VIRGIN HARLEY |  25時間目 ショベルヘッドを知ろう!ブタでもわかるハーレーエンスー入門講座

25時間目 ショベルヘッドを知ろう!

  • 掲載日/ 2016年02月04日【ブタでもわかるハーレーエンスー入門講座】

この度の新型コロナウイルス感染症(COVID-19)に罹患された皆さまに心よりお見舞い申し上げます。

バージンハーレー.comでは「新型コロナに負けるな!」というコンセプトにより、手軽に楽しめる過去アーカイブ記事を紹介させていただきたいと思います。まずは大人気コンテンツの「ブタでもわかるハーレーエンスー入門講座」をご紹介します。じっくり読んで、ハーレーダビッドソンのウンチクを身につけていただければと思います。

ツインカムが登場して2世代前のモデルとなったショベルヘッドは、古き良き流れを汲む乗り味を秘めた「最後の」ハーレーとして今も世界中で走り続けておるのじゃよ。

オレにもわかると大評判の「ブタでもわかるハーレーエンスー入門講座」、その第26時間目のお題は「ショべルヘッド」についてである。

ショべルヘッドがパンヘッドの後を引き継ぐ形で登場したのは1966年。鉄板をプレスで成型したナベのようなパンヘッドのロッカーカバーに対して、ごつい鋳物のロッカーケースが特徴的で、 これが穴を掘るスコップに似ていることから「ショべルヘッド」と呼ばれるようになったことはいまさら言うまでもなかろう。ちなみに英語の発音的に言っても国語辞典を見ても、穴を掘る道具は「シャベル 」であって「ショベル」ではない。シャべルヘッドと言った方が英語には忠実じゃ。ま、ワシャどっちでもかまわんがの。

66年に登場したショべルヘッドは、パンヘッドのクランクケースに新設計のシリンダーヘッドを組み合わせた、いわば「混血」エンジンじゃった。この混血は69年までの4年間製造され、現在では「アーリーショベル」と呼ばれておる。ちなみにパンヘッドが生産中止となってからは、トラブルが起きると互換性のあるショベル用シリンダーヘッドに積み替えるという修理が数多く行われた。つまり結果的に見た目はパンのクランクケースにショベルのヘッドを組み合わせたアーリーショベルになるわけじゃが、ヘッド交換されたパンヘッドの場合は「パンショベル」と呼 び、純正のアーリーショベルと差別化が図られておることも知っておくといいじゃろう。

70年には新設計のクランクケースが採用された「新生」ショベルが登場。 カムカバーがそれまでの平べったいピーナッツ型から円錐型に変更された新エンジンはコーンショベルとも呼ばれ、こまかなマイナーチェンジを繰り返しながらエボリューションに引き継がれる84年まで作られた。またアーリーショベルまでは発電方法にジェネレーター(直流発電)を採用しておったが、コーンショベルはオルタネーター(交流発電)となったため、アーリーショベルをジェネレーターモータ一、後期型をオルタネーターモーターと呼ぶことがあるのも覚えておきたい。

ショベル時代の最大の特徴はモデルラインナップの増加じゃろう。パン以前のハーレー・ビッグツインは前後16インチのツアラースタイル、つまりFL系のみ。しかし71年にFXがリリースされて以来いろいろな派生モデルが登場し始める。最も有名なのはローライダーじゃな。スポーツモデルでもあるXLのXが与えられたFXは、FLに対してスポーティーな味付けのモデルであることは一目瞭然。そして「チョッパー」的味付けがふんだんに振りかけられていることも見逃せない。

またハーレーのビッグツインの電装系は65年に6ボルトから12ボルトに変更され、セルモーターが採用されている。これは明らかに翌年に登場するショべルヘッドへの布石と考えてもよかろう。

というわけで、第26時間目は終了。ではまた、ホグホグ。

 

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