてわかりました。

ー確かに、今は立派に映像が配信されています。

曽我●自分を手厚くサポートしてくれるスタッフが一人いるおかげでもあります。技術的なことはもちろんなんですが、それよりも、もっと大事なことまでサポートしてもらっているから、彼には本当に感謝しています。

ーもともとハーレー業界の人脈を持っていたのですか?

曽我●新たな業界への参入でしたが、自分がやろうとしていることには自信があったので特に気負いすることもなかったです。ショップオーナーやイベント主宰者に直接会って話をすると、ほとんどの人たちが「BIG BIKE TV」を応援してくれたから、大変だと思うどころか嬉しいことの方が多かったですね。

ー実際の運営についてお尋ねしますが、立ち上げ初期の頃は、ショップさんなんかに取材にお邪魔するのは大変でしたか?

曽我●全くありませんでした(笑)。ショップにはほとんど行きませんし、ミーティングも年一回くらいしか行っていませんでした。実は自分、道で挨拶を交わす以外に他のハーレー乗りとの交流はなかったんです。地元(名古屋)の20数年来の仲間たちや東京の10数年来の仲間たちで後からハーレーに乗り始めた仲間は多いですが。「自分から人に寄っていく」っていうのも得意じゃなかったから、ハーレーで知り合った仲間は少なかったですね。

ー本当にゼロからスタートされたんですね。

曽我●「BIG BIKE TV」を創めるときはゼロに近かったですね。今でもそうですが、最初からとにかく前だけを見て突っ走ってきました。でもここまでやってくることができたのは、この世界で「業種は違えど同じ志」、「志は違えど同じ魂」を持った人が自分を応援してくれたからっていうのもあるでしょう。今は同志・同魂の人たちと交流を持てることが何よりも楽しいですし、この年齢になって新たに仲間と呼べる人が増えることが何よりも嬉しい。

やっぱりハーレーが好き
それに尽きますね

ーご家族からの支えもあったのでは。

曽我●事業を立ち上げてからというもの「時間がない、金がない、先が見えない」っていう状況が続いていて、常に仕事を最優先していました。寝る以外の時間を全て仕事に費やして。「BIG BIKE TV」を早く軌道に乗せることが家族のためだと思っていたんです。でもその結果、事業も家庭も決して良い方向に進むことはありませんでした。

あるとき、近所のスーパーに家族と一緒に買い物に行ったら、カミさんと子供がすごく喜んだんですよ。その姿を見て「買い物に付いていってあげるくらいで、そんなに喜んでくれるのか」って、その時は思わず涙が出そうになりました。そのときに「どうせ事業が同じ状況なら家族だけは幸せにしてやらないと」と思いはじめて。自分がそういう風に考え方を変えてから、家庭も仕事も安定しはじめました。家ではこんなこと絶対に言わないですが、男は仕事も大事ですが、家族への愛は忘れちゃダメですね。

ー自分に余裕が出てきたのが、周りにうまく伝わったんでしょうね。

曽我●それはあるでしょうね。うまくいっていなかったときは、友達にも言われました「オマエ目がおかしいぞ」って。それで損したこともあるでしょう。でも、逆境って人を強くするんですよ。そういう経験をしてきたからこそ、パワーがついた気がします。「まだまだ若造には負けない」って思うし、実際負けていませんし(笑)。

ー「BIG BIKE TV」の運営には「強さ」が必要ですか。

曽我●もちろん必要です。バイクの走行シーンを撮影するときも、人を撮影するときも勇気がいります。カメラ越しに見る相手の目線ってかなり力がこもっていますから。こちらもそれを跳ね返すだけの力を持っていなければ、ミーティングやイベントではカメラを向けることはできませんよ。

ーそれじゃあ、ミーティングなどでは楽しむ余裕がなかなかないのでは。

曽我●そんなことはないですよ。まずは自分が楽しむことから始めます(笑)。イベントが暖まってきてからカメラ片手に動き出す、みたいな感じです。

ーここで少し話題を変えて、今後についてお聞きしたいと思います。自分個人としては、最近のブロードバンド化は「BIG BIKE TV」にとって追い風になってくるのではと考えるのですが。

曽我●テレビとパソコンは徐々に融合してきていますから、インターネットでも普通にテレビ番組が見られるようになってくるはず。「BIG BIKE TV」のようなコンテンツを絞り込んだメディアは、大きなテレビ局にはできないような番組制作がきっとできると思うんです。今まで2年間やってきて最低限のコンテンツは揃ってきて、サポートしてくれるスタッフもいます。ようやくここにきて思い描いていた新たな道へのスタートラインに立てたように思えます。近い将来、本格的な番組放送を開始しますから楽しみにしていてください。

ーそれだけの情熱を捧げてメディアを運営している、その力の源はなんなのでしょう。

曽我●やっぱりハーレーが好き、それに尽きますね。25歳のときからハーレーに乗り始めたんですが、乗り始めた頃の楽しさと、今感じる楽しさは違うんですよ。10年乗ったくらいからですね。「ハーレーって本当にいいな」と思い始めたのは。たかが10年ですが、ハーレーに乗って自然に年数を重ねて、それでもっと好きになれる乗り物なんて他にはないでしょう。それが自分の力の源になっているんでしょう。ハーレーに乗っていなかったら「BIGBIKE TV」はない、それは断言できますね。

ー曽我さんにとってハーレーとはどういう存在でしょうか。

曽我●自分が今の仕事をしているのは、ハーレーと出会ったから。そう考えると特別な存在です。それくらい思い入れがある乗り物だから、ハーレーには「芯の強い人間、ブレない人間」に乗って欲しい。「流行廃り」で乗ったり降りたりして欲しくないですね。きっかけはどうであれ、一度乗ったのであれば一生乗り続けて、いろいろな所に走りに行って欲しい。ハーレーを買ってすぐの頃と5年後、10年後はきっと違うモノが感じられるはず、だからずっとハーレーを楽しんで欲しい。そういう楽しさを伝えるため、応援してくれている人に応えるために「BIGBIKE TV」はこれからもハーレーの映像を配信し続けます。

プロフィール
曽我 雄亮
37歳。ウェブで、ハーレー専門サイト「BIGBIKE TV」を運営。1993年式FLSTF を所有。ハーレーという乗り物を愛し、ハーレーに乗る仲間たちを愛し、想いをこめ日々サイトを運営している。全国各地のイベントやミーティングに日々取材で走りまわる情熱家。

Interviewer Column

今回のインタビュー前に曽我さんとはじっくりとお話する機会があった。同じメディアを運営する者として通じるところは多いにあった。ハーレーというニッチな世界でメディアを運営している方は、やはり「ハーレーが好き」それが情熱の根本にある。好きが派生して自分なりに工夫を凝らした結果が「BIG BIKE TV」であったり「VIRGIN HARLEY」であったりするのだろう。メディアは違えど想いは同じ。これからも自分は「BIG BIKE TV」を応援したい、心底からそう思えたインタビューだった。(ターミー)

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