VIRGIN HARLEY |  0→100km/h加速わずか3.0秒!この夏アメリカで発売されるハーレー初の電動バイク「LIVEWIRE(ライブワイヤー)」を試乗インプレッション試乗インプレ

0→100km/h加速わずか3.0秒!この夏アメリカで発売されるハーレー初の電動バイク「LIVEWIRE(ライブワイヤー)」を試乗インプレッション

  • 掲載日/ 2019年07月23日【試乗インプレ】
  • 写真/HARLEY-DAVIDSON  取材・文/青木タカオ
この夏アメリカで発売されるハーレー初の電動バイク「LIVEWIRE(ライブワイヤー)」を試乗インプレッションの画像
HARLEY-DAVIDSON LIVEWIRE(2020)

プロトタイプ試乗から4年!
ついに市販バージョンをライディング!!

2014年6月に「Project LIVEWIRE」のネーミングのもと開発が進行していることが明らかになったハーレーダビッドソンの電動ロードスポーツバイク。翌15年には北米、ヨーロッパ、アジア、3大陸8か国にまたがる試乗会を開催し、筆者もこれに参加。その時点で強力な駆動力を発揮し、舌を巻いたのを覚えているが、すぐには発売にいたらなかった。その後、2018年のミルウォーキーでの115周年創業祝賀イベントで展示され、走行シーンも目の当たりにするなど動向を注視してきたが、ついに今夏アメリカにて発売。念願の市販版「LIVEWIRE(ライブワイヤー)」をライディングすることができた。

LIVEWIRE(ライブワイヤー)の画像

LIVEWIRE(ライブワイヤー)の特徴

1200スポーツスターを凌ぐビッグトルク!!
0→100km/h加速わずか3.0秒

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市販化にあたって改良点は多岐にわたっている。フレームやバッテリーは大幅に重量を減らし、車体は20kg以上の軽量化を果たし249kgに。ロードスターより1kg軽い。水冷式三層ブラシレスモーターは最高出力を31PSアップの105PS、51Nmだった最大トルクは倍以上となる116.6Nmとスペックだけを見ても4年の進化は大きい。停止状態から100km/hまでの加速は4秒以下と発表されていたが、これも3.0秒にまで縮めた。さらに100→129km/hは1.9秒、最高速は148→177km/hとスピードアップも目覚ましい。

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100km以上と公表されていた航続可能距離も最大235kmにまで伸び、回生ブレーキの効果によってストップ&ゴーを繰り返す市街地走行の方がより長く走れる。電力を消費する一方の高速巡航では距離が短くなり、その認識はガソリンエンジン車とはまったく逆。WMTCモード値(シャーシダイナモ上を発進・加速・停止のパターンを取り入れて走り算出される使用実態に近い数値)では158kmとしている。

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LIVEWIRE(ライブワイヤー)の試乗インプレッション

ダイナミックなダッシュを堪能できる
スポーツモードにハーレーらしさを感じる

LIVEWIRE(ライブワイヤー)の画像

電子制御も充実し、ライダーはまず4.3インチカラーTFTタッチスクリーンを見ながらハンドスイッチでライドモードを選ぶ。予め設定されているのは「スポーツモード」「ロードモード」「レンジモード」「レインモード」で、それぞれでトラクションコントロールの介入レベルやスロットルレスポンス、回生ブレーキの効きが異なる。名を上げた順にエキサイティングな走りが楽しめ、ワインディングでは「スポーツモード」がジャストフィットした。

右手のグリップ操作と駆動輪がダイレクトに繋がっているかのようなクイックな加速ができ、コーナー立ち上がりからのストレートでしっかりスピードを上げられるし、カーブにさしかかったときの減速では回生ブレーキが強く効き、エンジンブレーキのかわりを果たしてくれるのだ。

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トラクションコントロールの介入は低くなって、ゼロスタートでワイドオープンすれば簡単にリヤタイヤは空転するが、それもまたダイナミックでビッグパワーに慣れているライダーなら楽しめるはず。スマートなイメージのEVだが、ライブワイヤーのライドフィールは豪快でヤンチャでさえあり、さすがはハーレーダビッドソンと思わずにやけてしまう。

