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東単のOWL ジェットヘルメット 開発秘話
    取材協力/株式会社 東単  写真/佐賀山 敏行、VIRGIN HARLEY.com編集部
    取材・文/佐賀山 敏行  構成/VIRGIN HARLEY.com 編集部
    掲載日/2014年01月29日
今年創業60年目を迎えるのが、国内最大規模を誇るオートバイ用品・部品の卸問屋 株式会社 東単。その歴史や変わらぬポリシー、そして好評のオリジナルヘルメット“OWL”(アウル)の新作ジェットヘルメットについてなど、今後の展望を営業部部長 杉田修児さんに伺った。

HISTORY

全国のライダーへ
安全で良いモノを供給する

株式会社 東単(以下 東単)は、ヘルメットやオイル、ケミカル、さらにマフラーや外装といったアフターパーツに加え、ヤマハとカワサキの純正パーツなど、多数のバイク用品や部品を取り扱う総合卸問屋。全国約300社と取引をし、取り扱い商品は全国のバイクショップや用品店、二次卸問屋などに流通している。その規模は国内最大級であり、当然、歴史も深いものだ。

 

同社の創業は1955年5月6日、四輪パーツや用品の卸し販売を手がけるタカラ部品株式会社の二輪部門として独立したのがはじまりで、今年、創業60年目を迎える。バイクが今よりもずっと高価だった時代から業界を支えてきた同社にはやはり、これまで守り続けてきたポリシーが存在する。営業部部長の杉田さんが言う。

 

「パートナーシップをとらせていただいている各アフターメーカーと協力して、より多くのユーザーにさまざまな商品を提供することを主旨としています。さらに東単としてオリジナリティのあるものを開発・販売して、幅広いニーズにも応える……そのなかで大きな軸となるのが“安全”です」

 

同社がパートナーシップをとるのは信頼あるメーカーのみで、そうした企業は「必ず安全面に力を入れている」と杉田さん。東単ではヘルメットやウェアはもちろん、マフラーやケミカルなども含め、安全基準に適したもの以外は一切取り扱わない。

株式会社 東単 営業部 部長
杉田 修児 氏

1995年、オフロードバイク好きが高じて東単に入社。オリジナルアイテムやパーツの開発責任者として、これまで多くの商品開発に関わってきた。愛車はヤマハ マジェスティともうすぐ復活予定のヤマハ WR250F。

本社は創業時から台東区にあったが、6年前に現在の場所に移転。社屋のショーウインドウでは、これまでに発表されたオリジナルヘルメットなどを見ることができる。

そして、卸問屋でありながらも同社が近年注力しているのがオリジナルパーツの開発・販売だ。ここにも東単ならではのこだわりが見られる。

 

「当社で開発するものは基本的にはコラボ商品です。あくまでも問屋なので、メーカーの商品を飛び越えては作らないというのが軸。なので、メーカーの名前が出るのが前提で、先方の意向で名前が出なかったとしても、当社とパートナーシップを持つメーカーとしか作らないというポリシーがあります」

 

以前からアライヘルメットの東単オリジナル商品はあったが、それは“代理店オリジナル”という括りで各代理店ごとに同じものを名前を変えて出していただけ。そこで「本当の“東単オリジナル”」をアライヘルメットに依頼して完成したのが独自カラーのグラスブルーシリーズであり、これが東単オリジナルのスタート。さらにグラスブルーとほぼ同時期にマフラーなどのアフターパーツの開発も手がけ、その後、バイクシャンプーやヒートジャケットなどもリリース。全国の小売店や卸業者、そしてユーザーなどの声を拾い、信頼あるメーカーと手を組んで開発した商品たちは好評で、今でもグローブとバッグ、さらにヘルメットが販売中だ。そんななかでもライダーたちの高い注目を集めるのが、オリジナルヘルメット OWL である。

 

「OWLの開発については特殊で、弊社はヘルメットについてはアライヘルメット(以下 アライ)が一番だと考えております。創業当時からパートナーシップをやらせていただいていますし、アライの信念も理解しています。だからアライ以外のヘルメットを取り扱うことは基本的にタブーだったんですね。しかし、ここ近年のお客さまの人気はフリップアップ系が高い。さらにインナーシールドが出始めたときに、アライに要望を出したんですけども、予定がないと……」

そこで東単は独自で開発する道を模索。結果、“安全”という、同社がもっともこだわる部分をクリアする製品を作れる工場を海外で見つけ、みごと生産にこじつけた。これが2010年に発売され、爆発的な人気を呼んだOWL3000A“ハイブリットヘルメット”である。なんと初回ロット分は一週間で完売し、いまも安定して売上げを伸ばしているという。

 

そしてOWL第2弾として発売されたのがTT380。シンプルなスモールジェットタイプながらも、他にはないギミックとこだわりに満ちた逸品だ。ちなみに春にはさらに新作も予定しているとのことで、こちらも期待が高まる。

 

バイクはただ楽しく乗っていればいいわけでなく、安全に乗っているからこそ楽しめるもの……。60年目を迎え、ますます安全を追求した商品の普及を図りたいと杉田さんは言う。

 

「今までもこれからも、ブレずに変わらず、良いものを安定して適切に供給していきます」

ひとつでシステムフルフェイスとジェットヘルメットに使い分けることができるOWL3000A“ハイブリットヘルメット”は大ヒットを記録。今も高い人気を維持している。

Pickup Item

フリップアップにインナーシャッター
シンプル系ハイブリッドヘルメット!

