VIRGIN HARLEY |  FLHTK ウルトラ リミテッド試乗インプレ

2017年式 FLHTKの画像
HARLEY-DAVIDSON FLHTK(2017)

FLHTK ウルトラ リミテッド

FLHTK ウルトラ リミテッドの詳細写真

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2016年式までツインカム103(1,689cc)だったエンジンは、ミルウォーキーエイト107(1,745cc)へスイッチ。排気バルブまわりにウォーターラインを設け冷却効果を高めたツインクールド式を、ミルウォーキーエイトでも踏襲している。
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プライマリーチェーンケースの張り出しが抑えられ、足着き性を向上しているのは、ナローカバーの採用に加えてケース自体も薄型になっているから。スリッパークラッチもダイヤフラムスプリングをコイルバネに一新した新型に進化した。
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制限速度70mphのハイウェイで、ハイスピードレンジでのクルージングも試したが、2014年式で改良されたバットウイングフェアリングの整流効果は相変わらず高い。強力なエンジンと高性能サスペンションを手に入れ、得意な高速巡航にますます磨きをかけた。
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フェアリング内のインストゥルメントパネルに変更はない。右から電圧計、タコメーター、速度計、フューエルゲージがアナログ式で横並びし、その下には6.5インチのカラータッチパネルが埋め込まれる。試乗した米国ではナビゲーションシステムも使えたが、日本導入モデルでは未対応のままだ。
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吸入容量を増やし、燃焼効率を高め出力アップに貢献する新設計のエアクリーナーケース。張り出しが抑えられ、ライダーはニーグリップがしやすくなった。また、カバーには美しいクロームメッキが施されるほか「107」あるいは「114」と、排気量を示す数値が入った。
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フロントフォークが一新されたのも2017年式ツーリングファミリーの大きなトッピクス。SHOWA製デュアルベンディングバルブ・フロントフォークを採用し、ストローク量117mm、ローモデルでも98mmを確保した。乗り心地、運動性能を向上している。
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2014年式の project RUSHMORE で刷新され使いやすくなったスイッチ類をそのまま継続。ハンドル左のスイッチボックス右下にはオートクルーズコントロールのスイッチがあり、ロングライドではなくてはならない装備となる。グリップエンドにはヒーターのダイヤルスイッチがあり、6段階で調整可能だ。
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ロングライドでも疲れ知らずな座り心地の良い前後シート。パッセンジャーにはバックレストや肘掛けだけでなく、リアスピーカーとオーディオ操作のためのスイッチまでもを用意。そしてペアライドでも、ライディングフィールが大きく変わらないのもツーリングファミリーの魅力だ。
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フルフェイスヘルメット2個を入れてもまだ余裕があるキングツアーパックの収納力。車体左右のハードサドルケースもあり、合計132リットルの容量を確保した。また、今回のテストライドでは雨に降られることがあったが、中に水が入ることは一切なく、荷物を濡らさずに済んだ。
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後続車から見ても迫力を感じるリアまわり。キングツアーパックの上にはラゲッジラックが備わり、ここに荷物を積むこともできる。ハイマウントストップランプも追加され、安全性を高めているのも嬉しいかぎり。このバックビューに憧れる者は少なくない。
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ウルトラリ ミテッドの車両本体価格(税込)はビビッドブラックの379万7,600円からで、写真のツートーン(ブラックヒルズゴールド / ブラッククオーツ)は388万6,600円。カスタム色のボンネビルブルー / ファーダムブルーが最上級のカスタムカラーで388万9,600円だ。
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車両本体価格(税込)はウルトラ リミテッド ローの方が高く、ビビッドブラック387万2,600円から。カラーバリエーションはスタンダードと同じで、写真のカスタム色ボンネビルブルー / ファーダムブルーは396万1,600円となっている。(PHOTO 青木タカオ)
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アメリカ・タコマ(ワシントン州)で開催されたミルウォーキーエイト技術説明会およびメディア向け試乗会では、2017年式ツーリングファミリーおよびCVO2機種に乗った。そのインプレッションレポートも引き続き順次レポートしていく予定だ。

こんな方にオススメ

飽くなき冒険心を心に持つ
タフなツーリストにこそ乗って欲しい

誰もが認めるハーレーダビッドソンの頂上モデル。その所有感はこの上ないもので、手にしたことの歓びは凄まじく大きいものになるだろう。しかし、ロングライドでのコンフォート性、ハイウェイクルージングでの余裕あるライディングは上質な走りを求める真のライダーにこそ高く評価される。飽くなき冒険心を心に持つ、タフなツーリストにこそ乗っていただきたい。

想像してみてほしい、ウルトラリミテッドでの旅を。鼓動感のあるツインクールドミルウォーキーエイト107が心地良いVツインサウンドを奏で、ゆったりとしたライディングポジションのままハイウェイをどこまでも突き進む。荷物はラゲッジスペースに余裕を持って余すことなく収まり、雨が降ったときのレインウェアもスマートに取り出せる。

予約を入れた宿泊先は1ランク上の大人の旅館。オートバイでの到着に戸惑いを感じられてしまうかもしれないと不安が頭を過ぎるが、心配は無用だった。ハーレーダビッドソンのフラッグシップモデルなら、一目置かれること間違いない。大人のライダーに選んで欲しい、特別な1台だ。

試乗ライダー プロフィール
青木 タカオ
雑誌 Virgin Harley 編集長を務める傍ら、多くのバイク専門誌、一般誌、WEBメディアに寄稿するモーターサイクルジャーナリスト。10代の頃からモトクロスレースでライディングの基礎を学び、現在では競技用オフロードモデルから、サーキットでのロードスポーツモデルの試乗インプレッションまで手広く担当する。また、バイクの仕組みを解説する著書もある。
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