VIRGIN HARLEY |  【ハーレーダビッドソン 新型FLTRX ロードグライド 試乗記】長距離ツーリングはもちろん、街乗りも意外なほど快適だ試乗インプレ

【ハーレーダビッドソン 新型FLTRX ロードグライド 試乗記】長距離ツーリングはもちろん、街乗りも意外なほど快適だ

  • 掲載日/ 2024年07月05日【試乗インプレ】
  • 取材協力・写真/HARLEY-DAVIDSON JAPAN 取材・文/佐川 健太郎 衣装協力/KUSHITANI
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HARLEY-DAVIDSON FLTRX ROAD GLIDE(2024)
ハーレーのツーリングファミリーを代表する長距離ツアラー「ロードグライド」の新型がデビュー。国内試乗会からケニー佐川がレポートする。

HARLEY-DAVIDSON FLTRX ROAD GLIDEの特徴

スタイリングを一新、エンジンもより強力に進化

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2024年に登場した新型ロードグライドは昨年デビューした同CVO(カスタム・ビークル・オペレーションズ=特別仕様の最高峰モデル)のスタンダード版の位置づけだ。米国では兄弟車のストリートグライドと並んで「グランド・アメリカン・ツーリング」ファミリーの約半分のセールスを占める主力モデルになっている。

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文字どおりのフルチェンジだ。水平基調のLEDヘッドライトと空力性能を高めた新型フェアリング、タッチパネル式のディスプレイ、前後に新型ホイールを装備するなど、一段と現代的でスマートなシルエットになった。排気量1923ccの「ミルウォーキーエイト117」エンジンも新たな液冷式シリンダーヘッドの採用によりライダーに当たる熱を低減しつつ性能も向上。最高出力で3%、最大トルクで4%アップの107ps/5050rpm、175Nm/3500rpmとへと強化されている。また、リアサスペンションのトラベル量を3インチ増やし、新設計の前後一体型シートを採用するなど快適性も向上させた。

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電子制御も一段と進化した。4種類のライディングモード(ロード、スポーツ、レイン、カスタム)に対応して出力特性やエンジンブレーキ、コーナリングABS(C-ABS)&トラコン(C-TCS)を最適化する最新の安全強化パッケージを投入。またCVO同様、Skyline(TM)OS を搭載した新しいインフォテインメントはタッチスクリーン式の12.3 インチ TFT ディスプレイを通じて操作可能だ。オーディオも4チャンネル200W新型アンプを採用し走行中でもクリアなサウンドを楽しめるなど全面的にアップグレードさせている。

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気になる価格は従来モデルから据え置きの369万3800円。同CVOに対しては200万円近く低く、納得感のある設定となっている。

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HARLEY-DAVIDSON FLTRX ROAD GLIDEの試乗インプレッション

思っていた以上に滑らかでスポーティな乗り味

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跨るだけでサマになる。これぞハーレーという威風堂々の姿、ゆったりとした高級感のある走りはただ街を流しているだけで気持ちいい。高めのギアでも2L近いエンジンが吐き出す分厚いトルクによってドロドロと走る。迫力満点の重厚な鼓動感に対し、バランサー内蔵のエンジン回転は極めてスムーズだ。昨年ハーレーの本拠地である米国・ミルウォーキーで最高峰モデルの新型CVOロードグライドにも試乗したが、それと比べてもより滑らかでジェントルな感じ。ちなみにCVOに搭載される「ミルウォーキーエイトVVT 121」エンジンは排気量も大きくさらにパワフルだが、逆にスタンダード版のロードグライドのほうが穏やかで、市街地などではむしろ扱いやすいと思えるほど。ちなみにCVOのエンジンはVVT(可変バルブ機構)が付いた排気量121キュービックインチ(1977cc)で、前後サスペンションやブレーキ、ホイールなどの足回りやオーディオなどの装備も格段にハイグレードな仕様になっている。

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従来モデルより若干軽くなったとはいえ380kgの車重である。数値を見てビビらない者はいないと思うが、実際の取り回しは想像するより軽い。重心バランスが見直されたこともあるだろう。極低速でのハンドルの切れ込みも緩和され、信号停止でグラッとくる感じも減った。今回は横浜の市街地をメインに試乗したが、ハンドリングは素直で交差点も普通に曲がるし、極低速でのUターンもほぼ半クラを使うことなく安定してこなせるなど、ダウンタウンが意外にも得意なのだ。乗って馴染むほどに、大きくて重いハーレーのイメージが覆っていく。超大排気量&超低回転トルク型のメリットはクルージングだけでなく市街地でも生かされることが分かる。これは新たな発見だった。

