VIRGIN HARLEY |  欧州のカスタムバイクカルチャーを牽引するWheels and Waves2018 (ホイールス・アンド・ウェーブス2018) レポートトピックス

欧州のカスタムバイクカルチャーを牽引するWheels and Waves2018 (ホイールス・アンド・ウェーブス2018) レポート

  • 掲載日/ 2018年08月06日【トピックス】
  • 取材協力/Wheels and Waves  取材・写真・文/河野 正士

欧州のカスタムバイクカルチャーを牽引するWheels and Waves2018 (ホイールス・アンド・ウェーブス2018) レポートの画像

今回、アメリカから木村信也氏(写真右)が、日本から大沢俊之氏(写真左)が主催者からの招待を受け、それぞれの車両とともに来仏。カスタムバイクとアートを展示するイベント「Art Ride」では、メインステージに2人が製作したバイクが展示された。

H-Dオーナーも多数参加した
「Wheels and Waves2018」レポート

6月中旬、今年も「Wheels and Waves/ホイールス・アンド・ウェーブス(以下WW)」が開催された。今年で7回目の開催となる同イベントは、欧州に初めてサーフィンカルチャーが上陸した街/フランス・ビアリッツを中心に、スペインのオンダリビアやパサイヤなど、バスク地域で開催されるイベント。カスタムバイクカルチャーを中心にダートトラックレースやエンデューロレース、公道を封鎖して行うドラッグレースなどレースアクティビティを加え、さらにサーフィンやスケート、音楽カルチャーをミックスした総合カルチャーイベントだ。

サーフィンカルチャー=アメリカンカルチャーが、ヨーロピアンカルチャーと出会い、新たなカルチャーが生まれた場所に相応しく、WWはバイクカルチャーに新しいスタイルを生み出し、その影響力は欧州随一と言われるまでに成長した。また近年は二輪メーカーを中心に幅広いブランドがスポンサーに名乗りを上げ、それによってWWは影響力を強めたと言える。

さまざまブランドがスポンサーに名乗りを上げる理由は、WWが男性的であること、アクティブであること、自由であること、独創的であること、そしてクリエイティブであること。男性を中心としたライフスタイルブランドが求める普遍的なライフスタイルイメージを持ったWWとともにあることが、スポンサーブランドの価値となっているのだ。

こういった価値を造り上げたのも、WWが欧州カスタムバイクカルチャーの先駆者と言われる由縁である。

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木村氏が持ち込んだのはアエルマッキ350スプリントをベースに、細部にわたって手が加えられたオリジナルマシン。木村氏はこの車両で、公道を封鎖したドラッグレース「Punks Peak/パンクス・ピーク」に出場した。

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大沢氏が持ち込んだのはハーレーダビッドソンWLベースのマシン。フレームや足周り、外装類は大沢氏によるワンオフ。昨年のBorn Freeで発表されたマシンだ。大沢氏はこのマシンで「Punks Peak」とともに、競馬場のショートトラックコースで開催されたフラットトラックレース「El Rollo/エル・ロロ」に出場した。マシンをじっくりと眺めるのは、WWの主催者/サウス・サイダースのボス、ビンセント・プラット。

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今年は開催直前の嵐によって準備を進めていたメイン会場のテントが壊滅的な被害を受けたために、ビアリッツ空港近くの屋内イベントスペースにメイン会場を移して開催された。アメリカと日本から送られた、2人の日本人ゲストの車両は開催日前日に会場に運ばれた。そしてその開梱作業は、多くの出展者の注目を集め、開梱中も2人は質問攻めに遭っていた。

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2人は「Punks Peak」で勝ち上がり対決。サムアップする大沢氏に対し、満面の笑みを浮かべながらミドルフィンガーで応える木村氏。

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イギリスのディスカバリーチャンネルで、カスタムバイク&カスタムカーの番組ナビゲーターを務めるアンソニー・パートリッジが「Punks Peak」に持ち込んだスポーツスターベースのマシン。現在、アンソニー自身が外装類を中心にカスタムを行っている最中だが、そのマシンをイギリスから陸送し、レースに参戦。

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「Punks Peak」の後、レースが開催された麓の街/オンダリビアで行われたアフターパーティの会場に停車していたマシン。ブロックタイヤにアップマフラー、ループ加工されたシートレールにスリムなリアフェンダーなど、スクランブラーの要素をミックスしてカスタムされている。

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「Punks Peak」に参戦していたマシン。詳細は不明だが、年代や排気量によって複数のクラスが用意された「Punks Peak」はハーレーもレースを楽しむことができる。

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WLを駆り、ビンテージ・エンデューロのタイムトライアル・「SWANK RALLY/スワンク・ラリー」に参戦したのはニック・アシュレイ。かつて自らの名前を冠したブランドでバイク乗りたちを魅了し、後にダンヒルのデザイナーに就任。現在は「プライベート・ホワイトV.C.」のデザイナーとして活躍している。彼は熱狂的なオフロードファンだが、今回は友人から借りたWLでマディのコースを走り、観客を沸かせた。

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カスタムバイクによるダートトラックレース「El Rollo」に参戦したハーレーたち。やはりスポーツスター系とダートトラックの相性は抜群だ。

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「Art Ride」会場に展示されていたマシン。英国のH-Dディーラーであり、有力カスタムショップでもあるSHAW SPEEDが製作したマシン。ロー&ロングのオリジナル外装を採用している。

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スペイン・マドリッドのカスタムファクトリー/Good For Motorcycleのホアンは街乗りやツーリングにも使うWLを「El Rollo」に持ち込みレースを楽しんだ。

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「SWANK RALLY」に参戦したニック・アシュレイは、そのWLで「El Rollo」にも参戦。

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H-Dのライバルであり、いま欧州ではその存在感を強めているインディアンは、イタリアのカスタムビルダー/ANVIL MOTOCICLETTEと組み、スカウトベースのダートトラックカスタムマシンを発表。ライダーにはイタリアのダートトラックチャンピオンを招聘。圧倒的な速さをみせるも、マシントラブルで完走することができなかった。

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インディアンは、WWのメインスポンサーを務めた。またイギリスのダートトラック選手権のメインスポンサーとなり、そこで開催される市販車ベースのダートトラック・クラス/フーリガンにスカウトベースのダートトラックマシンを多数参戦させている。ここWWにも、そのマシンを多数持ち込んだ。

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