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モノからコトへ
特別なウエスコブーツ

1985年式のベスパ125ET3を日常の足とする梶谷昭好。一年の内360日はバイクに乗っているという彼は、10年ほどの付き合いとなる1975年式のXLCHトラッカーも所有しているのだが、現在マイナートラブルによりガレージで休眠中らしく、今回はベスパでの撮影となった。

「アイアンは大阪のバイクチームの方にエンジンとフレーム、あとリアタイヤは付いていたかな? そんな状態で格安で譲っていただき、バイクショップで組み上げてもらいました。ベスパは15年以上乗ってますね。毎日の通勤で往復30kmくらいは走ってます。雨でも乗ってますよ」

アイアンの以前は1995年式のXL1200、その前はSR400のカフェレーサー、ヤマハの2ストオフロードバイク、DT200WRに乗っていたこともあるという。

「そうそう、4年くらい前に友人からカワサキのZ400FXを譲ってもらったんです。不動車なんですが、いつか走らせたいと考えています。でもその前にアイアンを動かさないと……」

そう話す彼は、モヒカンファミリーズというラスティックバンドと、リョカンダファミリアという旅館をテーマとしたコミックバンドでウッドベースを担当するミュージシャンでもあり、土日はライブ活動に当てることも多いと話す。バイクに乗るときは、ほぼウエスコを履き、ライブもウエスコを履いて臨むこともあるそうだ。今日履いてきていただいたジョブマスターは、8年ほど前に手に入れたもので、ブラックラフアウトのコンビレザー以外、定番メニューで製作されたオーソドックスなモデルと言える。この他、ボスとロメオも所有しているというが、どちらも派手なカスタムは行わず、スタンダードなモデルとなっている。

「バイクに乗るときはだいたいこのジョブマスターを履いてます。特に冬は暖かいんですよね、編み上げブーツは。雨が降ったらボスを履きます。ウエスコを履いていると、やっぱり足元の安心感が違います。ファッション要素もありますが、バイクギアとしてもウエスコには信頼を寄せています。

定番モデルが好きなんで、あまり大きなカスタムはしていませんね。ウエスコを履くようになったきっかけは、出入りしているバイクショップの人たちがみんなウエスコを履いていて、かっこいいなと憧れたことがはじまりです。ゴツいブーツだな、というのが第一印象でしたが、そのウエスコがみんなのチームジャケットみたいな感じがして、その人たちと繋がりたいという思いでウエスコを履くようになりました。自分にとってのウエスコは、ブーツという単なるモノを超えた、人との繋がりを象徴する特別なコトなんですよね」

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