VIRGIN HARLEY |  ヘルメットメーカーSHOEIの茨城工場見学 後編ハーレーニュース

ヘルメットメーカーSHOEIの茨城工場見学 後編

  • 掲載日/ 2012年04月23日【ハーレーニュース】

前編 に引き続き、SHOEI 茨城工場見学会の続編です。塗装、組立と見せていただき、次はいよいよ風洞実験。人口の風を起こして、ヘルメットの空力性能をチェックする実験を体感できる貴重な場。ゾックゾクしますね。

こちらが風洞実験棟。

中に入ると、歴代の SHOEI ヘルメットがラインナップ。 リッターバイクの姿も見えますね。

そしてこれが風洞実験装置。 1/1スケールの風洞実験装置を持っているヘルメットメーカーは SHOEI だけだそう。 間違っていたらごめんなさい。 ちなみにこの実験棟を作るのに、製作費用は億単位。

装置のなかはこんな感じ。 実際に稼働すると他の人間はこの位置に立ち入れません。 稼働時にはライダーの横に備え付けられるカメラによって 自分を真横から見た映像が装置内に映し出される模様。 それで風の受け方などを見ながら体感するんですねー。 ちなみに以前使用していたという、JAXAにある同様の装置をレンタルすると、1日ウン十万円するそうです。

実験用のヘルメット。 最新モデルが選り取りみどり。

まずは参加者全員、実際に走行時のライダーがどんな音を聞いているのか、サウンドチェック。 ライダーは海老沢さん。 いわゆる風切り音と呼ばれるものをチェックするわけですが、人によって聞こえ方が違う風切り音を この風洞実験装置で聞いたらどうなるか、NEOTEC で試してみるわけです。 ほぼ全員が「すごく静か」という感想。なかには「静かすぎて実感しにくい」なんて声も。 同タイプのヘルメットと聴き比べられたら面白かったかも。

ちなみにこの風洞実験装置、吹き付けてくる自然の風ではなく、 ライダーが走行時に自ら引き起こす風圧と同じ状況になる風を作り出しているのだそう。 確かに、僕らが走行時に浴びている風は扇風機のそれとはまったく別物ですものね。 しかし、それを人工的に作り出せるとは……すげぇ。

「風洞体験は一媒体につきおひとり」とのことで、BMW BIKES 編集部のクリハラくんが抜擢。 まずは誓約書を書きます。

風洞実験装置の前のバイクにまたがり、海老沢さんの説明を受けます。

実験開始。 画面左側でピンク色のヒモがピン!と真横に伸びているのが分かりますでしょうか。

速度域、時速 120km に到達。 真横で撮影していた僕にもかなりの強風が。 実際に走っているときは感じにくいですが、 これだけの風が発生しているのだと実感。

約5分ほどでしょうか、姿勢を変えたり、フェイスカバーの操作具合などを確認しながら実験終了。

実験を終え、「この NEOTEC はすごいです」とクリハラくん。 他の同タイプのヘルメットと比較して、その違いをまざまざと思い知らされた、と。 特に高速域での風の侵入や内部での風の巻き込みについて、 NEOTEC はそうしたストレスを完全にクリアしているとのこと。 これは体験した人にしか分からないよなー、と羨ましくも、 SHOEI の開発力の高さを証明したと言えるのでしょう。

クリハラくんの詳しいインプレッションは、次の BMW BIKES にてお披露目されますので、 ご興味がある方は是非ご一読を。

こちらは体型/バイクのタイプ別で実験した模様。 確かに、ネイキッドやツアラー、スーパースポーツ、アメリカンなどバイクのタイプはさまざまで、 そのスタイルによって受ける風はまったく違ってきますもんね。 風の質だけでなく、バイクのタイプなども考慮して開発・研究を繰り返されているのですねぇ。

この風洞実験装置、導入されてから2年ほどとのことですが、 この NEOTEC 開発に際してもっとも影響をもたらしたのが、 フェイスカバー端部に作られたボーテックスジェネレーターと呼ばれるL字型の出っ張り。 「え?これが?」って思わなくもないですが、実はこれがあるのと無いのとでは、 風切り音そのものがまるで違うのだそう。

「こういう出っ張りがない方が、製作するうえで塗装しやすいんです。 でもこの風洞実験装置が常時使用できることで研究に専念でき、 そのなかからこのボーテックスジェネレーターが必要だと分かりました。 そして塗装を行う作業員にも実際に体感してもらい、納得したうえで このジェネレーターの採用へとつなげることができたんです。 装置を持てたことの恩恵は計り知れないですね」

何気ないところですが、こうした細部にもちゃんと意味があるんですね。 それを商品開発に取り入れられたわけですから、 確かに風洞実験装置の役割は大きいと言えます。

ょうどフルフェイスの購入を考えていたところなので、貴重な体験となった今回の見学会。 皆さんのヘルメット選びの際の参考となれば幸いです。

ピックアップ情報