ハーレーダビッドソン横浜南の営業担当。高橋奈津子さんといえば、女性ライダーには有名な存在だ。現在の愛車であるストリートグライドを見れば分かるように、女性らしさを前面に押し出したカスタムを製作する、パイオニア的な存在でもあった。元々男らしさを象徴するような乗り物と思われがちなハーレーダビッドソンをモチーフに、独自のデザインセンスでかわいらしいカスタムを導入。多くの女性ライダーを育て上げた立役者と言っても良いだろう。そんな高橋さんに久しぶりにお会いして、近況を聞いてみた。
「相変わらず良く走りますね。ユーメディア合同のツーリングは先頭を走りますし、チャプターツーリングも同行します。一人でも時間があると、遠くまで出かけてしまいます」
良く磨かれて手入れが行き届いている愛車は、いつ見ても華やかな彼女らしいオーラを放っていて、普段見かける武骨なイメージのハーレーとはやはり一線を画している。それはまるでパールホワイトのボディをキャンバスに見立てたような明るいイメージだ。シートも明るい色合いの表皮に変更され、効果的にピンストライプやラインストーンなどで装飾されている。純正カスタムパーツで彩られたシルエットは、豪華で可憐なイメージに仕上がっているのだ。
「このホワイトゴールドパールは、2008年に登場して、すぐに購入を決めました。それまでダーク系しか用意されていなかったのですが、この色に一目惚れして、それまで乗っていたかなりカスタムを施したファットボーイを売って乗り換えました」
特にツーリング系は、静かなマフラーでも品があり、スタイルもまとまりのあるものだ。高橋さんにとって3台目の愛車となるストリートグライドは、この上ない特別な存在なのだろう。そして、フェアリングを持つツーリングモデルを存分に走らせる日々が廻ってきた。
「実はソロで走ることも好きなんです。山口や宮城まで一気に走っちゃいますね。本当に楽しんでいます。もちろんマスツーリングも楽しいですし、とにかく乗っていること、ハーレーが大好きなんだと思います」
高橋さんは、現在でもハーレーに興味を持つ女性たちが憧れる存在。しかし、初めての女性には、自分が初心者だった頃のエピソードをたくさん話してアドバイスをするという。
「なにしろへなちょこでしたから。教習所で挫折しかかったことが何回あったことか。でも乗って良かったですよ。本当に自分の人生が変わりましたから」
女性だけではなく、男性だってハーレーに乗ればその日から違う人生が始まる。それは間違いない事実だ。人と共に年輪を重ねるのがハーレーダビッドソンなのである。この先も、高橋さんの姿に憧れを抱く女性ライダーは増え続けることだろう。そして彼女はいつも先頭を走っているに違いない。