コンフォート性やウェット性にも優れ
ロングライドの疲労を軽減してくれる

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旋回力も高い。SHOWA製のフルアジャスタブルサスペンションにラジアルタイヤを履く前後17インチの足まわり、フロントブレーキはブレンボ製ラジアルマウントキャリパーと300mmディスクという豪華な組み合わせ。初期荷重からサスがしなやかに動き、ストロークの奥では余裕を持って踏ん張ってくれる。Vツインのような強力な接地感はないものの、トラクションコントロールの装備が安心感をもたらし、コーナリングABSまで備わっている。左右45度のリーンアングルは、右30.8度、左31.1度のロードスターを大きく凌ぐ。

車体は剛性感がしっかりあり、巨大なリチウムイオンバッテリーが軽量アルミフレームと強度メンバーとしての役割を果たしている。低重心なほどコントロールしやすいが、高いところまでバッテリーがせり上がって重心が高いのは否めない。しかし、サイドスタンドから引き起こすときに重さを感じるものの、走行中はハンドリングが軽快となってディメンションの設定に時間を費やしたことがわかる。アップハンドルによって入力が少なくとも、車体は素直に言うことを聞いてくれるのだ。

LIVEWIRE(ライブワイヤー)の画像

電動ならではの強力な加速力やレスポンスの鋭さがもちろん大きな魅力だが、運動性能の高いロードスポーツとしたシャシーも目を見張るものがある。今後、エレクトリックバイクを拡充する方針だと聞いたが、Vツインスポーツへの可能性もまだまだ無限大だと感じた。楽しみでしかない!!

LIVEWIRE(ライブワイヤー)の詳細写真

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プロトタイプでは備わっていなかったビキニカウル。車体カラーと同色で仕上げられ、精悍なフロントマスクを演出する。上部にはエアダクトがあり、整流効果をもたらす。ハンドルはワイドで、操作はオートマッチがゆえにクラッチレバーは当然備わっていない。
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バッテリー残量や速度、ライドモードなどを見やすく表示する4.3インチカラーTFTタッチスクリーンは、高画質ハイコントラストの薄膜トランジスタ液晶ディスプレイで、ハンドコントロールジョイスティックを使用して走行中も操作可能。写真はスロットル開度を見やすく示す画面で、さまざまなパターンで多くの情報をライダーに提供する。スマートフォンやワイヤレスヘッドセットと接続すれば、音楽ファイルを再生したり、電話応対、H-Dアプリのナビゲーション音声を聞くことができる。USB Type-C端子もヘッドライト左、カウル内に隠れている。
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アルミキャストホイールは前後17インチ。酸化鋳造アルミニウムのブレンボ製ラジアルマウントキャリパーはブラック仕上げとし、300mmディスクとのマッチングとしている。制動力、タッチ、申し分ない。
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燃料タンクをあしらったカバーには「harley-davidson」の小文字ロゴ。美しいシルエットはトラディショナルなもので、ひとめでハーレーだとわかる。ハンドル左にはオートクルーズコントロールのスイッチが備わった。
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急速充電(DCFC)テクノロジーにより、0%から80%までの充電はわずか40分、0%から100%までも60分で済んでしまう。コネクターは欧米で普及する「コンバインド・チャージング・システム(CCS)」とした。
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冷却フィンをあしらった大型リチウムイオンバッテリー。アルミフレームとともに車体剛性メンバーとなっている。バッテリー容量は15.5kWh。航続可能距離の公表値は街乗りだけなら235km、高速道路70mph(約112km/h)巡航のみで113kmとなっている。
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ファイナルドライブはレシオ3:1のベルト駆動式。プライマリードライブは55:17で、駆動力が最適化されている。SHOWA製「Balance Free Rear Cushion Lite(BFRC-lite)」のリアショックは軽量アルミスイングアームにリンクレスでマウントされた。
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テールエンドが切り落とされた軽快なダブルシートは、フィット感に優れ操作がしやすい。シート高780mmと低く、足着き性がいいのもありがたい。
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スイングアームに両持ちでマウントされるライセンスホルダーは、アーム部にLEDブレーキ/ストップランプをビルトイン。ナンバープレートの左右にターンシグナルを配置した。
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クラウドサービスを活用したパナソニックのコネクテッドシステムが採用され、専用アプリによってスマートフォンとの通信・接続を可能とした「H-Dコネクトサービス」が、ライブワイヤーからスタートすることも大きなトピックスだ。たとえば、H-Dディーラーに設置されたチャージングステーションで充電中、車両から離れていてもバッテリーの状況などを手元のスマートフォンで確認できたり、万一の盗難時も追跡ができる。購入後1年間は無料で試せ、翌年からは有料となる。

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