VIRGIN HARLEY |  第6回 アメリカを走ってきた(前編)ツーリング・ゼミナール 青木 タカオ

第6回 アメリカを走ってきた(前編)

  • 掲載日/ 2011年11月01日【ツーリング・ゼミナール 青木 タカオ】
  • 執筆/フリーライター 青木 タカオ

ロスの EAGLE RIDER でハーレーをレンタルし、南カルフォルニアの青い空の下を4日間かけて1000kmほど走るというハーレーツアーに同行してきた。首都圏にあるHDJ正規ディーラーが主催したもので、その参加者は女性が5人、男性が3名というレディースを中心にしたメンバー。ご主人を日本においてきた肉食系のマダムたちが3人もいて、じつにパワフル。サポート役に徹した男性陣も気持ちのよいナイスガイたちで、道中をともにしたボクもじつに楽しかった。そのレポートは、雑誌版 VIRGIN HARLEY Vol.12 (10/27発売)にて詳しく記事にしたので、ぜひとも読んでいただきたい。

そのツアーをサポートしたコーディネイターは、アメリカツーリングで実績のある旅行会社ボーダレスのデーブ山下。出発前のコース設定から始まって、フライトや宿泊先、レンタルハーレーのリザーブはもちろん、現地では完全なる道先案内人。先頭をクルマで走り、ハーレーのガソリンが減れば給油も手伝ってくれるし、モーテルで困ったことがあればすぐさま対応。日本では普段からスポーツスターに乗るハーレー好きで、多少のトラブルならなんとかしてしまう。じつに頼もしい男だ。

青木タカオさんの写真

こちらがデーブ山下氏。

デーブ山下が現地で借りるレンタカーはいつもフォードのEシリーズ。アメリカの道ではよく見かけるし、人や荷物をたくさん載せるとなると、これが標準的なんだろう。日本のクルマで例えるならトヨタ・ハイエースってところか。V8 4.6リッターあるいは5.4LのSOHC3バルブを積んだフルサイズバンで、4列シート付きだから定員は運転手を含め14人くらい。向こうでは当たり前のサイズだが、ボクら日本人からしたらとにかくデカイ。体重が100kg以上ありそうなデーブ山下には、スポーツスターよりもこちらのほうが似合っている。

青木タカオさんの写真

アメリカツーリングの模様。詳しくは雑誌 VIRGIN-HARLEY VOL.12 にて。

ボクは取材用に用意してもらったレンタルのヘリテイジ・ソフテイルになるべく乗って、4日間をともに走りきろうと考えていたが、フォードの助手席でボンヤリ空を眺めるのも悪くないなと現地に着いてから思った。ちょうど今回はディーラーの店長さんがサポート役として同行していて、ハーレーは代わりばんこで乗ればいい。ライダーとしては失格と言われそうだが、いかにもアメリカらしい大きなクルマの窓を目一杯あけ、うなりをあげてハイウエイを走るロングトレーラーをジワジワと追い抜いていくさまを、助手席でコーラを飲みながら、ただただボンヤリ眺めるのは、日本で忙しない毎日を過ごしていたボクにとっては、なかなかの贅沢な時間であった。そう考えてみれば、あの退屈な移動こそが、アメリカを走る醍醐味なのかもしれない。オーディオも話し相手もいないオートバイであれば、その退屈さはなおさらのこと。乾ききった唇を舐めながら単調に真っ直ぐ続く道をただただアクセルをひねって走り続ける。その退屈という贅沢をもっとも味わえるのが、全米に敷かれた総延長8万9000kmにもおよぶハイウェイである。その話はまた今度。

プロフィール
フリーライター
青木 タカオ

バイク雑誌各誌で執筆活動を続けるフリーランス。車両インプレッションはもちろん、社会ネタ、ユーザー取材、旅モノ、用品……と、幅広いジャンルの記事を手がける。モトクロスレースに現役で参戦し続けるハードな一面を持ちつつも、40年前のOHV ツインや超ド級ビッグクルーザー、さらにはイタリアンスクーターも所有する。

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