VIRGIN HARLEY | 革ジャンの常識を覆すカドヤのパンチングレザーが夏のハーレーライフを変える 特集記事&最新情報

取材協力/KADOYA 文/佐賀山 敏行 写真/堤 晋一 構成/VIRGIN HARLEY.com 編集部 掲載日/2015年4月28日

創業80年を迎えるカドヤは、古くからバイク用ツナギやジャケットなどのフルオーダーを手がけ、これまでに“K’S LEATHER”や“HEAD FACTORY”といったブランドを立ち上げてきた。今なお、日本中のバイク乗りから支持される、まさに日本有数の“革ジャン”メーカーである。一方、一般的に革ジャンといえば防寒着であり、冬のイメージがつきまとう。しかし、ライダーにとって“革”は防寒具であると同時に、安全のために纏うものでもある。そしてもちろん、ファッション性の高さもライダーたちを満足させるものだ。だからこそ多くのライダーは思う。「夏でも革ジャンを纏いたい!」と。そこでカドヤがリリースする“パンチングレザー”だ。革ジャンながら、夏でも快適かつ安全、そしてファッショナブル。今季、カドヤが演出するCOOLなハーレーライフが待っている。

パンチングレザーの魅力

夏でも快適、そして安全に
革ジャンを着こなす

多くのライダーが革ジャンという響きから想像するのは、おそらく“冬”のイメージだろう。実際、ほとんどのライダーが革ジャンは冬にだけ着て、夏は薄手のジャケットを適当にチョイス。もしくはTシャツだけ……などというライダーもちらほら見受けられる。しかし、安全性を考えればTシャツだけでハーレーのような大型バイクでツーリングに行くのは論外。さらに快適性から考えても、腕を直射日光にさらし続けるのは、じつは涼しいわけではなく、むしろ疲労を増すだけである。それでは薄手のジャケットは……これも意外と熱がこもりやすく、決して快適なものとはいえない。そこで“革ジャン”の登場である。

 

カドヤがリリースするパンチングレザーは夏のライダー、とくにハーレー乗りにうってつけのアイテムだ。その特徴をひとことで言うと、通気孔をジャケット全面に設けた夏仕様の革ジャンである。通気孔より走行風を流入排出させ清涼効果を促すと共に、革ならではの安全性、そして走行時にバタつかないといった「革の良さ」も併せ持っている。さらにパンチングレザーには、カドヤならではのこだわりが満ちている。

 

なかでも特徴的なのが、革が3種類あるということ。ハードな印象を持つ“パンチングカウ”に、革を柔らかく仕上げた“パンチングソフトカウ”。さらに薄く、爽快に羽織れる“パンチングカウナッパ”をラインナップ。それぞれがメリットを持ち、多くのライダーを魅了することは間違いない。ではその特徴を記していこう。

 

パンチングカウは1.3~1.5mm厚の艶有り牛革に2mm径の通気孔を設けている。孔同士の間隔は5mmで、これらは同社の長年の開発や経験によって導き出されたベストバランスとなっている。通気孔は大きければ大きいほど涼しくなるが、転倒した場合に孔から裂けることも考えられる。そこで出された答が2mm径なのだ。5mmというピッチも、革の強度を保つために必要な数値。さらに表面のエンボス加工は革に表情を作るだけでなく、革を固くする役割も担っている。そう、固くなった革に孔を開けることで、パンチングカウはベストな強度を保っているのだ。


パンチングソフトカウはパンチングカウ同様、1.3~1.5mm厚の牛革に2mm径の通気孔を設けているのだが、その名の通り、革自体が柔らかく仕上げられている。孔の間隔は4mmで、通気孔の数が多く、より高いクーリング効果が得られると同時に、軽い。パンチングレザーをより気軽に、カジュアルに着たいというライダーに最適だといえるだろう。表革の加工も艶消しを採用するなど、よりファッション性が重視されている。

 

パンチングカウナッパは革の厚みが1mm強で、軽くて薄い。革ジャンを「着る」というよりも「羽織る」といった表現が似合う。ファッション性も高く、しかしTシャツ1枚より遥かに安全。「夏にレザーはハードすぎる……」という声に柔軟に応えた逸品だ。

 

先に触れたように、カドヤは長年レース用革ツナギも製作してきた。80年代にはスズキのワークスレーサー・水谷勝氏にも革ツナギを提供していたのだが、真夏の鈴鹿8耐など、過酷な環境で走るためには革ツナギにも快適性が必要だった。そこで開発されたのがパンチングレザーなのである。つまり、最高の安全基準を確保しつつ、夏場での快適性を併せ持ったレース用革ツナギのノウハウをフィードバックさせたものが、カドヤの夏仕様の革ジャン、パンチングレザーなのだ。

