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ガレージライフというアイアンハートからの新提案
取材協力/有限会社ワークス  写真・文/モリヤン  構成/VIRGIN HARLEY.com 編集部
掲載日/2015年10月6日

バイクと共にある人生なら
ガレージに思いを馳せるのは当然

主力商品のジーンズが21オンスというヘビーデューティーなアイテム。アイアンハートがラインナップする商品のすべては、長くバイク乗りに愛されるものばかりだが、代表の原木さんは、今年の提案にガレージライフを加えた。最高のガレージライフはバイク乗りの夢。それを実現できるアイテムを今後どんどん提案していくという。

INTERVIEW

モーター先進国に見る
理想のガレージライフを提案

日本はクルマ社会なのか? 確かにクルマは多い。生活に密接に使われているのがクルマだし、趣味で走らせる人も数多い。しかし、ただそれだけのことだ。ではバイクに対する環境はどうだ。20年ほど前のバイクブーム以降、大人の趣味として少しは認知されてきているかもしれないが、まだまだ趣味としてそのスタイルが認知されている環境ではないだろう。

 

アイアンハートの原木さんは、そんな日本だからこそ、趣味としてのバイクライフを様々な形で提案したいと考えている。主力商品のジーンズはヘビーオンスで耐久性が高いもの。長く愛されるアイテムである以上に、普段着のテイストを失わないバイカーズウェアとして、今や国内のみならず海外での評判も高い。そんな商品を世の中に送り出す原木さんが提案するガレージライフとは、いったいどんなものなのだろうか。率直に聞いてみた。

 

──発想の原点は、どんなことだったんですか?

原木:誰でもまず考えるのは、自分のハーレーを保管するための入れ物として倉庫みたいなものが欲しいということでしょう。でも無味乾燥な倉庫じゃ味気ない。かといって、どんなふうにカスタマイズするのかなんて、なかなか考えがまとまらないんじゃないかな。だから、僕はガレージワークスという新部門を作って、様々な什器や小物を販売するというスタイルで提案しようと思ったんです。

 

──思い立ったのはいつ頃でしょうか。

原木:今年の正月明けくらいかな。すぐに行動に移しましたよ。とにかく形にしなくちゃ何も始まらないから、本社のパーキングにガレージスペースを確保しましたね。アイアンガレージという名前で。

 

ワークス代表・原木真一

20代の頃からデニム業界に身を置き、独自のプランニングで様々なアイテムをプロデュースしてきた人物。現在は有限会社ワークスの代表。アイアンハートというブランドの顔として業界に与える影響力は多大である。

──本体は、どんなガレージになっていますか?

原木:鉄骨とパネルを組み合わせたコンテナタイプのガレージを製作しているダイナオガレージファクトリーのものです。分解組み立てができる構造だから、固定資産税もかからないし、大きさも自由度がある優れたガレージなんです。でも、もちろんそのままでは殺風景だから、内装には凝った。床にはコンクリートを敷いて、壁にはモルタルでブロックを積み上げたような感じに仕上げたんです。どう、まったく本物のブロックみたいに見えるでしょ。とても組み立て式のガレージというイメージじゃないよね。

 

──シャッターを閉めてしまうと、まるで古いビルの奥に居るような錯覚をおこしてしまいますね。

原木:ガレージって、隠れ家みたいなイメージにするべき場所だと思うから、照明もあまり明るくしたくない。最近はLEDのライトもレトロな光を表現できるようになったから、ライトの造形や電気配管なども無骨なイメージで製品化してみました。テーブルやサイドボード。ハンガーラックなども全部ガレージワークス製のアイテムで販売可能な商品なんだよ。とてもビンテージなイメージで製作されていて、実際にここから使い込んだらさらに味わい深いアイテムになるものばかりです。つまり僕らのジーンズと同じ発想で作られているわけだね。

 

──定番化するアイテムと、そうでないものがあるのですか?

