

|
タイヤは最も基本的なパーツ 今回「Virgin-Harley」さんから「タイヤについて」解説して欲しい、という依頼をいただきました。タイヤはどんなオートバイにも装備されている、もっとも基本的なパーツであり、タイヤの選択、消耗具合はライディングに大きな影響を与えます。その割には他の部分に比べ、あまり注目されていないのが「タイヤ」です。そこで「タイヤ」について基本的なところからご紹介させていただき、タイヤの重要性を再認識していただければ幸いです。 「タイヤ」の歴史は 意外なことに「タイヤ」は5000年以上前から存在していました。物品の輸送を円滑に行うため、半円状の木をつなぎ合わせた「タイヤ」が活躍していたのです。その後、丸い木枠の円周に動物の皮を張り合わせたタイヤが登場し、さらに紀元前のローマ帝国時代には円周に鉄の輪をはめ込んだタイヤなどが登場しました。このタイヤは、つい100年前まで一般的に使用されてきました。
現代のようなゴム製の空気入りタイヤが発明されたのは19世紀後半になってから、自転車のタイヤに使用されたのが最初。20世紀に入ると「カーボンブラック」という物質がゴムに配合されるようになり、耐久性が向上し、重量の重い乗り物に使用できるタイヤの生産が可能になりました。ちなみに、タイヤが黒いのは「カーボンブラック」がゴムに配合されているからであり、きちんと理由があるのですね。 タイヤの果たす役割を では、次にタイヤが果たす役割についてご紹介しましょう。
「車両重量を支える」 オートバイの車重を支えているのは、タイヤです。ワインディングやサーキットなど、コーナー時やブレーキング時にかかる強力なGを支えるのも、タイヤの役割なのです。タイヤにはそれぞれ、どのくらいの重量を支えられるのか「タイヤ荷重(ロードインデックス)」が定められており、車輌重量に合わせたタイヤの選択が行われています。
「駆動力、制動力を路面に伝える」 オートバイではタイヤだけが路面との唯一の接点のため、オートバイの三大基本機能「走る」、「曲がる」、「止まる」は全て路面とタイヤの力のやり取りで行われています。そのため、どれほど強力なブレーキであっても、タイヤがすぐにロックしてしまうのであれば意味がありません。ブレーキ性能を最終的に決めているのはタイヤの役目になっています。
「路面からの衝撃を和らげる」 タイヤは路面からの衝撃を吸収してくれる役割も持っています。もちろん、主にサスペンションが活躍しているのですが、路面からの衝撃は最初にタイヤに伝わり、タイヤが変形することで衝撃を吸収します。それから車体に衝撃を伝える構造になっているのです。衝撃の感じ方はタイヤの空気圧によって変化します。空気圧を変えることによって、タイヤもサスペンションの一部となります。実は、タイヤは最も手軽に出来るセッティングパーツともいえます。 空気圧の変化による 空気圧を高くすると、以下のようなことが起こります。
そして極端に空気圧が高くなってくると…
では、次に空気圧が低いとどうなるのでしょう。主に以下のような点があげられます。
さらに空気圧が極端に低い場合は、次のような現象が発生します。
空気圧が高すぎたり、低すぎたりするとリスクが大きくなってくるのがご理解いただけると思います。空気圧を適性圧に保つことの重要性を改めてご認識いただけたのではないでしょうか。実は、タイヤの空気圧は乗らなくても少しずつ下がってきます。ゴムは一見、水も空気も通さないように見えますが、分子レベルで見ると、水は通しませんが空気は通しています。もちろんタイヤメーカーも努力しています。できるだけ空気の漏れを防ぐため、タイヤの内側に「インナーライナー」と言う、空気を通しにくい素材の物を貼り付けていますが、それでも少しずつ空気が漏れ、少しずつ空気圧が下がってしまいます。そのため、空気圧の点検は最低でも1ヵ月に一回はチェックをしたほうが良いでしょう。 COLUMN - 窒素ガスの注入でタイヤを強化!? - 最近当店では、空気の変わりに窒素ガスの注入をオススメしています。窒素ガスを空気の変わりに注入することのメリットとは何なのでしょうか? それをご紹介いたします。
1.空気圧が低下しにくくなる 一般的に窒素の分子は酸素より大きいと言われていますが、実際には分子の大きさはそれほど変わりません。しかし、気体が膜状の物質をどれぐらい通り抜けるかを示した「透過係数」というデータによると明らかに窒素の透過率が少ないため、空気より窒素ガスを充填したほうが、エア圧が下がりにくくなるのです。
2.温度上昇による空気圧の変化がなく、乗り心地が安定 空気中には水分が含まれています。空気を補充するコンプレッサーには 水分を除去する装置が付いているものもありますが、バイクショップ、タイヤショップ辺りでは設備されているところはあまりありません。そのため、空気を補充することによってタイヤの中に水分が混入し、それが熱によって気化します。水分が気化すると体積は1700倍にもなり空気圧の変化を引き起こします。ボンベから充填される窒素には基本的に水分は含まれていませんので 空気圧の変化が少なくなる、というわけです。
3.タイヤやホイルを腐食、酸化から防ぐ ボンベから充填される窒素には水分は含みません。そのため、タイヤ内部のゴムやホイールに錆や腐食などの悪影響を与えることがなくなります。
このように窒素を充填することにおいてのメリットがたくさんありますので、まだ試したことが無い方がいらっしゃいましたらお勧めいたします。 |