
現在のハーレーダビッドソンのラインアップには、スタイルや排気量の違いで、H-Dストリート、スポーツスター、ソフテイル、ツーリング、トライク、CVOという、6つに分かれる。その中からどれを選択するかは、購入者の好みや予算によりけりだが、ハーレーダビッドソンの王道を満喫したいなら、ツーリングとトライクに目を向けるべきだろう。何と言ってもこの2つは、伝統の空冷45度Vツインのフィーリングが濃厚に味わえるだけではなく、ロングランがすこぶる快適にこなせるのだから。
FLTRKロードグライドリミテッド
独創的な形状のシャークノーズフェアリングと、バックレスト&キャリア付きトップケースを装備する、現在のツーリングカテゴリーの最高峰。カラーは11種類を準備。タイヤは前後18インチ。
他のカテゴリーと比較した場合、ツーリングの最もわかりやすい特徴は、全モデルがロングランで重宝するサドルバッグを標準装備していること。ただし、実際のスタイルと乗り味は各車各様で、ベーシック仕様のエレクトラグライドスタンダードが、あらゆる面で親しみやすさを重視しているのに対して、上位機種のロードグライドリミテッドやウルトラリミテッドは、フェアリングやトップケース、オーディオ&ナビゲーション機能を統合したBOOM!™ Box GTSインフォテインメントシステムなどを標準装備することで、快適性と利便性を徹底追及。また、ヴィンテージスタイルのロードキングは、現代の技術で1960年代の雰囲気を再現したモデルで、車名にスペシャルが付くロードグライド/ストリートグライド/ロードキングの3機種は、近年のトレンドを取り入れたバガーカスタムとして仕上げられている。
FLHTエレクトラグライドスタンダード
現在のツーリングで唯一、価格が300万円を切るモデル。タイヤサイズは17/16インチで、シート高はツーリングの中で最も低い685mm。フェアリングはバットウイングタイプ。
近年のツーリングカテゴリーが搭載するエンジンは、ミルウォーキーエイト107と114(1746/1868cc)の2種類。シングルカウンターバランサー+ラバーマウントのこのエンジンは、心地いいレベルの振動が残されていてハンドリングは穏やかで安定指向。昔ながらのハーレーダビッドソンのフィーリングが堪能しやすく、ロングランを快適にこなせるのが大きな魅力だ。
FLHXSロードグライドスペシャル
バガーカスタムの流儀に従い、低めのスクリーンとストレッチタイプのサドルバッグを装備。前後18インチのPRODIGYホイールは、ロードグライド/ロードキングスペシャルと共通だ。
FLHTCUTGトレグライドウルトラ
エンジンは、水冷と空冷を併用するツインクールド仕様のミルウォーキーエイト114。トランクスペース容量は、現行ハーレーで最大の190ℓ。タイヤは、F:MT90B16、R:205/65R15。