群馬県の太田市にある、ビンテージカスタムハーレーショップ遠藤自動車サービスは、常に数多くのカスタムハーレーを在庫し、メンテナンスの行き届いたオールドスクールチョッパーをユーザーに届け続けるショップである。 今回は、カスタムが仕上がったばかりのボバーに乗る女性オーナーを通して、遠藤自動車サービスの魅力に迫る。
オーナーの富士子さん。乗り継いだハーレーは、すべて手放さずに所有するので、ご主人のバイクも合わせると、その数は増える一方だと笑顔で話す。
富士子さんのご主人である稔さんは、かなりのバイクフリーク。取材時も仲良くご夫婦で2台のカスタムハーレーに乗って来られたが、自宅ガレージには国産のビンテージバイクも数多く所有するという。低く身構えたオールドスタイルのボバー。ベース車両は遠藤自動車サービスの得意とするシルエットで、リジットフレームにスプリンガーフォークを装着する。
ミッションのシフトはオーナーの好みでチョイスできるが、富士子さんはフットクラッチのハンドシフトを選択。キックアームも取り付けるが、セルモーターでも始動可能なエンジンに仕上げてある。
ダイビングやダンスなど、行動的で多趣味な富士子さん。興味を持つとまっしぐらな性格だと笑うが、2度目の来店で現在のスタイルをオーダーする。こだわりのポイントは、外装のエイジング加工。オールドスクールボバーだから、使い込んだイメージの外装が欲しかったのだ。ガソリンタンクのロゴデザインは富士子さんの手によるもので、納得行くイメージが出来上がるまで、2セットの外装を仕上げたという。オーナーの希望はとことん叶えていくというのがこのショップのポリシーなのだ。左足で操作するフットクラッチやハンドチェンジというチョッパースタイルだが、スタッフも驚くほどすぐに慣れてしまい、その適応能力は抜群である。まだあまり遠くには出かけていないが、母親が住む広島まで走ってみたいと夢は広がる。
ガソリンタンクやリアフェンダーにはエイジング加工を施し、よりオールドスタイルを強調。最初に仕上がった外装は少しイメージが異なったものだったので、2セット目も発注。着せ替えられる仕様となった。
シンプルなスピードメーターは現代のデジタル方式だが、徹底的なビンテージテイストを追求するのが遠藤スタイルの真骨頂である。
エンジンは1976年製のショベルモーターがベース。ノーマルの1200ccのままフルオーバーホールされ、外観的にも新品同様である。キャブレターは、ついに発売中止となった本物のSUタイプを採用する。
スタッフの大柿淳さん。遠藤自動車サービスのフロントマンにして、メカニックでもある。ユーザーへのアドバイスやアフターケアも万全な敏腕スタッフなのだ。
納車後、最初のオイル交換作業を実施しながら、今後のバイクライフのアドバイスを伝えるのも大柿さんの仕事。普段、ユーザーが見ておくべきポイントを細かく説明していた。
店内ショールームには、納車待ちのエボリューションカスタムが仕上がる直前にある。これもまた富士子さんがオーナーとなるボバーカスタムなのだ。
夫婦でバイクフリークである富士子さん。ご主人の稔さんは日本製のビンテージバイクフリークでもある。特にカワサキ車が好きで、夫婦で好みは微妙に違うと笑い合う。