VIRGIN HARLEY |  排気量1923ccのミルウォーキーエイト117を搭載したハーレー2023年モデルの「FXBR ブレイクアウト」を試乗インプレ!本物だけが伝える特別なエモーション試乗インプレ

排気量1923ccのミルウォーキーエイト117を搭載したハーレー2023年モデルの「FXBR ブレイクアウト」を試乗インプレ!本物だけが伝える特別なエモーション

  • 掲載日/ 2023年01月30日【試乗インプレ】
  • 取材協力/HARLEY-DAVIDSON 取材・写真・文/小松 男
排気量1923ccのミルウォーキーエイト117を搭載したハーレー2023年モデルの「FXBR ブレイクアウト」を試乗インプレ!本物だけが伝える特別なエモーションのメイン画像
HARLEY-DAVIDSON FXBR BREAKOUT(2023)
多数取り揃えられたハーレーダビッドソンラインナップでも、屈指の暴れん坊キャラクターで人気を博しているブレイクアウト。2023年モデルではエンジンの拡大の他、大幅なリファインが施されて登場!

圧倒的なポテンシャルを得て
さらなる進化を遂げた野獣

創業120周年を迎えるハーレーダビッドソンは、その長い歴史を今に繋げるトラディショナルなモデルだけでなく、過去存在しなかったスタイルの率先的起用や、ストリートシーンでのトレンドを取り入れながらファクトリーカスタムモデルと呼べるモデルを多数輩出してきた。最近では水冷エンジンを搭載したモデルの拡充や、日本未導入ではあるものの小排気量モデルの開発など、チャレンジングな動向も注目されている。

排気量1923ccのミルウォーキーエイト117を搭載したハーレー2023年モデルの「FXBR ブレイクアウト」を試乗インプレ!本物だけが伝える特別なエモーションの01画像

そのような中、2023年モデルの第一弾ヒーローモデルとして、ブレイクアウトが発表された。エンジンはハーレー史上最大排気量となるミルウォーキーエイト117(1923cc)を搭載し、さらなるパフォーマンスアップが図られたほか、ディテールも多岐にわたり手が加えられている。そんな発売間もない新型ブレイクアウトのインプレッションをお届けする。

FXBR ブレイクアウトの特徴

ファクトリーカスタムを超越した存在に
誰しも強烈なインパクトを受ける

排気量1923ccのミルウォーキーエイト117を搭載したハーレー2023年モデルの「FXBR ブレイクアウト」を試乗インプレ!本物だけが伝える特別なエモーションの02画像

2023年1月19日にハーレーダビッドソンジャパンは、2023年モデル群を発表した。その中でも注目の一台となったのが、新型ブレイクアウトだ。

排気量1923ccのミルウォーキーエイト117を搭載したハーレー2023年モデルの「FXBR ブレイクアウト」を試乗インプレ!本物だけが伝える特別なエモーションの03画像

実は私は昨年の割と早めの時点で関係者から「来年の新車オーダーリストからブレイクアウト114」の名前が抜けていた」と耳にしており(後に思い返してみたら彼はブレイクアウト114と言っており新型ブレイクアウトのことは話していなかったのだ)、もしかしたらディスコンとなるのかもしれないと思っていたところでの、新型ブレイクアウトの発表だったので、とても嬉しく思った。なぜなら様々なモデルの試乗テストを行ってきた私が、個人的にカッコいい、強烈に速い、他を寄せ付けない存在感と、ハーレーの中でも飛び切りの太鼓判を捺すモデルだからである。

排気量1923ccのミルウォーキーエイト117を搭載したハーレー2023年モデルの「FXBR ブレイクアウト」を試乗インプレ!本物だけが伝える特別なエモーションの04画像

従来モデルと比べた際のブレイクアウトの大きな変更点は、まず何といっても心臓部に排気量1923ccを誇るミルウォーキーエイト117エンジンが採用されたことであろう。これまでミルウォーキーエイト107、114と排気量が引き上げられてきており、ついに現在ハーレー史上最大のエンジンを手に入れたのだ。他には燃料タンクの大容量化やハンドルの変更、新しいデザインのLEDリアウインカーの採用など幅広く変更されており、乗る前からワクワクしてしまう内容となっている。

排気量1923ccのミルウォーキーエイト117を搭載したハーレー2023年モデルの「FXBR ブレイクアウト」を試乗インプレ!本物だけが伝える特別なエモーションの05画像

