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第1章 ハーレーダビッドソンの誕生
ハーレーダビッドソン誕生1903年〜1929年

誕生今や世界にその名を轟かせる“キング・オブ・モーターサイクル”ことハーレーダビッドソンが誕生したのは、今から100年以上も昔の1903年。舞台はアメリカ中西部のウィスコンシン州にある都市ミルウォーキーで、この町に暮らしていた4人の若者によってその歴史の幕を開けた。日用品を用いて作られた第1号を皮切りに、ハーレーの代名詞である「Vツインエンジン」を開発するなど、第一次世界大戦など時代の荒波に揉まれながらも着実に前進していた、20世紀初頭のハーレーの歴史を振り返る。

 

年代・ハーレーダビッドソンの歴史 世界の出来事
1903年
ハーレーダビッドソン第1号誕生

ウィスコンシン州ミルウォーキーにて、ウィリアム・S・ハーレーとアーサー・ダビッドソンが自転車用バイクエンジンの開発を行う。そこにアーサーの兄ウォルター・ダビッドソンが加わり、「ハーレーダビッドソン第1号」が誕生した(単気筒エンジン/排気量409cc/3馬力)。トマトの空き缶を利用したキャブレターなど、手作り感あふれる一台だった。

【左】ハーレーが最初に開発した単気筒エンジン(ハーレーミュージアムに展示)【右】ハーレーダビッドソン第1号(ハーレーミュージアムに展示)

【左】ハーレーが最初に開発した単気筒エンジン(ハーレーミュージアムに展示)
【右】ハーレーダビッドソン第1号(ハーレーミュージアムに展示)

・夏目漱石の教え子の藤村操が華厳の滝で自殺

・日比谷公園が開園

・フォード・モーター社設立

・第1回ツール・ド・フランス開催

・パナマ共和国がコロンビアから分離独立

・第1回早慶戦

・ライト兄弟が人類初の動力飛行に成功

1907年
株式会社ハーレーダビッドソン設立

ダビッドソン家の長男ウィリアム・Aが加わり、会社として設立する。初代社長には3男のウォルターが就任した。ここからモーターサイクルカンパニーとして大きく飛躍、1906年は50台という年間生産台数が、一気に170台へ増加。

【左】ハーレーダビッドソンを生み出した創業者の4人【右】この小さな納屋からキング・オブ・モーターサイクルの歴史が始まった

【左】ハーレーダビッドソンを生み出した創業者の4人
【右】この小さな納屋からキング・オブ・モーターサイクルの歴史が始まった

・日清紡績設立

・麒麟麦酒設立

・南満州鉄道開業

・箕面有馬電気軌道(後の阪急電鉄)開業

・目黒競馬場開設

1909年
ハーレーの代名詞「Vツインエンジン」誕生!

1907年に開発されたVツインエンジンが改良を重ね、この年に「5D」と名づけられたエンジンが完成(排気量810cc/7.2馬力)、量産販売がスタートした。さらにチェーンドライブ駆動が主流となりつつあったこの時代に、ハーレーだけがベルドドライブ駆動を導入。現代のハーレーの代名詞ともいうべきものが揃った。

【量産型Vツインエンジンを搭載した一台(ハーレーミュージアムに展示)

量産型Vツインエンジンを搭載した一台(ハーレーミュージアムに展示)

・タフト米大統領誕生

・味の素発売

・京成電気軌道設立

・両国国技館が落成

・代々木練兵場設置(後の代々木公園)

・伊藤博文が暗殺される

1911年
大排気量1000ccエンジンが登場!

現代のハーレーに通ずる大排気量エンジンが登場吸気カムが装備された、排気量1000cc のFヘッドエンジン「7E」を開発。バルブ作動が安定して大幅にパワーアップした。ラインナップ増にともなってハーレーは生産を拡大していき、ハーレーオーナーも増加。巷のレースでもハーレーダビッドソンのバイクが疾走していた。

現代のハーレーに通ずる大排気量エンジンが登場

・マチュ・ピチュ遺跡が発見される

・東京朝日新聞が「野球と其害毒」連載を開始、野球に対するネガティブ・キャンペーンを展開

・外モンゴル(後のモンゴル国)が清から独立宣言

・ルーヴル美術館から「モナ・リザ」が盗まれる(1913年に発見される)

1912年
新たなスタイルを模索

低いシート高とスプリングを組み込んだ垂直フレームを全モデル標準装備とし、さらにチェーン駆動が採用されたモデルを生み出すなど、快適な走行を実現するための新しいスタイルを模索していた。

・ウッドロウ・ウィルソン米大統領誕生

・ローラン・ギャロスが世界初の地中海横断飛行に成功

1914年
戦争時代に突入したハーレー

第一次世界大戦が始まったこの年、ハーレーは当時の流行だったサイドカーの製造・販売を開始した。またボードトラックレースなどにも注力していく。

・桜島が大噴火(大正大噴火)

・第一次世界大戦勃発
(1918年まで)

・東京駅開業

1916年
ついにハーレーがレースを席巻!

ボードトラックレースでのレース風景を再現(ハーレーミュージアムに展示)OHV1000ccVツインエンジンを搭載したワークスマシンを投入した300マイルレース(カンザス州ダッジシティ)で、優勝を筆頭に、7位まで6台のハーレーが入賞。「ハーレーダビッドソン」の名を全米に轟かせた。

ボードトラックレースでのレース風景を再現(ハーレーミュージアムに展示)

・第一次大戦の真っ只中、世界各地で激戦勃発

・全米プロゴルフ協会創立

・ボーイング社創業

・ロシアの祈祷僧ラスプーチン暗殺

・夏目漱石が死去

1919年
戦争終結も、伸び悩んだ時代

ハーレー初のSVフラットヘッド車「横置きフラットツインV型」が開発される。さらにサイドカー専用モデル「FS」が登場。以降、1952年までサイドカーモデルは製造されていく。

・ヴェルサイユ条約締結
(第一次世界大戦終結)

・カルピス販売開始

・アメリカで禁酒法制定

・キユーピー設立

1929年
フラットヘッドエンジンが誕生!

シリンダーの脇にそれぞれ吸排気バルブを設け、それをひとつずつ独立して動かす4カムシステムを採用した「フラットヘッドエンジン」が開発される(排気量750cc/サイドバルブ駆動)。以降、1974年まで採用されるモデルとなった。そんな同年、世界恐慌による不況の影が忍び寄ってくる。

【左】当時の最新技術が駆使されたフラットヘッドエンジン【右】軍にも採用された1929年モデル(ハーレーミュージアムに展示)

【左】当時の最新技術が駆使されたフラットヘッドエンジン
【右】軍にも採用された1929年モデル(ハーレーミュージアムに展示)

・スターリンの独裁体制始まる

・阪急百貨店が開店

・駒ヶ岳(北海道)が噴火

・ニューヨーク証券取引所で株価が大暴落(世界恐慌)

・東京駅に八重洲口開設