 

最近ではキャリアの長いライダーも増え、安全性に気を使うことはもちろん、革の善し悪しが分かるライダーも多い。そんな何着も革ジャンを持っているライダーが新たに選ぶのが、じつはパンチングレザーなのだそうだ。「今まで所有したことがない新しいレザー」として興味を持つほか、近年の猛暑によって高性能な夏用ジャケットを探すライダーからも支持を得ている。メッシュジャケットといえば派手なナイロン製が主流のなか、シンプルなデザインと長く使える革という組み合わせは、ハーレー乗りにもピッタリなのだ。

 

夏のハーレーライフを安全・快適、そしてスタイリッシュに過ごすには、カドヤのパンチングレザーこそ、最良の選択と言える。

パンチングカウの通気孔は2mmで、孔同士のピッチは5mm。走行風によるクーリング効果や革の強度など、レース用革ツナギから得られた経験をみごとにフィードバックさせている。

パンチングソフトカウの通気孔は2mmながら、孔のピッチは4mm。当然、孔が多いと涼しくて軽い。革自体も柔らかく加工されており、よりイージーに着たいというライダーにオススメだ。

パンチングカウナッパは強度の問題もさることながら、「薄い革に大きな孔は無粋」というデザイン上の理由から、ラインナップ中最も薄い1mm強という革に1mm径の通気孔を採用。イージーかつファッション性が高い。

スズキのワークスレーサーだった水谷勝氏が実際に’86~’87年ごろに着用していたパンチングレザーの革ツナギ。安全性と快適性を両立させるべく、フロント部に通気孔が設けられている。

半袖タイプのパンチングレザーに腕を直射日光から守るサマーシールドを組み合わせてライダーの疲労を低減させ、快適なライディングをサポート。サマーシールドは接触冷感素材で吸汗速乾性が高く、夏のライディングには欠かせない。

PICK UP SERIES

3種類のレザーそれぞれに合った
ジャケットをラインナップ

カドヤがリリースするパンチングレザーには前出の通り、革の厚みや柔らかさが異なる3種類があり、それぞれの革の特徴を活かしたジャケットが数種類ずつラインナップされている。ここではそれらパンチングレザーの特徴に触れつつ、各モデルの紹介を行いたい。ひとくちにパンチングレザーといっても、まさに多種多様。必ずや自身のスタイルに合った1着が見つかるはずだ!

※掲載されている商品の価格は全て税抜きとなります。

パンチングカウ

SELECT SLEEVER-PL

今季、最も注目度の高いモデルが、セレクトスリーバーPLだ。その名の通り、スリーブを選択することができるジャケットで、上腕部に着脱用ファスナーを装備している。例えばツーリングでは長袖で着用し、街乗りなどでは半袖で着用するなど、使い方によってジャケットの仕様を変更できる。ちなみに半袖での着用時にはアンダーシャツなどを着用し、直射日光などを遮断することをオススメする。肩と肘パッド装着用ポケットを装備し、さらに胸部プロテクターも装着可能。快適性だけでなく、十分な安全機能も追求されており、まさにチョイ乗りからロングツーリングまで、あらゆるシーンで活躍する。カラーラインナップもシンプルなブラック×アイボリーに加え、個性を主張するアイボリー×ブラックもあり。派手過ぎず、しかし地味過ぎないデザインは飽きずに長く着られるはずだ。夏の定番として活躍してくれるに違いない。

 

SELECT SLEEVER-PL

価格:4万6000円(3Lは3000円UP) カラー:ブラック×アイボリー/アイボリー×ブラック

パンチングカウのフラッグシップモデルとして待望のリリース! シンプルなシルエットながらも、上腕部を着脱可能とすることで、高い利便性を確保。長く着られる1着となっている。

SELECT SLEEVER-PL(パンチングレザー)
  • 袖の着脱はファスナーで行うので非常に簡単。手軽に着脱できるのは長く愛用するうえで、じつは重要なポイントだといえる。
  • 裏地には吸汗・速乾・通気性に優れたCOOL DEHYBERを採用。汗や熱を素早く放出することで、快適性を維持してくれる。
  • 着脱式の脊髄パッドを標準装備。硬軟二層式の発砲ウレタン製で、厚さは10mm。万が一の際の安全性を高めてくれる。
  • 胸部や肩、肘には別売の専用プロテクターが用意されており、より高い安全性を追求するライダーも、十分満足することができる。

