VIRGIN HARLEY | アメリカツーリング・アメリカで出会ったバイカー 特集記事&最新情報

現地で見かけたバイカー

アメリカに行けば必ず出会うのが、現地のバイカーだ。このアメリカ取材で気づいたアメリカのバイカーに共通するキーワードとして、「フリーダム」と「フレンドリー」を挙げたい。

 

まず「フリーダム」だが、乗り方からファッションに至るまで、なんとも幅広い解釈を用いているところが見受けられる。すれ違うバイク、街行くバイクを見ていると、確かにハーレーダビッドソンの比率が高いのだが、日本系メーカーのスーパースポーツバイクやアメリカンバイク、そのほか BMW やトライアンフなどの姿もちらほら。その一方で着こなしも独特で、スーパースポーツに乗っているのに、フルフェイス/Tシャツ/短パン/サンダルなんて出で立ちのライダーも。ことファッションについては、流行りに合わせるのではなく“自分がもっとも楽しめるバイクライフ”というポリシーのもと、好きなウェアを着こなしている様子が見て取れる。文字通り“フリーダム”なのである。

 

また右の写真をご覧いただくと、何人かヘルメットを着用せずに走っている姿が見受けられるだろう。これはアリゾナ州の州法で「ヘルメット着用は任意」とされ、日本と違い着用せずとも走行OKなのである。ただし、未着用の際はアイウェア(サングラスなど)を着用せねばならないとされている。理由はその昔、走行中に虫が目に飛び込んできて事故死するという事件があったからだと言われている。日本ではヘルメット着用は義務化しているだけに、「ヘルメットを脱いで乗ってもいいよ」と言われても「ヘルメットなしで走るのはちょっと……」という方が少なくない。

 

そして「フレンドリー」だが、バイク乗りとしての誇りが高いのだろう、異なる人種であっても“バイカー同士”として敬意をもって接してくれる。特にすれ違いざまに「グッドラック」と手を出す挨拶には、必ず返してくれる。実際、今回のアメリカ同行取材においての返答率はほぼ 100 パーセントだった。彼らの誇りを生んでいるのは“バイクに乗らない人も敬意をもってくれている”ことで、だからこそ紳士としての振る舞いを大切にしているんじゃないだろうか。そんなアメリカの風土を羨ましく思った。

 

ファーストフードのドリンクを片手に……フリーダムだ

ハーレーに乗るウイリアムズの老夫婦

フリーダムなスタイルでスーパースポーツに乗る人

カスタムペイントで差を見せる 883 アイアン

フリーウェイで出会ったフランス人夫婦

必ず挨拶を返してくれる地元のバイカーたち

旅する女性ライダー クリスティーナ

グランドキャニオンを発つその日、朝食を終えたレストランの前に彼女はいた。ハワイ在住/中華系ハーフというクリスティーナは24歳の大学生。今年卒業を迎えるということで、卒業旅行という名目で単身アメリカ本土に渡ってき、スポーツスター XL883C をレンタルして旅をしているのだと言う。ハワイではカワサキ ニンジャに乗っているという彼女、このアメリカを走るのにあえてスポーツスターを選ぶとは、可愛い顔に似合わず(?)タフである。世界にはこんなパワフルな女子がいるのだ、と感じ入った出会いだった。

 

記念写真の中でも映えるクリスティーナ。もしかしたらこの中で一番タフかも……?

 

アメリカのカスタムハーレー

そして気になるのが、アメリカのカスタムハーレーだ。特別に取材をした車両があるわけではないのだが、ツアーのなかで見かけたユニークなカスタムハーレーをここでご紹介しよう。

 

CUSTOM #01

ベースは旧タイプのワイドグライドか。にしては、かなり姿が変わっている

このイラスト、迫力が違う。ちょっと日本ではお見かけしない

なんともセクシーなペイント。なのにウインカーはノーマルだった

 

CUSTOM #02

こちらは鉱山の街 ジェロームにあったハーレー。女性ライダーのものか?

レザーの模様など、オーナーのこだわりっぷりが垣間見えるデザインだ

エアクリーナーに飾りつけが。こういうところが目をひく