FXBR ブレイクアウトの試乗インプレッション

これは他を圧倒するケダモノ
扱うことに陶酔できる一台

排気量1923ccのミルウォーキーエイト117を搭載したハーレー2023年モデルの「FXBR ブレイクアウト」を試乗インプレ!本物だけが伝える特別なエモーションの06画像

今回ブレイクアウトのテストを行う2か月ほど前にブレイクアウト114に触れる機会があった。その時は数年ぶりにブレイクアウトを走らせたのだが、圧倒的な存在感を誇るスタイリングとそれに見合う驚くべきパフォーマンスを再認識したことを鮮明に覚えている。果たして新型ブレイクアウトの乗り味はどうだろうか。まずスタイリングから見てゆこう。

21インチの大径フロントタイヤと、幅240サイズという超極太リアタイヤの組み合わせは、ブレイクアウトのアイデンティティ。ほぼ一文字とされたドラッグバーハンドルは、従来モデルと比べて3/4インチ高い位置にセットされているが、見た目にはほぼそれを感じさせない。それよりも容量を40%以上拡大し18.9リットルのフューエルタンクのボリュームが、よりブレイクアウトの存在感を強固なものにしている。

排気量1923ccのミルウォーキーエイト117を搭載したハーレー2023年モデルの「FXBR ブレイクアウト」を試乗インプレ!本物だけが伝える特別なエモーションの07画像

ミルウォーキーエイト117エンジンに火を入れる。始動時こそやや高めの回転だが、温まってくると900回転付近でアイドリングは落ち着く。手ごたえのあるクラッチレバーを握り一速に入れようとすると、フォワードコントロールのステップ位置がかなり前方にあり「そうそうブレイクアウトは、このポジションだ!」と思い出させてくれた。

慎重さも忘れないようにしながらも大胆に扱う、それがブレイクアウトの作法であることを念頭に置きながら走り出す。ブレイクアウト114に乗ってから日が浅かったこともあり、一つ目の交差点から楽しめる。

排気量1923ccのミルウォーキーエイト117を搭載したハーレー2023年モデルの「FXBR ブレイクアウト」を試乗インプレ!本物だけが伝える特別なエモーションの08画像

ただ、初めてブレイクアウトに触れる方は、きっと前後タイヤサイズのバランスやライディングポジションから「曲がらない!?」と思ってしまうことだろう。そもそもブレイクアウトのディメンションは直線コースでの速度やタイムを競うドラッグレーサースタイルとも言えるので、そのように思えて当然のことである。だから率先して曲げてやる入力が必要なのだ。

排気量1923ccのミルウォーキーエイト117を搭載したハーレー2023年モデルの「FXBR ブレイクアウト」を試乗インプレ!本物だけが伝える特別なエモーションの09画像

ここで傍から見るとさほど変化が見られなかったハンドル位置のリセッティングが効いてくる。相変わらず『つ』の字ライディングポジションを強いられることには違いないが、若干上体が起きたことで、倒し込みのきっかけをつくるカウンターハンドルの操作がしやすいのだ。

そして前方の視界が開けたらスロットルを開く。そのとたん臀部をシートに押し付けられながら強烈な加速感を味わうことができる。あの怒涛の加速感におののかされたブレイクアウト114を凌駕するポテンシャルを得たブレイクアウトは、もはや敵無しと言えるダッシュ力だ。

排気量1923ccのミルウォーキーエイト117を搭載したハーレー2023年モデルの「FXBR ブレイクアウト」を試乗インプレ!本物だけが伝える特別なエモーションの10画像

どこを走らせても、どこに置いても、注目度抜群のブレイクアウト。すでに多数のオーダーが入っていると聞いたので、手にするなら早い方が良いのかもしれない。

FXBR ブレイクアウトの詳細写真

排気量1923ccのミルウォーキーエイト117を搭載したハーレー2023年モデルの「FXBR ブレイクアウト」を試乗インプレ!本物だけが伝える特別なエモーションの11画像

ボアストロークを103.5×114.3mmとする排気量1923ccVツインエンジン。ハーレー史上最強の最大トルク168Nmを誇るミルウォーキーエイト117を採用する。エアクリーナーボックスもさらに効率の良いものに変更されている。

