VIRGIN HARLEY | DIY製作系「メンテに役立つフロントスタンド製作 vol.02」 スポーツスター基本メンテナンス

DIY製作系「メンテに役立つフロントスタンド製作 vol.02」

  • 掲載日/2010年09月13日【スポーツスター基本メンテナンス】
  • 文/栗田 晃 撮影/モトメンテナンス本誌編集部 2008年8月1日発行 モトメンテナンス No.78にて掲載

ハーレーのプロが指南する是非ものチェックポイント

DIYメンテの味方オサダスタンドを参考に
切った貼ったでフロントアップスタンドを製作

モトメンテ特製、スポーツスター用フロントアップスタンドの素材となったのは、かつてレース用として使われていて、廃棄処分となったメンテスタンド。これを切り刻んで分解し、再びスタンドとして組み立てたら、スポーツスターメンテに欠かせないスペシャルツールとなった。これはオススメだ!!

フレームと前輪の間隔に注意して、あとは現物合わせ!

スポーツスターメンテナンスの画像
ホームセンターで丸パイプを買ってきても良かったが、材料高騰の昨今!? 使えるものは使ってしまえ精神で、廃棄前のレーシングスタンドでできないかを考える。足部分の形状から、左タイプの方が使いやすそうだ。
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ここまで幾度となく登場してきた「エンジンハンガーの穴」の実物はここにある。穴の直径は11.5mmほど、左右のハンガーの間隔は90mm弱で、よくここで車体を支えようと思いついたものだと感心してしまう。
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レーシングスタンドをエンジンと前輪の間に置いて、利用可能かチェック。足の高さは切断すれば調節可能な範囲で、幅はエキパイの外側でピッタリというところ。ただしスタンドのハンドルは車体右側に行ってしまう。
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そもそもこのスタンドは曲げ加工や溶接など造りが丁寧で、乱暴にバラして部品として使うにはもったいない。そこでできるだけ加工せず(とはいえ溶接は行うが)再利用できる形状を考えて、切断していく。
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加工上の最大のポイントは、左右の足を反対に付け替えてしまうことだ。コンターマシンが使えない部分はグラインダーで切り落とす。ベアリングを流用したタイヤも、そのままもう一度使用する。
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さて、これで新たなスタンドに生まれ変わる準備が整った。一方だけに長いハンドルがついた足部分の構造など、市販されている一般的なレーシングスタンドとはかなり異なる構造を持っていたことが分かる。
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地面からシャフト部分までの高さは340mmとした。これはオサダスタンドに倣った寸法で、スポーツスターシリーズなら全機種タイヤが浮くという。長さを調整した足の先端には、シャフトを通すコマを溶接する。
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使う場所を変えながら、しかし元の部品を組み合わせて新たなスタンドを製作する。足の座の部分を大きくしすぎると、スタンドをセットする時に前輪やフェンダーに干渉するので、梁を入れすぎないよう注意する。
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スタンド上部のコマの内幅は260mm。本家オサダスタンドはエキパイの内側にコマが来るから、これより50mm以上幅が狭くなる。本体完成により、次に重要なのがエンジンハンガーに貫通させるシャフトの選定。
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ハンガー側の穴径が11.5mm程度なので、強度があってなおかつ細い棒が必要だ。ホームセンターの金物、建築材料コーナーを歩き回ってそれらしいシャフトを探し、とりあえず長いペグを流用することにした。

フレームと前輪の間隔に注意して、あとは現物合わせ!

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ハンドルを左に切った状態で、フレームと前輪の隙間にスタンドを滑り込ませる。クラッチケーブルなどとの干渉を避けつつ、スタンドとエンジンハンガーの穴位置をあわせてシャフトを通す。
スタンドのハンドルを押し下げると、車体が直立しようとする。バイクのハンドルを支えながらさらに押し下げると、前輪がスッと浮き上がる。操作中、常にバイクを支えていられるから安心だ。

長いハンドルで操作感は良好。ワンオフシャフトで強化も抜群

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完成したモトメンテ製スタンド。長いハンドルを切らずに使ったので全長は長いが、ハンドルと足部分に斜行する梁を入れなかったので、保管にあたっては邪魔になりづらい。ハンドルエンドにはハンドル用グリップを装着。
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前輪やフェンダーとの干渉を避けるため、足部分の前後長が小さくなるよう心がけた。向かって右側の足は、エキパイの外側に来るので、マフラーがらみの作業の際はスタンドを掛けない方が良いことが後に判明。
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レーシングスタンドでもキャスター付きの製品は掛け降ろしが楽だが、それはこのタイプのスタンドでも同様だった。メンテリフター上でメンテ作業をする際、操作時に車体が前後しないのは大きな利点となる。
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車体が持ち上がってしまえば、多少の揺れではビクともしない。早速フロントホイールのメンテナンスを行ったが、もう手放せなくなった。ショップ、ユーザー問わず、きっとニーズの高いアイテムとなるはずだ。
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スタンド上部の幅を広くした方が踏ん張りが利いて車体が安定するかと思ったが、シャフト長が長くなる分、強度の足りないと徐々に曲がってしまう。そこで大和工業(Phone0548-54-1324)でシャフトを作ってもらった。
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アクスルシャフトに用いるような高強度の材料を使うことで、スタンド上での安定感はいっそう向上。こうしたシャフトの手配が難しいのなら、右側をエキパイ内側に入れるなど、スタンド幅をなるべく狭くするのが無難。
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メンテ環境が格段に向上する
重宝アイテム「スタンド」を手に入れよう

素材として使ったレーシングスタンドのハンドルが長かったので、先端は前輪より前に出てしまったが、実際にはこんなに長くなくても楽に操作できる。左写真のとおり、本家オサダスタンドとの違いはエキパイの外側に足があること。フロントを上げながらマフラーを外す機会は滅多にないと思うが、それ以外にも幅が狭い方がシャフトへの負担が小さいことが分かった。とはいえ、簡単な操作で確実にフロントが上がるスタンドは抜群に重宝する存在となった。

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