PLJ

シンプルかつ飽きのこない端整の取れたスタイリングは、夏のスタンダードとして着るのに最適。パンチングカウとしての優れた性能はもちろん、裏地には吸汗・速乾・通気性に優れたCOOL DEHYBERの採用で、ロングスリーブながらも近年の酷暑でも快適に過ごすことができる。脊髄パッドを標準装備し、肩と肘、胸にはデタッチャブル用ポケットを装備しているので、別売のプロテクターを装着すれば安全性もアップ。カラーリングはブラックとアイボリーというスタンダードながらも好対照なラインナップなので、好みに合わせてチョイスできるはず。ツーリングをメインに考えるライダーなら、1着は持っておきたいアイテムだ。

  • PLJ(パンチングレザージャケット)

    PLJ
    価格:3万4000円/(3Lは3000円UP) カラー:ブラック/アイボリー シンプルなデザインはあらゆるライダー、そしてバイクに似合うもの。ポケット類もフロントは胸のみというミニマル仕様となっている。

  • PLJ(パンチングレザージャケット)

    PLJ(Ladies’)
    価格:3万4000円 カラー:ブラック/アイボリー レディース専用もラインナップ。美しいシルエット採用で、安全に夏を乗り切りたいという女性にも充分な満足感を与えてくれるだろう。

PLT

ショートスリーブの、まるでTシャツのような気軽さで着ることができるのがPLTだ。ロングスリーブはさすがに暑くて着られないが、安全を考えるとTシャツで乗るわけには……そんなライダーたちに圧倒的な支持を受けている。もちろん革は他のパンチングカウ同様、2mm径の通気孔を5mm間隔で配置。高い通気性を確保しながら、裏地には吸汗・速乾・通気性に優れたCOOL DEHYBERを採用している。脊髄パッドも標準装備することで、万が一の際の安全性もしっかり確保。ショートスリーブとは思えない装備が嬉しい。フロント脇にはジップ付きポケットを装備し、利便性も高い。まさに、夏の必須アイテムと呼ぶに相応しい逸品である。

  • PLT(パンチングレザーTシャツ)

    PLT
    価格:2万4000円 カラー:ブラック/アイボリー 酷暑でも快適に着ることができるショートスリーブタイプ。シンプルなシルエットなので、どんなスタイルにも合わせられる。

  • PLT(パンチングレザーTシャツ)

    PLT(Ladies’)
    価格:2万4000円 カラー:ブラック/アイボリー 女性らしいシルエットの専用パターンメイキングによって、着心地や運動性、そして美しさを両立させている人気のモデルだ!

PLJ-PTD

ロングスリーブタイプのPLJをベースに、肩と肘に外当てパッドを装着することで安全性を向上。もともとはシンプルなシルエットを持つPLJだが、コチラは個性を強めたデザインとなっているのが特徴だ。パッドもあえてシンプルなものではなく、キャラメル格子状となっているのがポイント。パンチングレザージャケットでありながら、革の重厚感が欲しいというユーザーにはうってつけの1着だといえよう。

PLJ-PTD
価格:4万6000円(3Lは3000円UP) カラー:ブラック 表地は2mm系の通気孔を設けたパンチングカウで、裏地はCOOL DEHYBERを採用。デザイン性だけでなく、快適性も高い。

PLJ-PTD(パンチングレザーライダース/パテッド)

SFP-1

フォルムは定番のシングルライダースでありながら、全面に2mm径の通気孔を配している。他のパンチングレザーモデル同様、裏地にCOOL DEHYBERを装備し、脊髄と肩、肘プロテクターはオプションとして採用。快適性と安全性をしっかりと確保している。シンプルだが、飽きのこない王道のスタイリングは長い年月をともに走るには最適。1着は持っておきたいジャケットである。

SFP-1
価格:4万4000円(3Lは3000円UP) カラー:ブラック ハーレー乗りにはお馴染みのシングルライダースジャケットでありながら、全面にパンチングを施し、圧倒的なクーリング効果を実現。

SFP-1(パンチングレザージャケット)

パンチングソフトカウ

PL-COMFORT

パンチングカウと同じ1.3~1.5mm厚の革に2mm径の通気孔を設けたのが
パンチングソフトカウ。仕上げ処理を変更し革を柔らかくし、より気軽に、カジュアルに着ることができるのが大きな特徴だ。さらにPL-COMFORTでは光沢のないダルブラックを採用し、フロントファスナーをオフセットすることで、ストリート感を強めている。パンチングカウは十分に涼しいが、それでも重厚なイメージがあるから……というライダーにはぜひコチラをオススメしたい。もちろん、裏地には吸汗・速乾・通気性に優れたCOOL DEHYBERが採用されており、快適性も高い。脊髄パッドも標準装備しているので、カジュアルといえどもロングツーリングにも安心して使える。