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新型の特徴をひと言で表すとスポーツ性能の進化だろう。新型CVOロードグライドを試乗したときにも感じたが、たぶん多くの人が想像している以上に今のハーレーはスポーティだ。まあまあのペースでも曲がりたい方向へ尻でシートに荷重したり、ヒザで押してちょっとしたキッカケを与えてやるだけで軽快に曲がり始める。狙ったラインに乗せていくハンドリングも正確だ。通称“シャークノーズ”と呼ばれるロードグライド独特の形状をした大型カウルも、車体マウントタイプなので見た目よりハンドリングは軽快。ライディングモードもスイッチひとつで簡単に切り替えられて実用的だ。

ちなみに米国で人気急上昇中の「バガーレース」で活躍するハーレーのファクトリーマシンも「ロードグライド」がベースである。もちろんレース仕様に改造されているが、サイドボックスと大きなカウルが付いたままの姿で進入スライドし、フロントを浮かせながら立ち上がってくる。その走りはまさに巨大なスーパースポーツだ。

街を流しているだけで至福のひとときを過ごせる

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サスペンションのフィーリングも変わった。乗り心地重視でありながら、しっかりダンパーも効いている感じ。強いブレーキで車重に負けて底付きする感じもなく、コーナリングでもしっかり踏ん張ってくれ、バンク角にも余裕がある。ブレーキも強力で入力もコントロールしやすく重量級の巨体でも不安なく止めてくれる。

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シートも720mmと低く足着きの不安がないのはハーレーに共通の魅力だが、一方でライポジはお約束のアメリカンサイズ。ハンドル位置が従来モデルより高くワイドになったことで、体格によってはライポジの調整が必要になるかもだが、それも豊富なカスタムパーツによって解決できるはずだ。

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どこまでも続くハイウェイをひた走るイメージのロードグライドだが、日本のスケールでのショートツーリングでも無理なく楽しめると確信。一貫してグランドツアラーを作り続けてきた120年の歴史と伝統の上に今のハーレーがある。その圧倒的なリアリティ。お気に入りの曲を聞きながらYOKOHAMAの街を流しているだけで、幸せなひと時を過ごせたのだった。

HARLEY-DAVIDSON FLTRX ROAD GLIDEの詳細写真

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空冷45度VツインOHV4バルブ排気量1923ccのミルウォーキーエイト117を搭載。新型ではシリンダーヘッドの一部を水冷化し、エンジンの冷却効率を高めるとともに出力とトルクをそれぞれ向上させた。

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エンジン名になっている「エイト」は1気筒当たり4バルブ×2気筒=8バルブの意味。空冷を象徴するシリンダーフィンとエンジン前方下側に見える巨大なラジエター&オイルクーラーが部分水冷であることを主張。

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前後ディスクブレーキはフロントがダブル、リアがシングルで各々に4ポットキャリパーを装備するなど車重に負けない十分な制動力を確保。フロントフォークはフルカバードの正立タイプ。キャストホイールの切削加工が美しい。

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サイドバッグを取り外すと左右のツインショックが現れる。右側には油圧プリロード調整を装備。ベルトドライブなどの駆動系やスイングアームも見える。

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前後一体式のダブルシートを採用。シートに跨るというよりは、どっかり腰を下ろすといった感じで腰もサポートされて快適だ。720mmの低いシート高はハーレーならではの大きな魅力である。

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ロングライドでも快適なフットボードタイプのステップが長距離ツアラーらしい。シフトペダル操作にはストローク感はあるがギアは正確に入るし、フォアコンすぎないので自然に操作できる。

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ヘッドライトは従来の丸型2灯から水平基調のLEDタイプに。流体力学と風洞分析により開発されたウインドシールド&フェアリングが高速走行時におけるヘルメットの空気抵抗を60%も低減。調整可能なエアベーンが空気の流れを調整して快適性を高めている。

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左右に振り分けられたLEDテールランプ&ブレーキランプの中にウインカーが埋め込まれたデザインがモダンな印象だ。サイドバッグも車体との一体感があるデザインで張り出しも少なくコンパクトにまとめられている。

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右手側にはメイン&イグニッション、ハザード、ライドモード切り替え、オーディオコントロール用などのスイッチを配置。ライドモードはウインカースイッチと共用になっていてアクセスしやすい。

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左手側にはメニューボタンとインフォテインメント&ナビゲーション用のコントローラー、クルコンなどのスイッチを配置。慣れれば直感的に操作できる。ホーンスイッチがウインカーと共用になっている。

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ダッシュボードには12.3インチTFTカラータッチスクリーンを装備。Skyline OSによる様々なインフォテイメント(情報とエンターテイメント)体験が可能で、スマホと接続して鮮明なナビ画面も映し出せる。

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大型フェアリング内側にはTFTディスプレイの両サイドに高性能スピーカーを配置し走りながら高品質のサウンドを楽しめる。ハンドルは従来モデルより高めのスタイリッシュなミニエイプバーを採用。

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