2022年4月13日(水)~14日(木)の2日間に渡り、大磯ロングビーチにて開催された第7回JAIA輸入車二輪車試乗会・展示会。ウェブや雑誌媒体など様々なメディア関係者に向けて行われるイベントだ。ここで紹介するハーレーダビッドソンをはじめ、BMWモトラッド、ドゥカティ、トライアンフ、KTMなど日本へ輸入販売されている世界各国のバイクブランドの最新モデルが集い、それらを試乗することができる。今回も朝早くから多数のメディア関係者が会場へ訪れ、盛況を博した。
ハーレーダビッドソンブースは、イベント前夜にインターネット上で発表されたニューモデル、ナイトスターの展示を期待していたのだが、残念ながら間に合わなかったということ。それでもブラックのボディカラーで揃えられた2022モデル陣は迫力満点で、ハーレーダビッドソンならではの世界観をしっかりと感じられるものとなっていた。展示された車両からピックアップした車両を紹介するとともに、後半では試乗を行ったCVOロードグライドのプチインプレッションをお伝えする。
ハーレーダビッドソンの中でも最上級グレードとしてラインナップされているCVO(カスタム・ヴィークル・オペレーション)ファミリー。細かいディテール部分のパーツまで専用設計とされ、組み立てから塗装などの製造工程において職人が手作業で行っている台数限定の特別仕様車だ。2022モデルではCVOロードグライドリミテッド、CVOロードグライド、CVOストリートグライド、CVOトライグライドの4機種をラインナップ。その中から今回のイベントで用意されたCVOロードグライドの試乗を行った。
ブラックとグリーンを組み合わせ、フレアパターンが浮かび上がるボディカラーや、専用のワイヤースポークホイールなど、佇まいを見るだけでも特別なモデルだと感じさせるCVOロードグライド。小雨が降る中、その巨大な体躯を引き起こして走り出す。
ライディング時の視界には丁寧に塗装されたダッシュボードやタッチパネルTFT液晶ディスプレイなどが広がり、その両脇に備わるロックフォードフォズゲート社のスピーカーからはご機嫌なサウンドを流すことができる。走らせるだけで優越感を得られるとはこのことだ。
排気量1923ccのミルウォーキーエイト117エンジンは、どの回転からスロットルを開けても重厚なトルクで405kgもの車体を前へと押し出してゆく。ワインディングロードへ差し掛かるとウエット路面だったので最初こそ少々気を使ったが、ハンドリングは従順であり、コツさえつかめば一体感のある走りを楽しむことができる。スタンダードモデルと比べて全体的に滑らか、かつリッチなな乗り心地であり、それでいながらアグレッシブな一面も併せ持っている。限定生産であり、車両価格は516万7800円。選ばれし者だけが手にすることができる特別なハーレーとなっている。