ベースモデルのストリートグライドは、ツーリング系で最もシンプルなスタイリングで、ソリッドな印象が強い。オーナーの八巻健夫さんがこのモデルを選んだ理由は、「ハーレーらしいヤッコカウル付きモデルで、最もライディングしやすそうだった」からだが、ストックで乗るのは少し抵抗があったという。それは友人達の乗るハーレーが、みなゴージャスにカスタムされているからだった。少年期以来バイクから遠ざかっていた八巻さんは、カスタムされたハーレーが現代のハーレーという印象を持っていて、さっそく自分が購入するストリートグライドにも、様々なパーツを取り付けるプランを考えたという。
最も大きな変更はホイール。ノーマルのキャストホイールも優秀なデザインだが、スポークの細いＰＭ製に交換して、軽快感を増している。実は、ツアーバッグに隠れてほとんど見えないリアホイールはノーマルのままだ。うまく予算を考えてカスタムされているのである。
実用面では、リアサスにオーリンズを採用して走行安定性の向上を図っていることと、マンバ製のバックギアキットを組み込んでいることだろうか。特にこのバックギアは、以前はサイドカーやトライクに装備される定番アイテムだったが、最近はソロの車体に組み込むユーザーも多い。やはり停止中のツアラーを取りまわすのに、とても有効な装備であることは間違いなさそうである。
八巻さんのストリートグライドは、ゴージャスな内容だが、そのシルエットはシンプルな印象だ。それは、パーツの交換によるカスタムで、余分なパーツを追加した部分があまりないからだろう。
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