VIRGIN HARLEY | 新時代を見据えたビンテージハーレー専門店 遠藤自動車サービスを、ユーザー目線から紐解く 特集記事&最新情報

新時代を見据えたビンテージハーレー専門店 遠藤自動車サービスを、ユーザー目線から紐解く
掲載日/2019年11月29日
取材協力/遠藤自動車サービス
取材、写真、文/森下光紹
撮影協力/グレンビアーレ
構成/バイクブロス・マガジンズ

群馬県の太田市にある、ビンテージカスタムハーレーショップ遠藤自動車サービスは、常に数多くのカスタムハーレーを在庫し、メンテナンスの行き届いたオールドスクールチョッパーをユーザーに届け続けるショップである。 今回は、カスタムが仕上がったばかりのボバーに乗る女性オーナーを通して、遠藤自動車サービスの魅力に迫る。

ハーレーを乗り継いで行き着いたのが、完璧コンディションのオールドチョッパーだった

富士子さんが駆るカスタムハーレーは、1976年製のショベルモーターをリジットフレームに搭載したオールドスクールボバー。その低く身構えたシルエットは、遠藤自動車サービスの得意とするスタイルだが、富士子さんの希望で細部にエイジング加工が施してある。

オーナーの富士子さん。乗り継いだハーレーは、すべて手放さずに所有するので、ご主人のバイクも合わせると、その数は増える一方だと笑顔で話す。

富士子さんのご主人である稔さんは、かなりのバイクフリーク。取材時も仲良くご夫婦で2台のカスタムハーレーに乗って来られたが、自宅ガレージには国産のビンテージバイクも数多く所有するという。

「以前はバイクに興味がなかったのに、主人が元々バイクフリークだったから、彼がいわゆるリターンライダーになってから、友達もどんどんバイク乗りになってきたんです。それで、軽い気持ちで私も教習所に通ったら、楽しくなってしまってね。乗るならアメリカンスタイルがいいなと思って、国産のアメリカンモデルからスタートして、次はハーレーのフォーティーエイトに乗り換えました」

前後のタイヤが太いボバースタイルが好みという富士子さん。現代のハーレーは乗りやすくて気軽だが、何か物足りない印象を持ったという。今もフォーティーエイトは手放さずに所有するものの、本格的なオールドスタイルボバーに乗りたくて遠藤自動車サービスに足を運んだというのだ。 「インターネットの画像で気に入ったスタイルを見つけたんですよ。それがこのお店で製作したボバーだった。だから、行けばすぐ買えると思って来たんです(笑)」

低く身構えたオールドスタイルのボバー。ベース車両は遠藤自動車サービスの得意とするシルエットで、リジットフレームにスプリンガーフォークを装着する。

ミッションのシフトはオーナーの好みでチョイスできるが、富士子さんはフットクラッチのハンドシフトを選択。キックアームも取り付けるが、セルモーターでも始動可能なエンジンに仕上げてある。

ダイビングやダンスなど、行動的で多趣味な富士子さん。興味を持つとまっしぐらな性格だと笑うが、2度目の来店で現在のスタイルをオーダーする。こだわりのポイントは、外装のエイジング加工。オールドスクールボバーだから、使い込んだイメージの外装が欲しかったのだ。ガソリンタンクのロゴデザインは富士子さんの手によるもので、納得行くイメージが出来上がるまで、2セットの外装を仕上げたという。オーナーの希望はとことん叶えていくというのがこのショップのポリシーなのだ。

搭載されるショベルモーターは、完全にオーバーホールされたもの。つまり新品と同様なので、今回の取材では、納車後第一回目の点検もかねて、すべてのオイル交換を施した。組んだばかりのエンジンゆえに、最初のオイル交換は500キロほどの走行で実施。そして各所のボルトやナットの締め付け具合等も確認された。

「スタイルや乗り味もオールドスタイルが大好きですけど、トラブルが多くなるのはやっぱりNGです。だからこのショップを選んで正解だったと思いますね。まったくのビンテージ初心者でも、きちんと扱えるまでアドバイスを丁寧にしてくれるし、その後のアフターケアも万全です。なにより足を運びやすい気さくなスタッフの存在も魅力ですね」

なんと富士子さんは、もう一台のカスタムバイクもすでに注文済みなのだという。スタイルはやはりオールドスクールボバーだが、エボリューションモーターを搭載するモデル。彼女はすっかり遠藤自動車サービスの、カスタムバイクフリークとなったようだ。

左足で操作するフットクラッチやハンドチェンジというチョッパースタイルだが、スタッフも驚くほどすぐに慣れてしまい、その適応能力は抜群である。まだあまり遠くには出かけていないが、母親が住む広島まで走ってみたいと夢は広がる。

ガソリンタンクやリアフェンダーにはエイジング加工を施し、よりオールドスタイルを強調。最初に仕上がった外装は少しイメージが異なったものだったので、2セット目も発注。着せ替えられる仕様となった。

シンプルなスピードメーターは現代のデジタル方式だが、徹底的なビンテージテイストを追求するのが遠藤スタイルの真骨頂である。

エンジンは1976年製のショベルモーターがベース。ノーマルの1200ccのままフルオーバーホールされ、外観的にも新品同様である。キャブレターは、ついに発売中止となった本物のSUタイプを採用する。

スタッフの大柿淳さん。遠藤自動車サービスのフロントマンにして、メカニックでもある。ユーザーへのアドバイスやアフターケアも万全な敏腕スタッフなのだ。

納車後、最初のオイル交換作業を実施しながら、今後のバイクライフのアドバイスを伝えるのも大柿さんの仕事。普段、ユーザーが見ておくべきポイントを細かく説明していた。

店内ショールームには、納車待ちのエボリューションカスタムが仕上がる直前にある。これもまた富士子さんがオーナーとなるボバーカスタムなのだ。

夫婦でバイクフリークである富士子さん。ご主人の稔さんは日本製のビンテージバイクフリークでもある。特にカワサキ車が好きで、夫婦で好みは微妙に違うと笑い合う。

富士子さんの納車の様子を動画でチェック!

SHOP INFORMATION

住所/群馬県太田市新田小金井町345-1
電話/0276-47-4170
営業/9:30~19:00(日曜・祝祭日は18:00まで)
定休/月曜、第1第3火曜
群馬県太田市にあるハーレーダビッドソンのカスタム車両を中心に取り扱っている販売店。常時、展示販売中車両は約100台を在庫し、オーナーの好みに合わせてこだわりの一台を作り上げる「オーダーメイド」も得意。免許とりたての初心者でも気軽に相談できるお店で、スタッフは専門用語を使わず120%の笑顔で対応してくれる。