まさに別次元の乗り味！スポーツスター新時代の幕開け
2021年10月19日（火）〜22日（金）、新型水冷「スポーツスターS」の日本デリバリーに先駆けて、東京・中目黒のカフェ「ROJU中目黒」でメディア向け先行公道試乗会が開催された。試乗会の発着点となるROJU中目黒は10月23日（土）〜24日（日）に期間限定で開催された「スポーツスターSカフェ」の会場でもあり、店内はスポーツスターS一色に染め上げられていた。
会場には日本初お披露目となるスポーツスターSのビビッドブラック、ストーンウォッシュホワイトパール、ミッドナイトクリムゾンというすべてのカラーモデルが集結。さらにスポーツスター初代モデルである1957年式XLスポーツスターが展示され、その系譜に思いを馳せる来場者も多かったはずだ。加えてエボリューションスポーツスターエンジンに、パンアメリカに搭載されている水冷DOHCのレボリューションマックスエンジンも展示された。
それではスポーツスターSのミニインプレッションをメインにこのイベントの模様を写真を交えてお伝えしよう！
東京・中目黒のカフェ「ROJU中目黒」にて話題の水冷スポーツスター「スポーツスターS」のメディア向け先行公道試乗会が2021年10月19日（火）〜22日（金）にかけて開催された。
店内にはスポーツスターSとホグホリックの協力によるスポーツスターの初代モデルである1957年式XLスポーツスターが展示された。スポーツスターの正統なる系譜を感じさせる展示内容である。
早速、スポーツスターに試乗。カラーは個人的な好みでストーンウォッシュホワイトパールをチョイス。用意いただいた試乗時間は約2時間。まずは都内を抜け、お台場方面を目指すことに。
中目黒からまずは渋谷を目指す。信号待ちなどでは周りの視線が痛いほど注目度が高かった。
都内を流す程度では2速から3速で十分にパワフル。気になるコーナリングは、フロント17インチの160というワイドタイヤのため立ちが強く、意識してステップに加重し積極的なコーナリングを行う必要がある。
レインボーブリッジに到着し、スロットルをワイドオープン。4,000回転からの加速は体が後ろに持っていかれそうな強烈なものだ。
スポーツスターでは初となる、ロード、スポーツ、レインに加え2種のカスタムモードを加えた５つのライディングモードを搭載しているスポーツスターS。カスタムモード以外すべて試してみたが、別物のノリモノになる感覚だ。都内を流すならレインモードでも十分。ロードが標準モードであるが、空冷スポーツスターに比べ、全く別次元の加速を見せる。スポーツモードを選択すれば、ストリートファイターをも凌駕する運動性能を発揮する。
やはり気になったのはフォワードコントロールというこのポジションだ。スポーツスターSのパフォーマンスを考えると、ステップはミッドコントロール、さらに言えばバックステップ気味のミッドポジションが理想だと感じた。シート高は755mmというハーレーならではの低シートなので足つき性は抜群。しかし低めに設定されたハンドルバーと前方に足を投げ出すフォワードコントロールのため、ポジションはやや腰高な印象を受けた。純正P&Aでミッドコントロールが用意されているので、ぜひともそのポジションを試してみたい。
ここからは「スポーツスターSカフェ」の会場となった「ROJU中目黒」の店内の様子をお伝えしよう。スポーツスターSをじっくりと堪能できるよう、ゆったりとした車両配置となっている。
スポーツスターSのビビッドブラック。ハーレー屈指の人気を誇るフォーティーエイトと伝説のファクトリーダートトラックレーサー、XR750を融合させたようなスタイリングは唯一無二のものだ。
新開発の排気量1,252ccの水冷60度VツインRevolution Max1250Tエンジンは最大許容回転数9,500rpm、最大トルクは125Nm、圧縮比12:1、最高出力は121psを発揮。フレームはフロントフレーム、 ミッドフレーム、テールセクションの3つに別れ、車両重量は228kg。
フューエルタンクとタンクグラフィック、シートカウル、マフラーはXR750をイメージしたもの。ヘッドライトはオーバルタイプのLEDでファットボブ114を連想させる。
こちらはスポーツスターの初代モデルである1957年式XLスポーツスター。こうしてスポーツスターSと見比べてみると、スタイリング的にその系譜を感じさせるものがある。
サイドバルブのKモデルをベースにOHVヘッドが搭載された55ciのショベルスポーツスターエンジン。最高出力42ps、ゼロヨン15秒、最高速164km/hをマークしたストリートの王様であった。
ナセルに組み込まれたミニメーターに、大型のヘッドライト、タンクエンブレムはビッグツインのハイドラにも採用されたラウンドタイプ、プライマリーケースにはSPORTSTERの文字が配されている。
2021年に登場したパンアメリカに搭載されているRevolution Max1250エンジン。スポーツスターSのRevolution Max1250Tエンジンはこのエンジンをベースにトルク重視のセッティングが施されており、3,000〜6,000回転の低・中回転域で最大10%のトルクアップが図られている。
こちらは1986年に登場した最後の空冷スポーツスターエンジンであるEvolutionエンジン。今期で姿を消すことが予想されているが、35年にわたりスポーツスターの心臓部としての役割を担ってきた。
会場には純正P&Aの最新アパレルも展示。ミニマルなデザインなのでタウンユースでも活躍しそう。
壁には巨大なバー＆シールドが！ まさに会場はハーレー一色で染め上げられた。
シックな雰囲気の店内にはハーレー関連の洋書も配置。時間を忘れさせてくれるような空間演出が施されている。
会場にはストーンウォッシュホワイトパール、ミッドナイトクリムゾン、ビビッドブラックというスポーツスターSすべてのカラーモデルが展示。もちろん日本初公開である。
ハーレーダビッドソン、スポーツスターファミリーの次の時代を担うスポーツスターS。今後予想される派生モデルの登場にも期待が膨らむ。
カンパニーがその威信をかけてドロップした新世代のスポーツスターS。国内予約販売は7月14日（水）からはじまっており、これから全国のディーラーにて試乗車が用意されることになるだろう。まずは固定概念を捨てて試乗してみることを強くオススメする。
すべての常識を覆す新世紀スポーツスターS。これがカンパニーが導き出したスポーツスターの新たなるスタンダードなのだ。
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