サーキットという特殊な環境にV-H編集部員が自身のスポーツスターを持ち込み、これまでになかった“ハーレーで走る楽しさ”をお届けしていこうという、お気楽ながらも“コケたら一大事”なコラムです。
初のサーキット走行@スポーツスターですっかりサーキットにハマったワタクシ、次なる試みはタイムアタックでございます。前回は初参加ということで、「さらっと流しましょう」的なゆる~い走行を楽しんだわけですが、やはりタイムを計測することで、走り方やコース取りなどいろんな意味でのバランス感覚を養っていきたくなってくるというもの。というわけで、今回はキチンとタイムを測ります。
前回の最後に TRAMP CYCLE の店主からバックステップ装着の提案がありましたが、しばらく待つもなかなか届かず。で、「バックステップの件、どんな感じですかー?」と聞いたところ、「ごめん、今つくってる最中」との返事。在庫がなかったからでしょうか、現在鋭意製作中とのこと。いやいや有り難い限りです。ということで、残念ながら今回バックステップ装着は見送ることになり、ノーマルステップ削りながら本日も走ることとしましょう。
今回使用するのは、このトミンモーターランドをはじめ、筑波サーキット(コース1000および2000)や富士スピードウェイのショートコースなどで用いられる ZiiX ラップタイマー。購入するとお値段 12,800円也、でございますが、ここトミンモーターランドでは 1,500円でレンタルできます。写真のようにタイマー本体をハンドルバーなどに設置し、コースの路面下に埋め込まれた磁気バーからの電気をキャッチするセンサーを車体下部(なるべく地面に近くなるよう)に設置するだけのシンプルな機器。
タイム計測というと、“どれだけ速く走れるか”を見るためのものと思いがちですが、ノンノンノン。コーナーへの入り方などのコース取りに車体の倒し方、アクセルを開けてきちんとスピードを出すべきところで出して、そしてタイミングよくブレーキングをする……といった、バランスの良いライディングをするための目安とするもので、「速く走るためにタイムを縮める」のではなく、「バランスよく走った結果、タイムが縮まった」という方向性で精進しておる次第です。
スーパースポーツ系バイクなら30秒の壁をやぶれるトミンAコース、ヒデモのビルダー HIDE さんでも30秒フラット。それも軽量のエヴォスポ XL1200S というのもポイント。軽量化したとはいえ重量があり、開けた瞬間のパワーも大きいインジェクションスポーツだと、そのモアパワーを制御しながら走らねばならず、コントロールするだけで四苦八苦。とはいえ、できれば35秒の壁をやぶるところまでは行きたいなぁ、と思う今日この頃。
すでにノーマルステップは限界に来ており、いよいよバックステップ化のカウントダウンが始まっているところですが、改めて自分のライディングというものを見直してみる必要があるかな、と。そんな折り、ハーレーのインストラクターをされている恩田 浩彦さんより「だったら俺が教えてやるよ」との申し出が。これは渡りに船と嬉々としたのですが、「言っとくけど、一般の人とは違って相手がキミだから、みっちりシゴくぜ」と恐ろしい言葉が……。次回、まさかの地獄特訓か? マジでビビっています。
通称“ジャージー”。愛車は2008 XL1200R TRAMP CYCLE special。齢30代後半にしてサーキットライフに開眼、周囲が止めるのにもかかわらず、フルカスタム スポーツで走り出した馬鹿。記事の好みもスポーツスターに集中するなど、完全に偏ってきているが、本人はあえてその方向でブレイクスルーするつもりらしい。