VIRGIN HARLEY | グリスアップの大切さ ハーレービギナーズスクール

グリスアップの大切さ

  • 掲載日/2006年02月26日【ハーレービギナーズスクール】
  • 執筆/ハーレーダビッドソン秋田 鎌田 真

グリスアップの画像

忘れられがちなメンテナンス
グリスアップ講座

ハーレーに長く乗っていると「最近スロットルやクラッチが重くなってきたなぁ」と思ったことはありませんか? 今回ご紹介させていただくのは快適なハーレーライフには欠かせない「グリスアップ」についてです。グリスアップは安全、快適に走行するためには必要な作業です。錆の発生を防ぐのはもちろん、金属同士が大きなトルクで摩擦したり高温に晒されながら動いたりと、摩擦のある部分にもグリスアップされています。あまり知られていませんが、ハーレーの多くの部分がグリスアップされているのです。グリスアップをおろそかにすると、可動部の磨耗や削れ、高温部での焼きつきなどを引き起こす場合があります。グリスアップされているのは車両の骨格の支点や可動部などです。グリスアップは地味な、目立たないメンテナンスですが、これを行うことで愛車を綺麗かつ調子がいい状態に保てます。何ヶ月かに一度、ぜひグリスアップのことを思い出してください。

それでは代表的なグリスアップ部分についてご紹介いたします。ご自分でグリスアップできない部分も多いですから「ああ、たまにはココをグリスアップしなければいけないのね」程度に考えていただいて、定期的にお近くのディーラーにご相談ください。

クラッチ&アクセルワイヤーのグリスアップ

クラッチ、アクセルワイヤーは使用頻度が多いため2,000~3,000kmごと、最低6ヶ月に一度のグリスアップをお勧めします。注油しないとアクセルが重くなったり、最悪アクセルが戻らなくなったり…なんてこともありえます。また、注油を怠ると、クラッチのキレの悪さや、重さの原因をも生み出します。旧年式のクラッチは比較的重いですが、ワイヤーの潤滑不足で本来の重さ以上にクラッチが重い方もいらっしゃいます。周りのハーレー仲間に比べてクラッチが重いようでしたら、クラッチケーブルのグリスアップを試してみることをオススメします。クラッチケーブルのグリスアップは簡単なのに、気にする人が少ないという場所です。ワイヤーが重いまま放っておくと、最悪の場合切れてしまいます。たった1本切れただけで走行できなくなる部分ですので、日頃からお気をつけください。

ホイールベアリングのグリスアップ

次に、ホイールベアリングのグリスアップについてお話いたします。最近のホイールベアリングはシールドタイプなので(グリスで満たされて密閉されたタイプ)、グリスアップは必要ありません。しかし、モデルによって年式に違いはありますが、99年までのモデルではグリスアップは必要です。ホイールベアリングはホイールのハブ部分に使われていて、ホイールの回転をスムーズに回すのを助ける働きをしています。オートバイの車重を支え、なおかつ高速回転で動く部分です。

グリスアップが不十分になっていると、ホイールベアリングは焼きつきを起こしてしまい、ホイールのガタつきが発生します。また最悪の場合、車輪がロックしてしまい大変危険です。ですから、タイヤ交換の際に注意して観察するようにしてください。スムーズに回らないようであればグリスアップ。最低でも24ヶ月一度のグリスアップは忘れないでください。また、アクスルシャフトのグリスアップも忘れられがちです。アクスルシャフトを外したら、必ず点検、清掃、グリスアップを心がけましょう。

その他グリスアップが必要な部分

ステアリングヘッドのベアリングへのグリスアップも重要です。8,000kmmまたは12ヶ月に一度は点検します。特にスプリンガーフォークはクッションストロークが少なく、また通常のテレスコピックのフォークに比べると重量もありますので、ベアリングにかかる負担は大きいのです。必ず点検は行うようにしなければいけません。他の部分…ちょっと数が多いですが、思いつく部分を羅列してみましょう。クラッチ&ブレーキレバー、ブレーキペダル、エンリッチナーワイヤー、チェンジペダルのピボット部、サイドスタンド、ブレーキキャリパーのスライドピンなどなど。古いものでは、スピードメーターワイヤーも注油が必要です。上げたらキリがないくらいグリスアップされ、愛車の調子が維持されているのです。ディーラーの定期点検ではこんな見えない部分も点検項目に入っており、皆さんの愛車を労わっています。ご存知でした?

最後に

ここに書かせていただいた内容は、実際自分で作業するとなると困難な作業がほとんどです。特に足回り(ホイール、ブレーキ)などはディーラーのメカニックにお任せください。重要な部分はプロに任せた方が、早く安心で金額的にも安く上がるケースもあります。くれぐれも無理はしないでくださいね。

マメ知識:忘れられがちなオイル交換

グリスアップではありませんが、意外に忘れられがちなオイル交換をご紹介しておきます。ブレーキフルード交換、とフォークオイル交換です。ブレーキフルードは放っておくと酸化が進み、沸点が低下します。そうなると、フルードに泡が発生しやすい状況となり、ベーパーロック(※1)する可能性が高まり危険です。ちなみにハーレーは他メーカーのバイクグリコール系と違い、シリコン系のブレーキフルードを使用しています。なぜシリコン系を使用しているのかというと、塗装面を傷みにくく。乳化しにくい(水が混じり難い)、酸化して固形化しにくい、という理由があります。ただ、2004年以降のスポーツスターファミリーやツーリングファミリーではブレーキキャリパーやマスターシリンダーが変更され、グリコール系のブレーキフルード(※2)が使用されているので注意してください。なお、交換サイクルは8,000kmまたは12ヶ月毎です。

※1.ペーパーロック
?ブレーキホース内に発生した気泡が、ブレーキレバーからキャリパーに伝わる力の邪魔をしてブレーキが利かなくなること
※.ブレーキフルードの種類
?バイク・車で使用されているブレーキフルードはグリコール系のものが主流。ハーレーではシリコン系ブレーキフルードが使用されている。グリコール系とシリコン系のフルードが混ざると凝固してしまうので、フルード交換の際はお持ちの車種がどちらのフルード対応か必ず確認が必要。

次にフォークオイルですが、フォークオイルはダンパーの役目をしています。フォーク内部のスプリングが沈んだ際に、スプリングしかなければ沈んだスプリングが即座に跳ね返ってきますが、フォークオイルが減衰力を生んでいるためスプリングの跳ね返りを抑える役割をしてくれます。こういった仕組みでフロントフォークは路面の凹凸をしっかり吸収してくれているのです。フォークオイルは走行中常に流動しており、メタルの擦れを潤滑し、汚れて劣化します。劣化が進むとダンパー機能が低下し、動きが極度にやわらかくなります。交換時期は10,000kmまたは24ヶ月となっていますが、よく走られる方はもう少し早めに交換してもいいでしょう(5,000kmごと程度がオススメです)。

プロフィール
鎌田 真
こんにちは。ハーレーダビッドソン秋田の鎌田 真と申します。ハーレーに乗り始めて間もない頃はわからないことがあるかと思います。大切にしてやれば一生付き合うことができるのがハーレーです。このコラムで少しでも長くハーレーを楽しめるお手伝いができれば幸いです。

関連する記事

注目のアイテムはコチラ

ピックアップ情報