VIRGIN HARLEY | ウエスコU.S.A.100周年を記念した特別なモデル「1939’s」 特集記事&最新情報

ウエスコU.S.A.100周年を
記念した特別なモデル

ウエスコU.S.A.100周年記念モデルとして発表された「1939’s」を今回は紹介しよう。用意されるのは「Black Horween Horsehide Leather」、「British Tan Domane Leather」「Charcoal Domane Leather」というそれぞれ使用されるレザーや木型、アウトソールなどに違いが見られる3モデル。「1939’s」はウエスコが手がけるエンジニアブーツの黎明期に製作された、言わば量産前のプロトモデルがデザインのイメージソースとなっている。

「1939’s」最大の特徴は、今回のために「ネイルドソール製法」を特別に復活させている点だ。この製法はウエスコ創業当時に採用されていたもので、1950年代までは一般的なものであった。ウエスコ創業100周年を記念する「1939’s」にふさわしい製法と言えるだろう。さらにシングルアウトソールステッチやデッドストックラベルなど、現在製作されているBossの原型となるディテイルを数多く備えている。

「Black Horween Horsehide Leather」

「Black Horween Horsehide Leather」に使用されるレザーはホーウィン社のブラックホースハイドとなっている。ホーウィン社は1905年にシカゴで創業されたタンナーのメーカーで、100年以上も変わらず伝統的な手法でなめした革は美しく、且つ屈強な面も併せ持つレザーである。シャフトには1940から50年代に使用されていたデッドストックラベルが配され、ステッチパターンも当時の特徴的なディティイルを再現している。

ソールは当時採用されていたビンテージデザインをもとにオリジナルで製作。グリップ力に優れ、中央にはウエスコのロゴが配されている。木型はバブル・トウを採用し、ネイルドソール製法との組み合わせで既存のモデルとはまた違った印象に仕上がっている。

British Tan Domane Leather

使用されるレザーはブリティッシュ・タンで、履き込むことで表情豊かな経年変化が楽しめる。木型はナローラストを採用し、ビブラム#705のハーフソールが組み合わされている。シングルアウトソールステッチに、アッパーレザーが内側へ吊り込まれたネイルドソールの特徴を見ることができる。

ナローラストにネイルド製法の組み合わせで古のシルエットが実現されたつま先のフォルムが美しい。真横から見ると、バンプ(つま先)のレザーが中に吊り込まれ、ふっくらと丸みを帯びているのが確認できる。ネイルド製法でしか出せないこの雰囲気こそ、最大の見せ場と言えるだろう。

「Charcoal Domane Leather」

レザーは特別にプールアップのチャコールドマーネレザーを使用。ステッチカラーはオールブラック、シャフト前面には同じくデッドストックラベルが取り付けられている。ソールには通常では取り扱いがないブラックカラーのビブラム#700を採用しているところもポイントだ。

カスタムオーダーでは取り扱いのないチャコールドマーネレザーなので、どのような経年変化を見せるのかが非常に楽しみなレザーとなっている。履きはじめから足への馴染みは抜群で、レザーのカラーに合わせてバックルもブラックでまとめられている。