原木:ハンガーラックや細かいフック、サイドボードやテーブルなどは一定のプライスを付けた定番商品として販売できるけど、内装の仕上げや室内電装などは相談してもらうようになりますね。床の仕上げ方などは趣味の違いがいろいろあると思いますので。ここに展示されているのは、僕らの提案という意味合いが強いですね。

 

──何だかカスタムバイクの発想にも似たイメージですね。

原木:そうだね。バイク乗りならすぐに分かるはず。そこはセンス良くまとめないと、カッコ悪いでしょ。日本にモーター文化が根付かないのは、そのへんのことがまだまだ足りてなくて、ただバイクに乗ったりクルマを走らせたりするだけで満足だからダメなんだと思うんです。高速道路のサービスエリアには土産物屋とレストランしかない国なんて、本当にビックリだよ。このままじゃどんなに時間が経ってもモーター先進国にはなれない。だから、僕らは様々な提案をして、バイクライフをもっと楽しめるものにしたいです。

 

先日、原木さんはドイツのカスタムバイクミーティングであるグレムセク101にアイアンハートのブースを出した。アイアンハートのアイテムは今、ヨーロッパでの評価も高いのである。彼の地でのモーター文化は排他的にならず、他のどの趣味とも同等に受け入れられているのが特徴だ。人が楽しく生きていくための道具として、バイクがある。そんな当たり前のことが息苦しいというような世の中であってはならない。原木さんの提案するガレージライフは、バイクを楽しむという日常を肩肘張らずに表現できるものなのである。

GARAGE SAMPLE

小物から什器まで揃えていく
そして、素材を吟味して製作する

コンテナ型ガレージと言う発想は、持ち家のあるライダーだけではなく、賃貸物件に住む人でも、大家さんとの交渉次第でガレージが手に入るということも考えられている。組み立て分解が自由というガレージは、様々なニーズに対応できるはずだ。そして、その内装やアイテムにアイアンハートならではのこだわりを表現することによって、気分の良いガレージライフが実現できるということである。

 

小物や什器に使う素材は、スチールや木材。使うほどに味わい深くなるものだけを吟味して、その製作工房もまた原木さんが認めた職人だけを吟味し、製作依頼しているという。

 

アイアンハート八王子本店のパーキングにあるアイアンガレージ。外装はまだ仕上げ途中の進行形。コンテナ型ガレージなのだ。

軽い手動式のシャッターを開けると、その中はまるで古いビルの奥にでも入り込んだようなハードなイメージである。

バイクを保管するだけでなく、オーナーが寛げる空間としてガレージは存在すべきという発想で内装やアイテムを考える。

鉄製フレームに木製のワインケースを収めたサイドボード。12万9600円

サイドボード上に展示されているのは、木製フレームにハンガーフックを装備したアイテム(5000円)やタオルハンガー(5000円)など。

ハンガーフック単品での販売も可能である。(500円)

使用済みのピストンを再利用した灰皿は、ベースが真鍮製(1万5000円)とウォールナット製(1万2000円)がある。

オールスチール製のハンガーフックは3500円。

多くのジャケットやシャツをかけられるハンガーラックはスプロケットギヤのイメージから製作された金属製。(W1250/8万円・W900/5万5000円)

10ガレージアイテムだけでなく、アパレルショップでも利用価値の大きそうなボトムトルソー。(4万8600円)

11ボトムトルソーは、金属製のダイヤル操作で高さを調整できるようになっている。

12ソファーにマッチするローテーブルはシンプルなデザインが大きな特徴だ。(6万円)

13アンティークな外観のランプはバルブがLEDとなっていて省電力。発熱も少ない優れものである。(2万5000円)

14床は、ベースは木製のパネルだが、表面にコンクリートを流してハードなイメージへとカスタマイズされている。

15壁もまた厚さは2cmのモルタルで表現したもの。まるでブロックを積み上げたような仕上がりには脱帽するしかない。

SHOP INFORMATION

ヘビーアイテムを提案し続ける
日本オリジナルのショップ。

デニムの企画から製作まで、すべてニッポンオリジナルに拘る。その理由は高品質と耐久性の確保にある。本店は東京都の八王子。広島と岡山の児島に支店を持ち、その児島店はこの秋に新店舗がオープンしたばかりだ。常に、ヘビーユーザーに向けたアイテムを数多くラインナップすることで、多くのファンを獲得している。

 

IRON HEART THE WORKS

住所/東京都八王子市宇津木町733-19
電話/042-696-3470
定休/月曜日
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