PL-COMFORT
価格:5万円(3Lは3000円UP) カラーブラック 軽くて柔らかいパンチングソフトカウに、カジュアルなデザインを落とし込んだ1着。その着心地はまるで、サマーニットを羽織っているよう。

PL-COMFORT(パンチングレザー)

パンチングカウナッパ

PLR-T

1mm強の厚みを持つ革に1mm径のパンチングを施したパンチングカウナッパは、革の重厚さをまったく感じることなく羽織ることができる。ファッション性も高く、それでいてTシャツだけで走るよりは断然安全性が高いため、多くのライダーに注目されている。PLR-Tはそんな薄手の革を活かしたナロースタイルのフォルムとなっており、体型をスマートに見せてくれるのが嬉しいポイント。脊髄パッド装備用ポケットもついているので、ツーリング時にはプロテクターを装備するなど、シーンに応じて使い分けられる点も見逃せない。もちろん、裏地は吸汗・速乾・通気性に優れたCOOL DEHYBERで、より高い快適性が確保されている。

PLR-T
価格:3万4000円 カラー:ブラック/ダークブラウン 肩と腰にポイントを置き、自然とボトムを絞り込むことによってスマートな体型に見せてくれる。あらゆる年齢層に対応した逸品だ。

PLR-T(パンチングレザーTシャツ)

MF-LRG(Ladies’)

「LRG」とは「Leater Rash Guard(レザーラッシュガード)」のこと。つまり、パンチングカウナッパならではの軽さと涼しさを併せ持ち、さらに女性の大敵ともいえる日焼けを予防してくれる逸品だ。もちろん、薄いとはいえ革なので強度も高く、Tシャツやナイロンジャケットなどより安全性ははるかに高い。他のパンチングレザー同様、通気性も高く、バタツキも少ないのでライディング時の疲れを大きく軽減してくれる。ジャケット自体のフォルムは女性ライダーに人気の「Black Curvy」シリーズで、美しくセクシーなボティラインが特徴。高い安全性と快適性、そして日焼け対策など、まさに夏を元気に走る女性ライダーにとって必須の1着だといえるだろう。

MF-LRG(Ladies’)
価格:4万6000円 カラー:ブラック/ホワイト あえてレギュラーカラーを採用しているのだが、これは日焼けから首元を守るため。まさに女性のためのサマージャケットである。

MF-LRG(Ladies’)(パンチングレザー/レディース)

FEATURE

  • HEAD FACTORY PATTERN

    SELECT SLEEVER-PLをはじめ、PLJ-PTD/ SFP-1/ PL-COMFORT / MF-LRG(Ladies’)はカドヤのフラッグシップ・ブランド「ヘッドファクトリー」によって長年に渡り蓄積されたパターン、「ヘッドファクトリーパターン」を採用している。ライディングに最適な着心地は、多くのライダーから高い評価を得ている。

  • TECHNICAL INNER

    パンチングレザーを着てもインナーが綿のTシャツなら、汗が発散されずに蒸れて不快なまま。そこでカドヤでは吸汗・速乾素材を使ったロングスリーブTやアームカバーなど、「テクニカルインナー」をラインナップ。これらを組み合わせることでパンチングレザーは100%の効果を発揮する。重要なのは「正しいコーディネート」だ。

  • REF LEATHER

    夏の日差しや汗は放っておくと革にダメージを与える。さらにパンチングの穴に虫やホコリが入って目詰まりを起すこともある。そこで秋になれば、レザー専門クリーニング「リフレザー」でジャケットをクリーニングすることをオススメする。長い付き合いができる革ジャンだからこそ、シーズンオフ中にしっかりメンテナンスをしておきたい。
    http://www.refleather.com/

 

KADOYAのハーレー専用レザージャケット「K’S LEATHER」 来年、創業80周年を迎えるKADOYAが手掛ける「K’S LEATHER」は、比較的リーズナブルな価格設定となるが物作りへのこだわりを受け継ぎつつ、約30年もの間、進化を続けてきたブランドである。今季、さらなるバージョンアップを果たしたその「K’S LEATHER」の魅力に迫る。

初心者からベテランまで珠玉の革ジャンを手に入れる あらゆるスタイルのバイク乗りから支持を集めるレザーブランドが、KADOYAである。究極の拘り『HEAD FACTORY』やコストパフォーマンスに優れた『K’S LEATHER』といった人気のブランドに加え、修理やレザー専門クリーニングなど、まさに「革」のことなら何でもおまかせ。