外観はシンプルなスモールタイプのジェットヘルメットながら、インナーシールドを標準装備することで利便性も追求。帽体はコンパクトだがメガネを掛けてもシールドが引っ掛かることはなく、ハーレーライダーにも断然オススメできる逸品だ。サービスで付属するフリップアップ式バブルシールドは無段階式開閉タイプで、これはシールドを開けたまま走らないようにするための配慮。バブルシールドを閉めた状態ではインナーシールドが出し入れしにくいのも、走行中になるべく操作しないため。ライダーの使い勝手と安全性を熟慮した仕様となっているのだ。サイズ調整用スポンジが付属していたり、豊富なカラーバリエーションは女性ライダーにも好評だ。

 

  • 外観は非常にシンプルなもので、サービスでフリップバブルシールドが同梱される。ハーレーにも似合いそう!

  • フリップアップは無段階方式で、適度な“しなり”によってヘルメット上部で留まるようになっている。

  • スモールジェットタイプには珍しいインナーシャッターを装備。ツーリングライダーには嬉しいディテールだ。

  • バブルシールドは当然脱着可能。5点式ボタンを装備しているので、市販の汎用シールドも装着できる。

  • 流行したパイロットタイプのジェットヘルメットよりもシンプルなため、女性からの支持も高い。

  • インナーシャッターは試行錯誤を繰り返し、メガネにも引っ掛からないように開発されている。

  • 帽体後部には「OWL」のロゴが誇らしげに輝く。シンプルながらも美しく、存在感のあるシルエットだ。

  • インナーシャッターに直接ツマミを装備することで、開閉は簡単。トンネルなどでもすぐに対処可能だ。

  • 1サイズ展開ながらも、サイズ調整スポンジが付属しているので、小柄なライダーも安心して装着できる。

  • バブルシールドとフリップアップがサービスでついている。ボタン式なので、簡単に脱着できるのが嬉しい。

  • カラーリングは全部で6種類。ソリッドカラーなのでバイクを問わずに合わせやすく、女性にも人気だ。

  • フラットブラックは男性に高い支持を得るカラーリング。もちろん、ハーレーにも似合う!

  • フラットとはひと味違う輝きを放つパールブラックも魅力的。

  • ソリッドな印象を強めるガンメタリック。男子なら無視できないカラーリングだろう。

  • キャンディレッドはちょっと個性を出したいライダーにピッタリ。存在感も格別だ。

OWL HYBRID

スモールジェットヘルメット
TT380

サイズ/57~59cm
カラー/パールホワイト、パールアイボリー、キャンディレッド、フラットブラック、パールブラック、ガンメタリック
付属/バブルシールド
ほか/SG規格対応
メーカー希望小売価格/11,000円
※表記価格は税別(2014年1月現在)

Styling Check

Item Lineup

※表記価格はすべて税別(2014年1月現在)

OWL ハイブリッドヘルメット
ジェットモデル(パールホワイト)

品番/HSJPW

メーカー希望小売価格/11,000円

カラー/パールホワイト
サイズ/57~59cm
仕様/バブルシールド付属
規格/SG規格対応

OWL ハイブリッドヘルメット
ジェットモデル(パールアイボリー)

品番/HSJPIV

メーカー希望小売価格/11,000円

カラー/パールアイボリー
サイズ/57~59cm
仕様/バブルシールド付属
規格/SG規格対応

OWL ハイブリッドヘルメット
ジェットモデル(フラットブラック)

品番/HSJFB

メーカー希望小売価格/11,000円

カラー/フラットブラック
サイズ/57~59cm
仕様/バブルシールド付属
規格/SG規格対応

OWL ハイブリッドヘルメット
ジェットモデル(パールブラック)

品番/HSJPB

メーカー希望小売価格/11,000円

カラー/パールブラック
サイズ/57~59cm
仕様/バブルシールド付属
規格/SG規格対応

OWL ハイブリッドヘルメット
ジェットモデル(ガンメタリック)

品番/HSJGM

メーカー希望小売価格/11,000円

カラー/ガンメタリック
サイズ/57~59cm
仕様/バブルシールド付属
規格/SG規格対応

OWL ハイブリッドヘルメット
ジェットモデル(キャンディレッド)

品番/HSJCR

メーカー希望小売価格/11,000円

カラー/キャンディレッド
サイズ/57~59cm
仕様/バブルシールド付属
規格/SG規格対応

BRAND INFORMATION

株式会社 東単

住所/東京都港区芝浦4-16-13
電話/03-5427-3100
ファックス/03-5427-3102

ウェブサイト >>

2014年で創業60年目を迎えるオートバイ用品・部品の老舗卸問屋。今春の東京モーターサイクルショーではOWLの新色のほか、目玉アイテムも予定されているとのことで要注目だ。