VIRGIN HARLEY |  クルーザーらしからぬスポーツ性能を秘めたハーレーダビッドソンFLSBスポーツグライド試乗インプレ

クルーザーらしからぬスポーツ性能を秘めたハーレーダビッドソンFLSBスポーツグライド

  • 掲載日/ 2018年12月27日【試乗インプレ】
  • 写真/磯部孝夫 、VIRGIN HARLEY.com 取材・文/成田 恒一

FLSBの試乗インプレッション

ワインディングも得意な
スポーツできるクルーザー

flsbの画像

2018年以降の新型ソフテイルファミリーすべてのモデルに共通して言えるのだが、まず車両の取り回しからして旧モデルとは比較にならないほどの大幅な改善が見られる。さらに言えば、スタンドを起こすだけでもその差は明らかなものとして体感できる。スポーツグライドの車両重量は317kg。決して軽量とはいえない重量級モデルである。例えば旧ソフテイルファミリー2017年モデルのファットボーイは333kgなのだが、取り回すだけでもその差16kg以上の軽さを感じる。ちなみに同年式のダイナ最終モデルのローライダーは311kgとスポーツグライドより軽量だが、明らかにスポーツグライドの方が取り回しは容易である。おそらく車両バランスの問題なのであろう。

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走り出せばさらにそのバランスの良さは実感できる。排気量1,745ccのミルウォーキーエイト107を搭載した大排気量モデルであるが、ワインディングでもヒラリヒラリと軽快に走り抜けることができる。エキパイから上方に設定されたマフラーはコーナリング時のバンク角を考えてデザインされたものだ。シングルカートリッジの減衰システムを搭載した43mm径の倒立フォークに、油圧式プリロード調整機能を備えたモノショックリアサスペンションの恩恵もあり、タイトなコーナーでも素直にクリアしていくことができる。

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ミルウォーキーエイト107のパフォーマンスも素晴らしい。ハーレーらしいVツインサウンドを奏でながら、どの回転域からもトルクフルに加速していくさまは、痛快ですらある。特に3,000rpmを超えたあたりでの強烈な加速は、大排気量Vツインエンジンの醍醐味に溢れている。シート高680mmのシートにフォワードコントロールとワイドハンドルが作り出すポジションも個人的には好印象である。小柄な男性や女性にとってフォワードコントロールのステップは少々辛いかもしれないが、足つき性は比較的良好なはずだ。シティークルーズからロングツーリングまでをこなすこのマシンの特性を考えれば、ステップはやはりフォワードコントロールであろう。このマシンをひと言で表現するなら「スポーツできるクルーザー」といったところか。その名の通り、スポーツグライドとはまさに言い得て妙なネーミングである。

スポーツグライドの詳細写真は次ページにて
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