VIRGIN HARLEY |  年式不明 パンヘッド piroshi さんファッション講座

年式不明 パンヘッド piroshi さん

  • 掲載日/ 2013年03月29日【ファッション講座】
バイクファッションの画像

職業/会社員 38歳

オーナーよりファッション解説

今日乗ってきたパンヘッドの他に、1975年式のアイアンも持っています。どっちも修理代が高くついてしまうのが悩みです……(笑)。

普段服を買うときに考えるのは、やっぱりバイクとの相性です。自分とバイクに似合うか、機能性とか。あとは楽に乗れること! これは欠かせないですね。動きやすさや防寒のために、寒い日にはアウトドア系のブランドの薄いダウンを下に着たりしています。重ね着してもゴワつかないので重宝してますよ。

もちろんビジュアルも大事にしたいので、横浜の EVILACT で買うことが多いですね。周りのバイクに乗る友人がよく着ていたのをキッカケに、ぼくも通うようになりました。バイクに乗っているとき降りたとき、どっちもカッコいいので普段着にも活用させてもらってます。洋服だけじゃなく、アクセサリー類もなんかお気に入りです。

バイクファッションの画像
【左】EVILACT のニットは落ち着いた色合いのネイビーをチョイス。サングラスとの相性も良い。 【右】動きやすさを重視したワークパンツは、そのまま街中にも溶け込めるスタイルに。
バイクファッションの画像
【左】防寒にも優れたダウンベストはよく見るとスパイダーの刺繍が施されている。 【右】履きなれた Danner のブーツはバイクのお供に大活躍。ヤレ具合がお気に入り。

ファッションチェック!

シンプル イズ ベスト!
もうひとヒネリ欲しいところ?

3月も中旬になると関東の気候は暖かいバイク日和が増え、バイク乗りには嬉しい季節になりましたね。

2回連続して旧車乗りの登場ですね。実は私も旧車に興味が湧いているんですよ(笑)。さて、今回のオーナーさんのファッションは、防寒性の良さそうなアウターに、ヒッコリーのぺインターパンツでコーディネート。そして、またしてもインナーが見れずっ!(涙) 走行中の画像じゃないんですよ。ファッション講座なんだから、アウターのファスナー開いてインナーも撮影して欲しいです……。愚痴ってスミマセン。今回のファッションは、ご本人曰く“バイクに乗っているとき、降りたとき”を意識されてのコーデのようですので、革チョッキやチャップスなど、バイカー御用達のアイテムじゃないから、バイクから離れても違和感がないとは思います。

しかし、アウターの黒色の重さに対して、ヒッコリー柄のパンツは軽い色と、上下のカラーコーデが今ひとつ。黒色ってインパクトがあって重たい印象。モノトーンで合わせると無難にまとまるけど、それ以外の色で合わせるのが意外と難しい色なんですよ。防寒対策の薄いインナーダウンを着るために? アウターのサイズ感も大き目をセレクトしているのでしょうか? サイズ感が大きく感じてしまいます。このスタイルが制服や作業着として見れば、可もなく不可もなく無難だと思いますが……。

言い方変えると“誰でも着こなせる” ってことです。このコーデ、まんま他の人が着ても評価がこれ以上でも、これ以下にも変わらないと思います。ファッションの好みは十人十色ですが、「このスタイルってお洒落だと思う?」と不特定多数の人に聞いたら答えはどうでしょうか。私の感想は、もう少し遊び心や、季節感などが取り入れられたコーデだったらイイんじゃないかな、というもの。お洒落にみせるって、誰もが着こなせない、誰もが考えないコーデをしてこそ、グッとお洒落感がアップすると思うんですよ。もちろんその人に似合っているのが前提で。

今回の piroshi さんのコーデは、まったくもって悪いわけではないのですが、もう少し遊びや面白みがあってもいいのかな?と思うのです。若干辛口に聞こえてしまうかと思いますが、もうひとヒネリあると、「お!」って思える着こなしになるんじゃないかなぁ。まあ、ファッションはどれが正しくて、どれが間違っているというのはなく、本人の気分が良ければ自己満足で良いと思うんです。

もし、多くの人が見て“お洒落だね!”、“カッコイイ!”、女性なら“可愛い!”と、見られたいのであれば、メディアに出ている芸能人のファッションを参考にしてもらいたいところ。彼らのファッションはプロのスタイリストたちが、視聴者から見て好感が持てるファッションを考えたコーデ。逆に言えば不快に見えないファッションなのです。現代の流行は、まだまだタイトなサイジングが主流。すべて流行を追いかけるのもどうか?と思うけど、もし流行を取り入れれば、お洒落感は出ると思いますよ。

ファッションが自分に似合うかどうか?は、他人が思う感想であって、自分が思うことじゃないんですよね。また、男って女と違い、自己満足で生きている生き物だから、自分が良ければ満足しちゃうんだよね(笑)。ただ、自分がイケてると思って着ているコーデも、他人から見ればそうでもなかったりするから、これを読んでくれている皆さんもぜひご注意を(笑)。

講師プロフィール
綿秡 幹哉(Mikiya Watanuki)

1966年生まれ。大手アパレル会社の企画生産部門に所属していた経験を持ち、独創的なデザインが魅力の商品開発に携わっていた。2000年に新しいチャレンジと、某ラーメン店を立ち上げ、行列ができる店としてメディアの注目を集める存在に。その後、再びアパレル業界への参戦を決意、「Devil Arrow」を開店、現在に至る。愛車はハーレー・スポーツスターXL1200R。

取材協力

国内外を問わず、常に旬の上質なカジュアルブランドを揃え、流行を意識しながらも決して流行だけを追いかけないこだわりのセレクトアイテムを揃えるショップ。店主がバイク乗りであることから、その乗り方を意識した洋服選びをしている稀有な存在と言える。

【現在、店舗休業中にてウェブサイトのみで営業中】

お問い合わせ/info@devilarrow.com

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