排気量1923ccのミルウォーキーエイト117を搭載したハーレー2023年モデルの「FXBR ブレイクアウト」を試乗インプレ!本物だけが伝える特別なエモーションの12画像

130/60B21という大径フロントタイヤは従来通り。キャストホイールの形状が変更され、よりスポーク数が増えた。走行中は切削カット面がキラキラと輝き美しい。

排気量1923ccのミルウォーキーエイト117を搭載したハーレー2023年モデルの「FXBR ブレイクアウト」を試乗インプレ!本物だけが伝える特別なエモーションの13画像

異形丸型ヘッドライトケースに、縦3連のプロジェクターライトをセットするフロントマスク。ブレイクアウトの特徴的な部分の一つであり、従来から大きな変更はなし。

排気量1923ccのミルウォーキーエイト117を搭載したハーレー2023年モデルの「FXBR ブレイクアウト」を試乗インプレ!本物だけが伝える特別なエモーションの14画像

シートとの相性もあるが、ブレイクアウトのフォワードコントロールステップの位置はいつも乗り始めに遠いと感じる。しかし、しっかりと足を突っ張ると車体コントロールをしやすい。

排気量1923ccのミルウォーキーエイト117を搭載したハーレー2023年モデルの「FXBR ブレイクアウト」を試乗インプレ!本物だけが伝える特別なエモーションの15画像

プライマリーケースそのものは従来モデルから変更ないものの。カバー部分が114から117に(フォントも斜体となった)、そしてブラックからクロームへと変更されている。

排気量1923ccのミルウォーキーエイト117を搭載したハーレー2023年モデルの「FXBR ブレイクアウト」を試乗インプレ!本物だけが伝える特別なエモーションの16画像

ハーレーダビッドソンのアイデンティティであるベルトドライブを踏襲。メンテナンス性は良い。メインフレームから繋がるハードテイルスタイルのスイングアームはリアセクションのデザインを引き立たせる。

排気量1923ccのミルウォーキーエイト117を搭載したハーレー2023年モデルの「FXBR ブレイクアウト」を試乗インプレ!本物だけが伝える特別なエモーションの17画像

ブレイクアウトのシートを良く見てみると、先端部分がタンクの上に乗る形状に変更されていることが分かる。なおライダー側の高さは665mmで足つき性は良好だ。

排気量1923ccのミルウォーキーエイト117を搭載したハーレー2023年モデルの「FXBR ブレイクアウト」を試乗インプレ!本物だけが伝える特別なエモーションの18画像

従来モデルもボリューミーな印象があったが、新型ブレイクアウトでは40%以上容量を増やしたタンクが採用されている。走り方によっては燃料消費量が多いので、ビッグタンク化は結構助かるポイントだ言える。

排気量1923ccのミルウォーキーエイト117を搭載したハーレー2023年モデルの「FXBR ブレイクアウト」を試乗インプレ!本物だけが伝える特別なエモーションの19画像

ブレイクアウトのキャラクターを印象付けている240/40R18という超ファットサイズのリアタイヤ。後方から見た際のインパクトは強烈だ。マフラーは日本仕様となっている。

排気量1923ccのミルウォーキーエイト117を搭載したハーレー2023年モデルの「FXBR ブレイクアウト」を試乗インプレ!本物だけが伝える特別なエモーションの20画像

リアウインカーが新しいタイプに変更されているのは、実は一目見ただけで新型だと分かるポイントでもある。極太リアタイヤをナンバーで隠してしまっているのは少々残念に思えてしまう。

排気量1923ccのミルウォーキーエイト117を搭載したハーレー2023年モデルの「FXBR ブレイクアウト」を試乗インプレ!本物だけが伝える特別なエモーションの21画像

ハンドルライザー上部に埋め込まれた液晶メーターディスプレイ。速度、残燃料、シフトインジケーターをメインに表示し、距離計、時計、回転計などを選びだすことができる。コンパクトながら視認性は良い。

排気量1923ccのミルウォーキーエイト117を搭載したハーレー2023年モデルの「FXBR ブレイクアウト」を試乗インプレ!本物だけが伝える特別なエモーションの22画像

現行ソフテイルフレームにセットされるモノショックサスペンションは性能が良く、車両を操る楽しさを引き上げている。車体右側にセットされたスクリュースイッチで簡単にプリロード調整ができるので適宜セッティングをしたい。

ピックアップ情報